1回戦を勝ち上がって10月の準決勝に臨む(左から)鬼山、内田、中村K-1プロデューサーを挟んで黒田、璃明武
2021年8月21日(土)東京・後楽園ホールで開催された『Krush.128』の一夜明け会見が、22日(日)都内にて行われた。
同大会で行われた「第7代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメント」の1回戦を勝ち上がった4選手が出席。10月31日(日)東京・後楽園ホールでのワンデートーナメント(準決勝・決勝)へ向けて意気込みを語った。
愛瑠斗(=えると/健成會)を判定3-0で降した鬼山桃太朗(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)は、「昨日は1回戦無事勝ったので次はレベルアップして、ワンデーなのでしっかり倒し切る力をつけて昨日はKOが出来なかったので2試合ともKOしてベルトを巻きたい」との意気込み。
優勝候補の一角だった小倉尚也(スクランブル渋谷)を判定3-0で破る番狂わせを起こした内田晶(チーム・タイガーホーク)は「小倉選手に勝てて下馬評を覆せてよかった。次の2試合勝ちきるつもりで練習頑張ります」と話した。
小巻海斗(真樹ジムAICHI)を延長戦の末に判定3-0で振り切った黒田勇斗(K-1ジム心斎橋チームレパード)は「無事勝てましたが内容は納得いってなくて、課題がたくさん見つかった試合だったので次までにレベルを上げて王者になってベルトを巻きたい」と反省のコメント。
吉岡ビギン(team ALL-WIN)が計量オーバーのため自動的に勝ち上がりとなり、ワンマッチで吉岡と対戦して判定3-0で勝利した璃明武(=りあむ/K-1ジム総本部チームペガサス)は「元バンタム級王者を相手に何もさせず完封できたのでよかったです。次は2試合ともKOで自分が王者になりたい」と語った。
準決勝の組み合わせは黒田vs璃明武、内田vs鬼山となり、対戦相手の印象を次のように語った。
璃明武「長身で自分よりも背が高くてリーチも長くてパンチも蹴りも上手くてバランスのいい選手」
黒田「クレバーな選手で前の手でコントロールするのが上手い選手。次までしっかり準備して勝てるように頑張ります」
鬼山「何でもできる選手かな」
また、決勝で戦いたい相手を聞かれると璃明武は「内田選手とは以前対戦しているので上がってきてくれたらやりたいかな。鬼山選手はいい選手なのでどっちが来るか分からない。どっちが来てもいいように準備します」と、どちらでも構わないとの答え。
黒田は「鬼山選手とやりたい。アマチュアの時に一度やっていて、今度はプロでやったら面白いかなと思う」と鬼山を希望。内田は「隣にいる璃明武選手には凄いKO負けしているのでやり返したい」と璃明武とのリベンジ戦を望む。
黒田のコメントを受けて鬼山は「どっちとやりたいとの希望はないですが、黒田選手がやりたいと言ってくれたので僕も黒田選手とやりたいと思います」と答えた。
■質疑応答
璃明武
「あと2つ、しっかり勝たないといけないので、ベルトへの想いというより、勝てば自然と獲れると思います」
黒田
「Krushのベルトは目標にしていたので、これまでやってきたことを形にするためにこのベルトを獲りたいです」
内田
「トーナメントが決まってから気持ちは変わっていません。東北在住初の王者になります」
鬼山
「いざ1回戦勝って目の前にベルトがありますが、巻きたいなってめちゃ思います」
――内田選手は下馬評を覆した感想は?
「正直、SNSでも見ててムカつくコメントがあったので見返してやるという気持ちがありました」
――トーナメント1回戦ということでいつもの試合とは違う気持ちはあったか?
璃明武
「相手が計量オーバーで変則的でしたが、逆に負けて決勝トーナメントに出るわけにはいかないという違うプレッシャーがありました。それに計量オーバーしている相手に負けるわけにはいかないとのプレッシャーもありましたが、それも楽しめましたね」
黒田
「ここで勝たないと意味がないと思ったのでワンマッチだと思ってやりました。ここで勝てばトーナメント出場権を得られると思って絶対に勝とうと思っていました」
内田
「優勝候補の一人だったので意地でも勝ちたいと思っていました」
鬼山
「僕も昨日は勝たないと何も始まらないと思っていました」
――黒田選手は試合後に弟さん(K-1バンタム級日本最強決定トーナメント優勝者・黒田斗真)からどんな感想を?
「途中ちょっと悪かったところもあったと言われましたが、いいところもあったと言われました」
――トーナメントを経験して弟さんの大変さを感じた?
「1試合だけだったのでトーナメントの過酷さはまだ分かりませんが、次までにしっかりスタミナとメンタルを強化していきたいと思います」
――鬼山選手は、次は何鬼退治になる?
「髪の色が赤なので赤鬼退治ですね」
――プレッシャーの掛け方がよかったですが、自分で進化したと思った部分は?
「冷静にできるようになったかなと思いました。ただ冷静になりすぎて、いつもなら行っていたところで行けなかった。そういうところを修正したいと思います」
「自分は昔話はよく分からないので」
――徹底したカウンター狙いの戦い方だったが、あの戦い方を貫く?
「カウンターを狙って戦っている気はなくて、身体が自然に反応してああなりました」
――璃明武選手は吉岡選手が計量オーバーしたことで精神的な影響はあった?
「全くなかったです。KOしたかったんですが、試合でムカつく感情はなかったですね。やることをやるだけって気持ちでした」
――吉岡選手とは万全の状態で再戦したい?
「それはないです。普通に減点が1ポイントなくても完封できたので。自分は王者になってもっと上に行くので、吉岡選手が上に上がってきたらやります」
――決勝トーナメントまで長い期間はないですが、練習再開はいつから?
璃明武
「明日から練習を再開します。相手が決まったのでしっかり対策して、1日2試合のワンデーは初めてなので、準決勝でKOすれば2試合がラクにできると思うので考えてやっていきたいですね」
黒田
「練習は水曜日からフィジカルトレーニングが入っているのでそこからスタートします。目指しているのはベルトなので、次は倒せるように実力を上げてパンチも蹴りも全体的にレベルを上げて行きたい」
内田
「自分も明日から練習したい。鬼退治されないように頑張ります」
鬼山
「僕はKRESTが月曜日休みなので火曜日から練習再開します。昨日の修正点とかを修正してKrush王者にふさわしい倒せる王者になりたい。倒せる力をつけたいと思います」
――王者になったら何をしたい?
璃明武
「新しい目標、次の目標が王者になったらできると思います。王者になるつもりで過ごしているのでその後のことは特にないです」
黒田
「ベルトを獲ってお世話になっている人に恩返しがしたいですね。ベルトを常に持ち歩きたいです」
内田
「ずっと言っていますが、王者になったら仙台でKrushをやってもらえるようになりたいです」
鬼山
「王者になったら、岡山駅前に桃太郎像があるので、そこでベルトを巻いてインスタ映えを狙いたい。その後、金鬼(今年3月のK-1でKO負けを喫した金子晃大)退治に行きたいと思います」
――最後にメッセージを。
璃明武
「さらに強くなって王者になります」
黒田
「璃明武選手は一番の強敵だと思いますが、準備して2つ勝って王者になってみんなをびっくりさせたいと思います」
内田
「4人の中で一番評価が低いと思うので、それを全部引っ繰り返したい」
鬼山
「2試合ともKOして自分が王者になります」