2021年10月6日(水)東京・後楽園ホール『LETHWEI×UNBEATABLE』の前日計量&記者会見が、5日(火)都内にて行われた。計量は全員が1度目でパスしている。
メインイベントのラウェイルール72kg契約3分5Rで対戦する、渡慶次幸平(クロスポイント吉祥寺)は71.90kg、レバナ・デオグラシャス(コンゴ民主共和国/BRAVE GYM)は67.50kgで計量をパス。
続いての会見で渡慶次は「1000年続くミャンマーラウェイの、多分2021年現在ただ一人やり続けている渡慶次です。ミャンマーの文化というものをなくさないようにも、僕はできなくなるまでこのミャンマーラウェイに命を燃やすことを誓いますので、明日はそういう意気込みが見せられるように過去一番練習してきました。僕の命が燃えて輝く瞬間を見逃さないようによろしくお願いします」と挨拶。
前回の試合を振り返って、「前回の試合も僕の悪い癖と言えば悪い癖なのかもしれないですけれど、相手が予想以上に頑張ってくれるいい試合になったと思うんですよね。眼も鼻も潰されましたし、病院には行ってないので骨折したかどうかは分からないですけれど。ラウェイってスポーツではないので、そういう違いを僕は追及していきたいし、あの試合が終わった後ジョナタンとは多分友だちになれたと思いますし、怨みっこなしで殴り合いして蹴り合いして頭突きもし合って、何でもし合った中でお互いを認め合うような素晴らしい戦いをお客さんに届けたい、それだけですかね」とした。
スポーツではないというのはなぜかと聞かれると、「ラウェイは文化だと思うんですよね。スポーツと違うところはポイントゲームではないですし、序盤にダウンを取って逃げ回っている選手は反則負けになりますし、そういうルールで戦っているものが他に何かあれば逆に教えて欲しい。ないと思うんですよね。プロレスくらいですか。でもプロレスはエンターテインメントだと思っていますし、ラウェイとは違う戦いだと思っているので、他にラウェイみたいなものがあればやりたいのでオファーをいただきたいです」と、唯一無二のものだとする。
対戦相手を見ての印象は「最初、僕は70kgくらいでやりたいと言っていて。72kgまでしか落ちないって聞いてて相手を用意してもらったんですけれど、凄いアンダーしているので頭の中に疑問がいっぱいあります(笑)。でも身体は黒人特有の筋肉質で。僕はダリちゃん(ルクク・ダリ=コンゴ出身)とはアマチュアのパンクラスでやったことがあるんですけれど、瞬発力があって力が強い印象。特に序盤は。なので1Rは気を付けて戦いたいですけれど、僕はやられがちなので、失神したらタイムをとってまた頑張ろうかなって感じです」と、その身体能力を警戒。
現在まで7勝4敗6分と勝ち越しているその理由を聞かれると、「僕の勝ってる試合、引き分けの試合もそうなんですけれど、僕の蹴りを食らって元気に戦い続けている選手は一人もいないので、多分痛いと思うんですよね。ジムでも聞いたら痛いらしいので、蹴って蹴って蹴って、相手の心と体を削って行って、チャンスが来たら勝てるのかなって自分の方程式があるので、その方程式に誰が相手でもはめ込んでいく。だから3分3Rのキックボクシングは向いてなかったですね。難しかったです。よっぽどプロレスの15分一本勝負とかの方が幅が見せられるというか、渡慶次幸平を表現できたのでラウェイかプロレスかですかね」と、蹴りだと答えた。
「ラウェイは転職でしょう。どう考えても。僕、パンクラスで5勝6敗とかで全然食えなくてダメな奴だったんですけれど、ラウェイに出会ってからは寄付も2020年は車一台買えるくらい寄付していますし、収入が去年からやっと1000万円超えたかなくらいなので、頑張って収入と寄付の金額を増やすためにもラウェイとプロレスで活躍していってたくさんお金を集めようかなと思っています」と、ラウェイに出会って人生が変わったという渡慶次。
そして「2021年現在、僕しかこのラウェイをやってないので、僕を見ないとラウェイは見れない。現在進行形のラウェイを見せられる唯一人の人間なので、みなさんぜひ明日は見てください。明日の試合は身体を見てもらえば分かると思いますがパワーがあると思うので、僕がやられる可能性もあるわけですよ。ラウェイなので僕は戦うつもりで明日も行くので、仮に明日デビューの選手に負けるようなことがあれば渡慶次幸平のラウェイは終わってしまうと思うんですよ。それくらい僕は切ったはったの気持ちでやっていますので、1試合も見逃さないで欲しい。あと何戦出来るか分からない、死ぬまでやるんですけれど、明日死んだら終わりなので見逃さないでください。僕は命を燃やして輝くので、その輝きを見てください。感動させます」とメッセージを送った。
対するレバナは「今回はデビュー戦なので勝てるように頑張ります。相手はけっこう有名で凄い選手なので明日はいい結果を残せるように精一杯頑張ります。(前回の渡慶次の試合は)凄い試合だったので自分もしっかり頑張って明日はみんなが盛り上がるような試合にしたいので精一杯頑張ります。練習はいっぱいしたんですけれど、特に対策はしてないですね。明日はとにかく全力で頑張ります」と、全力で渡慶次に挑むと語った。
▼第5試合 アンビータブルルール 90kg契約 5分2R インターバル2分 判定あり
佐藤光留(パンクラスMISSION)=89.60kg「プロデビューして21年ですが、まだこんなに興奮と不安で、体が震えるようなルールの中で試合できること本当に喜ばしく思います。今までで最も恐怖に震えたのが電流爆破デスマッチです。自分の懐で小型爆弾が爆発する人生ってなかなかないと思うんです。でもそれに匹敵するくらい、この参戦に興奮しているんで、また観たいと思うような試合をします。以前からラウェイにプロレスラーが何人も挑戦しているのは知っていましたが、そのオファーが自分にも来て、改めて、とんでもないルールだと感じました。でも、パンクラスでデビューした頃は、レガースを付けていましたし、昔はレスリングシューズであればどんなに靴底の硬いものでも履いて、踏みつけやサッカーボールキックができました。つまり、頭突きがないのが当たり前だと思っているだけで、頭突きは格闘技における有効な攻撃手段です。そうやって価値観から揺さぶられるような試合に、出ないという選択肢はないと思いました。 相手の大成選手からはプロレスラーにはない怖さを感じます。だからこそプロレスラーとしての価値観を高めていくために、真っ正面から向かい合いたいと思います。それと頭突き対策、みんな当てる方法を考えていると思いますが、自分はもっと掘り下げ、当てる場所や効果まで研究しました。試合観戦において、配信という文化が根付いてる途中だと思います。アンビータブル戦で、ただ過激なだけじゃなくて、人間味や気持ちを伝えることができればと思います」
大成(フリー/DEEP)=88.80kg
「初参戦ですが、名前のある佐藤選手との対戦で、しかもセミファイナルで試合をさせていただけるということで、モチベーションが上がっています。昔からラウェイを知っている中で、このアンビータブル戦にオファーをいただいた時、頭突きありで面白いと思って即決しました。地下格闘技を約20戦やったんですけど、その中に頭突きありルールも結構ありました。試合で投げた相手を上から頭突きで失神させたこともあります。頭突きは割と得意だと思っているので、今回のために改めて対策はしていないです。配信を含め、観てくださる方に少しでも、DEEPの大成を知ってもらえるように明日は魅せようと思います。応援よろしくお願いします」
▼第4試合アンビータブルルール 66.0kg契約 5分2R インターバル2分 判定あり半田勝也(猛者連八幡支部チームキクリン)=102.4kg内田ノボル(翔拳道)=100.4kg
▼第3試合 アンビータブルルール 63.5kg契約 5分2R インターバル2分・判定あり
大村友也(製圏会)=64.60kg「5日前の緊急オファーでしたが、今の自分は格闘家として下積みなので、いい経験にしたいと思って参戦させていただきました。365日、毎日練習してますので、急きょの試合決定も問題ありません。それに、僕の師匠はロシアで頭突きありの試合を経験しているので、昨日、その練習もできました。いつも1階級下で戦っているので、明日は体格のハンディキャップを感じそうですが、気持ちで勝ってKOしたいと思います。ビーガンの杉山選手には申し訳ないですが、毎日、肉を食べています。焼肉が大好きです。バチバチ行こうと思いますので、よろしくお願いします」
杉山和史(TURNING POINT)=64.60kg「ビーガン格闘家の杉山です。自分は来月で45歳になるんですけど、コロナ禍で試合感覚がだいぶ開いてしまって、引退を考えていました。でも、ビーガンになってから、まだ試合をしていなくて“ビーガンが本当に強いのか”、“肉を食べたほうが強いのか”、それを自分で確かめるためにも今回出たいと思いました。
ビーガンって肉、魚、牛乳、卵を食べない菜食主義って言われていますが、正確には『脱・動物搾取』。動物の権利を保護することです。闘牛、闘犬、闘鶏を観てすごく感じたのは、動物たちの命を雑に扱う文化を減らして、人間がしっかり練習を積んで、自分の意志で闘いに挑むべきです。私たち人間で、戦う娯楽を作っていけたらなと思います。
最初、テレカ∞選手と試合が決まっていて、気持ちづくりがしっかりできていたのに、テレカ選手のケガでキャンセルになってしまいました。試合前の格闘家って“試合がなくなっちゃったらいいな”ってよく思うんですけど、いざなくなると結構しんどくて、今までやってきたものが無になってしまう。代わりの対戦相手が“やっぱり見つからなかった”って言われた翌日、大村選手との試合が決まった時は、精神的につらかったですけど、それ以上に大村選手は土壇場でオファーを受けてくれて、その勇気に感動しました。だから自分も不安をぬぐって戦おうと思いました。アンビータブル・ルールは普段の練習でかけているリミッターを外せるチャンスなので、しっかり戦いたいと思います」
▼第2試合 アンビータブルルール 70.0kg契約 5分2R インターバル2分・判定あり
島 竜二(GTジム)=69.55kg「押忍。明日は熱い試合をして全力で戦いますので応援よろしくお願いします。秘策は特にないですが、相手は背が高くてリーチも長い。それをどう崩すか、距離感を対策しました。頭突きの練習もたくさんしています。その衝撃と感覚が明日の楽しみです。渡慶次幸平選手のように、このシリーズから出世できるように、上を目指して頑張ってきたいと思います。空手家らしく戦いますので、応援よろしくお願いします。倒します」
レバナ・エゼキエル(コンゴ民主共和国/BRAVEGYM)=69.85kg
「自分はMMAのファイターですが、アンビータブル戦でもKOで勝つので、まあ見ていてください。こっちの方が背が高いし、相手は僕に入って来れない。そこをぶっ倒すって感じです。頭突きに関しても、こっちの方が頭も硬い。向こうがしてきたら、自分の頭を割ることになると思うので、どうぞしてきてください。会場に来る人も配信で観る人も、相手が悲鳴を上げる姿を見ていてください」
▼第1試合 アンビータブルルール 90kg契約 5分2R インターバル2分 判定あり
福田泰暉(TEAM- STAKE)=65.70kg「明日はとりあえずKOで勝って、次はラウェイ・ルールで試合をしたい。これを弾みにして頑張っていきたいと思います。自分は2018年にラウェイ公式試合でファン・チャンファン選手(韓国)にボコボコにされて、むちゃくちゃ悔しい思いをしたんで、ホンマはすぐにでもラウェイで戦いたかった。今回、アンビータブルでKOで勝ったら、次はラウェイで戦いたい。自分の人生が死ぬまで挑戦だと思っているんで、今回はKOで勝ちます。押忍。
頭突きもまったく問題ありません。練習をしたと言うか、昔ね…ぶっちゃけ慣れているんで(笑)。怖くもないし、逆に頭突きでKOしたろうと思っています。コロナ禍ですけど、会場に来てくれる人は自分の宝。KO勝ちで恩返ししたいと思います。配信で観てくれる方にも、気合いの入った試合を観て、コロナ禍の自粛生活に元気を捧げたいと思っています。相手の体調不良はしゃーないでしょう。きっちり明日まで休んでもらって、回復したらいい。僕は元々、地下格闘技出身なので雑草魂があるので。地下から成り上がって、行くとこまで行きます。観といてください」
中島光陽(氣魂道場)=64.8kg