53.5kg契約とこれまでで最も重い体重での試合に臨む名高。石川は首相撲からのヒジ・ヒザを得意とする三冠王
2021年10月24日(日)神奈川・ぴあアリーナMM『Yogibo presents RIZIN.31』の追加対戦カードが発表された。今回発表されたのはキックボクシングルールの2試合。
RIZINでも3連続KO勝ちと破竹の快進撃を続けている吉成名高(エイワスポーツジム)が4度目の参戦、石川直樹(LIT)と対戦する。
“ハマの神童”名高は2018年12月、ラジャダムナンスタジアム認定ミニフライ級王座を奪取し、日本人として7人目の同スタジアム王者になり、2019年4月15日にはルンピニースタジアム認定同級王座も獲得。日本人初のルンピニー王者になると同時に、ムエタイの2大殿堂であるルンピニーとラジャダムナンの王座を同時に保持した史上2人目の外国人(タイ人以外)選手となった。
また、2017年4月にWMC世界ピン級王座、2018年4月には日本人4人目の快挙となるWBCムエタイ世界タイトル(ミニフライ級)を獲得。さらに同年9月にはIBFムエタイ世界ミニフライ級王座もKOで獲得し、日本人初のIBFムエタイ世界王者となっている。2019年12月のBOMではBOMフライ級初代王座決定トーナメントを圧倒的な強さで制した。これまで獲得したタイトルは実に7冠。9月の『BOM』でも1R1分23秒、ヒザ蹴りによるKOで圧勝した。
石川は元・新日本キックボクシング協会フライ級王者、元ジャパンキック同級王者、スックワンキントーン認定スーパーフライ級王者の三冠王で、ジャパンキックでは5月のプレ旗揚げ戦、8月の旗揚げ戦ともにメインを務めたエースだったが、9月からフリーに。9月のKNOCK OUTでは判定3-0でユット・ZERO(タイ)に敗れている。首相撲からのヒザ蹴り・ヒジ打ちを得意とする。
この試合は53.5kg契約(ヒジあり)で行われ、名高は前回6月のRIZINでは52.0kg、9月のBOMでは52.16kgで戦っており、名高にとっては最も重い体重での試合となる。53.0kg近辺は近年各団体がトーナメントを行うなど活発化している階級で、いよいよ名高も53.0kg戦線に参入ということか。両者のヒジ打ち・ヒザ蹴りの攻防が見どころだ。
同じくキックボクシングルールの51.0kg契約3分3R(ヒジあり)で、奥脇竜哉(エイワスポーツジム)vs老沼隆斗(STRUGGLE)も決まった。両者とも今回が初参戦。
奥脇は小学4年生でムエタイを始め、アマチュア時代は約100戦を経験して9本のベルトを巻いた。中1の時にタイでプロデビューを飾り、タイで試合(約20戦)・練習経験を積んで2018年4月に満を持して国内プロデビュー。いきなりWMC世界ピン級王座を獲得して世界王者となった。2019年7月にはタイでIBFムエタイ世界ミニフライ級王座決定戦を制して日本人3人目のIBFムエタイ世界王者となり、9月には同じくタイ・ラジャダムナンスタジアムにて日本人として8人目のラジャダムナンスタジアム王者に。凱旋試合となった12月のWPMF世界ライトフライ級王座決定戦では判定2-0で惜敗したが、2020年2月にKO勝ちでWPMF世界ミニフライ級王座を獲得。今年2月からRISEにも出場している。9月のBOMではTOMOに判定3-0で勝利した。
老沼は空手仕込みの多彩な蹴り技で2018年6月に総当たりリーグ戦で優勝してREBELS-REDスーパーフライ級王座に就き、REBELS軽量級のエースとして君臨。2度の王座防衛に成功している。9月の『KNOCK OUT』ではNJKFバンタム級2位・清志を上段後ろ回し蹴りでKO、12月のREBELSでは延長戦の末に心直から勝利をもぎ取った。REBELS王座は2月の3度目の防衛戦で白幡裕星に奪われたが、6月はNKBに乗り込んで同団体バンタム級4位の海老原竜二に判定2-0で勝利して復活を果たしている。
普段は団体が違う者同士の初対決。RIZINで勝利の雄たけびをあげるのはどっちだ。