2021年12月4日(土)エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館第1競技場)『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN』の第一弾対戦カード発表記者会見が、10月11日(月)都内にて行われた。
スーパーファイトのK-1スーパー・ライト級3分3R延長1Rで、大和哲也(大和ジム)と大野祐志郎(ALL-WIN team 華王州)が対戦する。
大和は2005年7月プロデビューの33歳。キックボクシングでNJKFライト級王座、WMCインターコンチネンタル同級王座、WBCムエタイ日本同級王座、WBCムエタイ日本スーパーライト級王座、WBCムエタイ・インターナショナル同級王座を次々と獲得。2014年11月にはサゲッダーオをTKOに破り、同日にタイトルマッチを行った梅野源治と共に日本人初のWBCムエタイ世界王者(スーパーライト級)となった。
2010年にK-1 WORLD MAX -63kg日本トーナメントで全試合KO優勝を果たし、その後はムエタイルールでの試合に専念していたが、2016年末から新生K-1に参戦。2018年11月の第3代スーパー・ライト級王座決定トーナメント1回戦でゲーオにKO負けを喫し、2019年8月には近藤拳成に勝利して再起を果たしたが、12月に不可思にKO負け。2020年12月に約1年ぶりの再起戦で佐々木大蔵と対戦したが判定負け。今年7月には約5年ぶりにヒジありルールで試合を行ったが、1Rにヒジで鼻を折られてTKO負けを喫した。戦績は41勝(30KO)20敗1分。
大野は安保瑠輝也が自身のYouTubeで公開した『街の喧嘩自慢にプロ格闘家がスパーリングを申し込んだらやるのかやらないのか』の企画動画の中に出てきた、「裸足のゆうじろう」のリングネームを持つプロ格闘家。19勝(8KO)10敗と29戦のキャリアを引っ提げて今年2月のKrushに初参戦すると、いきなりタイトルマッチ経験のある近藤拳成を1R1分42秒、KOに破った。8月には斉藤雄太もKOし、「12月のエディオンアリーナ大阪出場を目指しています。大和哲也選手が照準を合わせている情報を得ています。12月4日に 僕とやりませんか」とアピールしていた。
会見で大野は「K-1 JAPAN GROUPで3戦目という少ない参戦数でK-1大阪大会という大きな舞台に出していただけることに、まずはK-1 JAPAN GROUPの皆様には感謝を申し上げます。そして大和哲也選手、お互い年齢も年齢で消化試合をしている暇と言いますか、時間がない中、僕みたいなのと試合をやってくれて本当にありがとうございます。この大会に向けての意気込みとしては、もう格闘技に対する僕の想いとしては、弱い者が強い者に挑んでいくという考えなので、相手に対してやってやるぞという意気込みで臨んでいきたいと思います」と、大和との対戦が実現したことに喜びを感じている様子。
大和は「約1年ぶりのK-1のリングとなりました。この1年は本当にいろんなことがありまして、まずは自分が所属する大和ジムの守永(光義)会長の引退大会となった大和ジム50周年大会、これが延期に延期を重ね7月にあったんですが、そこで久しぶりのヒジありルールで試合をして、1Rで負けてしまいました。それから僕のSNSを見ている方は気づいている方がいると思うんですけど、離婚もあったりといろいろなことがありました。今回は新たなスタートになる試合だと思っていて、自分では落ち目とは感じてないですし、まだまだ結果も出せると思っていますし、これから大和哲也としての生き様をしっかり見せたいなと思っています」と、ここから再スタートを切るとする。
続けて「大野選手の印象は上手くて倒す技術を持っている選手だなと思っていました。また関西の選手で強い選手が地方で出てきているんだなと感じています。自分としては今回の試合を皮切りに来年はK-1 JAPAN GROUPでコンスタントに試合をして、1年後にチャンピオンの山崎(秀晃)選手に挑戦をして、ベルトを獲ります。まずは12月4日の試合を楽しみにしていてください」と、一気にタイトルマッチまで辿り着くと意気込んだ。
約1年ぶりとなるK-1出場に関して、大和は「本当は7月の試合できっちり勝って、9月のK-1横浜アリーナ大会にエントリーしたいって言いたかったんですけど、まさかのヒジで鼻を折られるという、自分の得意技でやられてしまって負けてしまって、今回12月の試合になりました。いつも自分は言っているんですけど、人生全て必然だと。今回こうして大野選手との試合になったのも、そんないろんなタイミングがあってこの試合になったと思うので、凄く楽しみにしています。なので、その期間はずっとヒジ打ちを練習していました」と、タイミングでこうなったとする。
2019年8月を最後に勝ち星から遠ざかっていることには「自分としては全く落ち目とは感じていなくて、いろいろな歯車が噛み合っていなかったなと思ってます。守永会長も引退されて、大和ジムにもコーチはいるんですが、新たな自分を見出したいと思っていて、ボクシングジムに行ってボクシングのトレーニングをするようになりまして、そういう意味では今回は楽しみな試合だなと思っています」と、心機一転ボクシングも取り入れて、噛み合わなかった歯車を噛み合わせたいという。
対する大野は「夢の舞台なので話をいただいた時には『来たー!』という感じでガッツポーズして、トレーナーにも『はしゃぎすぎですよ』って言われるぐらい嬉しかったですし、まさかの対戦相手が大和哲也選手というところで、本当に緊張ですよね」と喜びを隠さず、「僕も大和選手もそうだと思うんですけど、魔裟斗さん世代で、僕は魔裟斗さんが活躍されていた時、高校生でして、そのK-1 WORLD MAXの63kgトーナメントで大和哲也選手が裕樹選手、才賀紀左衛門選手、そして久保優太選手に勝って優勝するというシーンを生で見てて、年下なのに凄い人がいるなということで、自分の中で自分とは違う存在の人間という位置づけになっていました。そこから大和哲也選手と試合をしたい、勝ちたいって思っていた感じですね」と、大和との対戦を熱望していた理由を話した。
それを聞いた大和は「ここまで言ってもらえて光栄だなと感じていますし、大野選手も魔裟斗世代とお聞きして、僕もそうで。僕は何も取り柄がなくてテレビでK-1で魔裟斗さんが優勝する大会を見て、個人競技なら頑張ったら出られるんじゃないかなと思ったことをきっかけにこの格闘技の世界に足を踏み入れて、当時のK-1で勝って、そこからK-1からは離れましたけど、他の世界でベルトを獲ったりしてまたこのK-1に戻ってきての試合というのも誇りに思いますし、嬉しく思いますし、先程大野選手が言われていましたけど、消化試合ができない中でそういうふうに言ってもらえる選手と試合ができるのは嬉しく思います」と、大野の思いを受け止める試合をしたいとする。
そして大野は「地元・関西ですので知っている方もたくさんいます。ですので、Krushでの1戦目、2戦目同様にいい勝ち方をを皆さんに見ていただきたいなっていうのが僕の率直な気持ちです」と、大和を相手にKO勝ちを見せたいと宣言。
大和は「僕が大阪大会に出たのは2年前ですね。2年前も大阪大会で復活しましたし、今回も復活するのに相応しい試合をしたいなと思っています。確実に噛み合うと思うので楽しみにしていてください」と、今回も大阪を“復活の地”にすると話した。