2021年10月29日(金)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT 2021 vol.5』にて、KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級3分3R延長1Rで中島弘貴(LARA TOKYO)と対戦する平塚洋二郎(チーム・タイガーホーク)のインタビューが主催者を通じて届いた。
平塚は総合武道・空道の選手で、2013年『北斗旗全日本空道体力別選手権大会』の-260クラスで優勝している。近年はキックボクシングに挑戦し、2018年10月にはJ-NETWORKスーパーウェルター級王者となった。同年12月のKrush初参戦では神保克哉に、2019年6月には小鉄に判定負け。2020年11月のNJKFではマリモ―に判定2-1で競り勝った。KNOCK OUTには今回が初参戦。
中島選手との激突は削り合いを覚悟しています
──今回『KNOCK OUT』初参戦ということで、オファーを受けた時はどう思われましたか?
「試合間隔がけっこう空いてたし、年も年なので、早く試合したいなと思ってたところだったので、ありがたかったですね」
──今回に限らず、けっこう試合間隔が空いてますよね?
「昔はけっこう短いスパンでやってたときもあったんですけど、ここ最近はちょっとケガとかもあったもので、空いちゃうことが多かったですね。今回も1年ぶりの試合ではありますが、いつでも戦えるように常に準備はしてあるので、大丈夫です。試合があろうがなかろうが、準備は常にしてあります」
──『KNOCK OUT』にはどういう印象を?
「体制が変わってからはあまり見てなかったんですが、ビッグイベントなので、ぜひ出たいと思っていたイベントの一つではあります。もともとキックボクシングをやる時、首相撲とかキャッチありのルールに憧れて始めたので、またそのルールでやれるということで、ぜひという感じでした」
──相手は中島弘貴選手ですが、それについては?
「やっぱり昔、K-1 MAXの時から見てた選手なので、有名な選手とやれてラッキーって感じですね。やってみないとわからないですけど、フィジカルが強くて、自分のやるべきことを淡々とやって勝ちにつなげる選手というイメージがあります。パンチとローキック、たまに飛んでくる跳びヒザには警戒したいと思います」
──フィジカルが強い印象とのことですが、フィジカルでは負けない自信があるのでは?
「そうですね、もともと無差別級とかでやってた時代もあったので。ただ、ケガのせいで数年間、ちょっとフィジカルトレーニングがおろそかになってしまったところがあるので、今回、またそこを鍛え直して、リングに上がれるかなと、自分の中では思ってます」
──なるほど。どんな試合を見せたいですか?
「まずはやっぱり勝つことですよね。結果が伴わないと、発言権も何もないので。その上で、イベント名が『KNOCK OUT』なので、ノックアウトできるチャンスを狙っていきたいです」
──中島選手は前回が復帰戦で、同級のチャンピオンである海人選手の王座を狙っていると公言していますが。
「自分がそこに割って入ります。海人選手と、ぜひやりたいですね。やるからにはやっぱりベルトがほしいですし、海人選手はシュートボクシングの選手なので」
──というと?
「シュートボクシングの選手には一度負けた経験もあって借りがあるので、それも返したいなと。そういう点でも意識しています」
──平塚選手は宮城県在住ですが、地方にいると関東の選手と同じようにチャンスが巡ってくるわけではないと思います。そのあたりについては?
「もともと生まれは宮城県なんですけど、沖縄所属の選手として試合に出たりとか、福岡にいたこともあるんですけど、常に地方から中央を食ってやろうというつもりでずっとやっていたので、そこは発奮材料ですし、力になるところではありますね」
──逆に今の環境のいいところは、どういう点でしょう?
「一番はやっぱり、家族の了解が得られて試合などができていると思うので、家族が応援してくれているっていうのと、私は大道塾に所属しながら、鷹虎キックボクシングジムにも行って試合を組んでもらったりしてるんですけど、そうやって練習する場所が2つもあるとか、そういう面では恵まれてる方なんじゃないかなと思いますね。また今回、2日後に同じ後楽園ホールで、同じチームから別の若い選手がタイトルの懸かったトーナメントに出場します。だから自分が勝って、そこに繋げたいなと思ってます」
──では、若い選手からかなり刺激をもらっているのでは?
「そうですね。もう若くないので、若い人に囲まれてそれをエネルギーにして吸収して、やらせていただいています。今回は2人とも勝ちで終わると思います」
──『KNOCK OUT』には初参戦なので、どんな選手だろうと思っているお客さんもいると思います。自己紹介するとしたら、どういうタイプの選手だと自分では言いますか?
「自分はキックボクシングの戦績がまだ10試合目とかなので、自分でもよく分かっていないところがあるんですが……意外と相手に合わせて、器用に戦える方なんじゃないかなと。中島選手はあんまり器用じゃないんじゃないかと……失礼ですけど(笑)。そのへんは違うんじゃないかなと思います」
──では中島選手の出方に合わせて、臨機応変に戦っていく?
「そうですね。ただ相手の土俵でも少しは付き合わないと、こっちにポイントは入らないと思うので、中島選手の土俵でも戦った上で、自分の良さが出ればいいかなと思ってます」
──以前には空道(大道塾が行っている「実践空手」。投げ技や絞め、関節技も使用可能)で実績も挙げられています。そこからキックボクシングに移行する時には、苦労されましたか?
「メチャクチャ苦労しました(笑)。今もまだ、昔のクセが抜けてないところがあるので、良くも悪くも苦労しているところはありますね。距離感だったり、寝技や投げ技のありなしで大きく変わるので。逆にキックボクシング・ルールだと正面衝突みたいなぶつかり合いが多くなるので、そういう点では肉体的には空道よりもキツいんじゃないかなと思うときはありますね。特に中島選手との激突は、削り合いを覚悟しています」
──そこに自信は?
「あります。なければ試合を受けていないと思うので」
──今言われたようなことも全部踏まえて、当日、お客さんに一番注目してほしいポイントは?
「初参戦なので、平塚洋二郎個人の戦いに期待していただきたいんですけど、大道塾にはこうして他の競技に挑戦しても、ちゃんと実績を出せる選手がいるんだよということ。それから地方でも強くなれるんだよと。それを結果で出したいと思います」