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【KNOCK OUT】主演映画の撮影を終えた小笠原瑛作が初防衛戦、挑戦者は壱・センチャイジム「盛大にやらかします」

2021/10/11 15:10
【KNOCK OUT】主演映画の撮影を終えた小笠原瑛作が初防衛戦、挑戦者は壱・センチャイジム「盛大にやらかします」

俳優も兼ねる王者・小笠原(左)に挑戦するは、自称「職業・イケメン」の壱に決まった

 2021年11月28日(日)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT 2021 vol.6』の対戦カード発表記者会見が、10月11日(月)都内にて行われた。

 KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級タイトルマッチ3分5Rとして、王者・小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺)にルンピニー・ジャパン・バンタム級王者の壱・センチャイジム(センチャイムエタイジム)が挑戦。小笠原は今回が初防衛戦となる。


 小笠原はジュニアキックで活躍後、2011年7月にプロデビュー。2013年5月にプロ9戦目でREBELS-MUAYTHAIフライ級王座を獲得、2015年7月にはREBELS52.5kg級王座も手にした。2017年9月、ISKA K-1ルール世界バンタム級王座を獲得。2021年3月にはトーナメントを制してKNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王者となった。サウスポーから放たれる左ストレート、左ミドルキックが得意。前戦は7月大会で横野洋を2RでKOしている。戦績は37勝(19KO)6敗1分。


 壱は2019年12月のムエタイオープンで岩浪悠弥にまさかの初回KO負けを喫し、14連勝が途切れた。2020年2月のルンピニースタジアムでの再起戦でも敗れ、9月のKNOCK OUTで小笠原瑛作にも初回KO負けと絶不調だったが、12月のREBELSで鈴木貫太から久々の勝利を収めた。岡山ZAIMAX MUAYTHAI 55kg賞金トーナメントでは準決勝(1回戦)で強敵・岩浪悠弥に勝利も、決勝で加藤有吾に3度のダウンを奪われての判定負け。今年3月に古村光を判定で破って再起を果たすと8月大会で森岡悠樹に判定勝ち。

 両者は2020年9月に対戦し、この時は小笠原が壱の蹴り足を掴んで大きく払うように倒すと、壱は高く持ち上がって後頭部から勢いよく落ちてダウン。何とか立ち上がるも小笠原の右フックで再度ダウンし、小笠原が1R1分37秒で鮮烈なKO勝ちを収めている。


 宮田充KNOCK OUTプロデューサーから、KNOCK OUTで3連勝していることが挑戦の決め手になったと説明された壱は「僕の瑛ちゃんへのラブコールを受け入れてくれた宮田プロデューサーありがとうございます。前回は記憶が吹っ飛ぶくらいやられたんですが、僕は全然懲りてないです。前回は確実に瑛ちゃんの日でしたが、11月28日はいっちゃんの日にします」と挨拶。


 小笠原は「最近は俳優業もやっていて、1カ月間カザフスタンで主演映画の撮影に行っていました。それが終わって僕にはひとつ大きな夢が出来ました。それはKNOCK OUTが国内を飛び出して国外で大会を開催できたらいいな、と。国内にとどまらず世界に発信したいとの想いが強くなりました。カザフスタンの人たちはみんな格闘技が大好きで、KNOCK OUTを知っている人も多かったです。日本の格闘技コンテンツは世界で需要があって、日本が発信する格闘を広げていきたい。昔のK-1が日本発信で世界に届けていましたが、そこまでKNOCK OUTを僕が引っ張っていきたい。そういう大きな夢ができました。まずは国内でひとつひとつの大会を成功させることが僕のやっていかないといけないこと。以前から言っていますが、来年ビッグマッチをお願いします、その成功へ向かってその想いを背負った僕の戦いを見ていただければと思います」と、いきなりビッグな目標をぶち上げた。


 小笠原に敗れてからもすぐに再戦をアピールしていた壱は「自分は瑛ちゃんだけを目標にしていたので、オファーが来たらいつでも受けるつもりでした。REDのスーパーバンタム級で瑛ちゃん相手に何かが出来るのは僕だけかなと思います。そこで僕がやらかした方が盛り上がるので、全てを懸けて挑みます」と、小笠原を相手に番狂わせを起こせるのは自分だけだと主張。

「最初は瑛ちゃんが憧れの存在だったんですが、その瑛ちゃんと戦えたのでもう遠い存在ではなくなった。超えないといけない。それを超える時期が来たということです。僕にはそれが出来ると思っているので、次はいっちゃんの日になりますね」と、次は小笠原を越えていくとする。

 一方の小笠原は「いっちゃんまだ早いよー、というのが正直な感想ですかね」と笑うが、「これだけラブコールをくれることもなかなかないし、僕も追われる立場になってきたので、今の状況は相手選びも難しいので2回目の戦いで返り討ちにしたいですね」と、壱が挑戦者にふさわしいと話した。その上で「このKNOCK OUTを引っ張っていきたいとの目標があるので、王者としての戦いぶりもそうですが内容にこだわって勝ちたい」と、試合内容にもこだわりたいという。


(写真)前回はこの小笠原の崩し技で壱が後頭部を打ってダウン。それが決め手となって小笠原の初回KO勝ちとなった

 壱は、前回のコカされて後頭部を打つという意外な展開がなかったら…との想いはあるかと聞かれると「それ言ったら何でもありになってしまう。あの日は瑛ちゃんの日でした」と素直に負けを認め、「瑛ちゃんを相手に何かを起こせるのが俺しかいないと思うのでそれを起こします。勝てない難しい相手じゃないと思っているので、正念場です」と、やはり自分しかいないと強調した。

 小笠原がぶち上げた世界進出については「その時の主人公はいっちゃんなので協力しますよ。でも最近、瑛ちゃんはKOしていて僕はKOが出来ていない。そこは大事な差だと思っているので、まだ早いというところは確かにあったと思いますが、期待を込めてのマッチメイクだと思っているのでその期待に応えるのが挑戦者としての役目だと思います」と、主役交代を目指すとする。


 一方、小笠原は前回の対戦以降の壱の試合は「見てないです。ここからです。(再戦は)もうちょっと時期が遅くなると思っていました。まだ1年なので」とあまり気にしていなかったようだ。

 前回はインパクトのあるKO勝ちとなったが、今回はどうかと聞かれると「今回に関しては壱選手が挑戦者で、壱選手が攻めてきても待ちになってもどんな状況でもどこの部分でも僕が上回って勝てるので、試合を作っていかないといけないのは壱選手の方です。僕はどう来ても対応しますし、倒しますよ」と王者としての余裕を感じさせるコメント。

 カザフスタンでの撮影中は「カザフスタンには1カ月いたんですが、撮影自体は17~18日くらいで、1日17~18時間拘束されて朝から深夜まで撮影したりしていて。ミットも出来ていないし、走ることとかその場で出来ることしかやっていませんでした。でもミットやサンドバッグがなくても出来ることはあったので、そこは問題なくしっかり仕上げていけると思います」と、試合には影響ないとした。

 最後に壱は「瑛ちゃんのファンは多いと思うので、僕の盛大なやらかしを期待してください」、小笠原は「大きい夢に向かってKNOCK OUTを引っ張っていく想いです。そんな王者の夢を背負った戦いを見てください」と、それぞれメッセージを送った。

 なお、小笠原の主演映画については「来年3月に日本で公開されます。僕は小学生の時から吉祥寺に住んでいるので、まずは吉祥寺から発信して公開されるかなと思うので、KNOCK OUTにもご協力いただきながら宣伝が出来たらと思います。俳優・小笠原瑛作も見に来てください」としている。

 また、今大会にはWBCムエタイ日本統一フェザー級王者となったばかりのKNOCK OUT-REDフェザー級王者・安本晴翔(橋本道場)、KNOCK OUT-BLACKスーパーフライ級王者・花岡竜(同)の参戦も決定した。

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