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レポート

【Krush】璃明武がカーフキックを効かせて吉岡ビギンに完封勝利、トーナメントは内田晶・鬼山桃太朗・黒田勇斗が勝ち上がり

2021/08/21 21:08
Krush.1282021年8月21日(土)東京・後楽園ホール ▼第8試合 Krushスーパー・バンタム級 3分3R延長1R×吉岡ビギン(team ALL-WIN/第6代Krushバンタム級王者)判定0-3 ※28-30×3○璃明武(=りあむ/K-1ジム総本部チームペガサス)  吉岡ビギン(team ALL-WIN)は2020年3月大会で第4代Krushバンタム級王者・晃貴から合計3度のダウンを奪って判定勝ち。2020年に開催された「第6代Krushバンタム級王座決定トーナメント」では池田幸司、黒田斗真、橋本実生に勝利して第6代王座に就いたが、今年3月の初防衛戦で計量をクリアできなかったため王座ははく奪。試合も減点が響いて壬生狼一輝に敗れ、Krushで6戦目にして初黒星となった。戦績は12勝(1KO)2敗2分。  璃明武(=りあむ/K-1ジム総本部チームペガサス)は空手のバックボーンを持ち、第15回「K-1アマチュア」Aクラス-55kgトーナメントで優勝。2018年4月にプロデビューを果たし、2019年12月のKrush後楽園大会では鮮やかな後ろ回し蹴りで内田晶を失神KOし、大きな話題を呼んだ。デビューから5連勝を飾ったが、7戦目で元Krushバンタム級王者・佐々木洵樹に判定で敗れ初黒星。今年2月の再起戦では蒼士に判定勝ちしている。戦績は7勝(3KO)1敗。  吉岡は前日計量1回目は56.3kgでリミットの55.0kgを1.3kgオーバー、その後の再計量でも55.5kgで500グラムオーバーだったため計量をパスすることができず。これを受けてKrush実行委員会が吉岡側、璃明武側と協議した結果、以下の形にて双方合意の上、試合を実施することとなった。  この試合は「Krushスーパー・バンタム級ワンマッチ」として実施。勝敗に関わらず計量をクリアした璃明武がトーナメント準決勝進出となる。契約体重をクリアすることができなかった吉岡ビギンは減点1から試合開始、吉岡10オンス、璃明武8オンスのグローブを使用。また吉岡はファイトマネーから20%減額。吉岡は坊主頭でリングに登場した。  1R、右ローを蹴っていく璃明武は右カーフも蹴る。吉岡も左ローを返す。璃明武が後ろ蹴りを繰り出すと吉岡も負けじと後ろ蹴り。右カーフを狙い撃ちする璃明武に吉岡はジャブ。  2Rは左ハイ、右ミドルを蹴る璃明武。そして右カーフ。吉岡は前足を上げ気味。璃明武はジャブを突き、左ミドルを蹴って右カーフでついに吉岡が膝を着く(スリップ)。後ろ蹴り、左ミドルと蹴りを散らして右カーフを蹴る璃明武。  3R、吉岡がサウスポーに構えると璃明武は右ミドルを多用。璃明武の後ろ廻し蹴りをかわした吉岡は左ミドル。残り10秒、吉岡はバックブローを繰り出すが攻めることが出来ず、璃明武が減点以外にもポイントをとって判定勝ち。  璃明武はマイクを持つと「KOは見せられなかったんですが完封できたので実力は見せられたかなと思います。準決勝・決勝は2試合ともKOで自分が優勝したいと思います」と、決勝トーナメントではKOを狙っていきたいとした。 [nextpage] ▼第7試合 第7代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメント1回戦 3分3R延長1R×小巻海斗(真樹ジムAICHI)延長R 判定0-3 ※9-10×3○黒田勇斗(K-1ジム心斎橋チームレパード)※黒田が準決勝へ進出。本戦の判定は30-29、28-29、29-29。  小巻は2月のKrushでK-1 JAPAN GROUP初参戦。選手欠場を受けて急遽の出場だったが、ムエタイ三冠王の44・ユウ・ウォーワンチャイからパンチで見事なKO勝利を収めた。5月大会では小倉に判定で敗れたが、右ストレートで先制のダウンを奪い“これぞKrush”という激闘を繰り広げて評価を上げた。戦績は11勝(6KO)7敗1分。  黒田は2018年5月からK-1 JAPAN GROUPに参戦し、林勇汰、森坂陸、蒼士、椿原龍矢、小倉尚也らと対戦して2勝5敗1分。前戦は5月に晃貴と延長Rまで戦い、判定2-1で惜敗した。戦績は4勝9敗1分。身長174cmは8人の中で最長身。5月のK-1バンタム級日本最強決定トーナメントで優勝した黒田斗真の兄だ。  1R、じりじりと前へ出る小巻に対して回り込む黒田。回り込みながらジャブ、右ストレート、右ローと攻撃を出す。詰めてパンチを打ちたい小巻だが、黒田はその場に留まらず回り込んで先手を打っていく。  2Rも同じ展開。圧をかけて詰めたい小巻と回り込む黒田。小巻がパンチを打つ体勢を作る前に黒田がワンツー、左ミドル、ヒザ、左ローを打つ。黒田は右ロー、左インローをどんどん蹴り、追い詰められるとガードをしっかり固めて小巻のパンチをブロック。しかし、バッティングで黒田にインターバルが与えらえれた後、距離を詰めた小巻の左ボディが当たり始める。黒田は顔面への強打を警戒してか顔前ブロックを固めてボディを打たれる。  3R、ジャブを打つ黒田にどんどん距離を詰めていく小巻。黒田のパンチを額で受けて接近しての左ボディ。黒田もヒザを突き刺す。ジャブとヒザ蹴りで小巻が入ってくるのを防ぐ黒田だが、それでも小巻は入って左ボディを打つ。黒田の顔面ブロックは固く、小巻はパンチでこじ開けることができなかった。  判定は三者三様のドローで延長戦に。前に出て左右フックを打つ小巻を左ミドル、ジャブ、左ヒザで迎え撃つ黒田。黒田のジャブを額で受けながら入っていくがバッティングとなる。詰める小巻を押し返す黒田。それでも入って左右フックを放つ小巻だが黒田はブロック。“来い”と誘う小巻だが黒田は打ち合いには応じず、左ミドルを蹴る。  最後まで自分のペースを貫いた黒田が判定勝ち。マイクを持つと「今回試合の2週間前にずっと可愛がってくれたおばあちゃんが亡くなってしまって、亡くなる前に『絶対勝ってきて』と約束したので、絶対負けられへんと思って試合に挑みました。絶対にチャンピオンになるので、これからも黒田兄弟の応援よろしくお願いします」と明かした。 [nextpage] ▼第6試合 第7代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメント1回戦 3分3R延長1R×小倉尚也(スクランブル渋谷)判定0-3 ※28-29×2、27-29○内田 晶(チーム・タイガーホーク)※内田が準決勝へ進出。  小倉は2017年からK-1 JAPAN GROUPに参戦しているファイターで、パンチを武器に16勝(8KO)8敗2分の戦績。2020年9月、2021年1月、5月と3連勝している。  内田は2014年12月からKrushに参戦するも引き分けを挟んで4連敗。しかし、今年5月大会で三井大揮を3R3分ちょうど、右ストレートでKOした。戦績は2勝(2KO)4敗1分。  1R、小倉は左インローを多用し、内田は左ミドル。小倉は左前蹴りでレバーを狙い、左ボディから右フックをヒットさせる。内田は左右に構えをスイッチしつつ左ハイをかすめさせ、前に出る小倉をストレートで迎え撃つ。その後も前に出る小倉に左ハイを狙い撃ち、そしてワンツーで近付けさせない。  2Rも同様に前へ出る小倉へ左ハイ、そしてワンツーで近付けさせない内田。小倉は潜り込んでの左ボディ。しかし、潜り込むためバッティングになってしまう。再開後、前へ来た小倉へ内田の右のカウンターが決まり、下がる小倉へ内田がラッシュ。ロープに詰めての右フックでダウンを奪う。右目上から流血もする小倉は前へ出て左フック、内田も左フックと左ハイ。右フックで倒しに行く小倉だが、ジャブで距離を取られる。ボディをめり込ませた小倉だが、左フックをもらう。  3R、内田はジャブと左フック。小倉は前へ出て右フック、右クロス、右アッパーで逆転を狙う。内田もカウンターの右。内田はスイッチしながら前蹴りやジャブで距離を詰めてくる小倉の攻撃から逃れる。さらにカウンターの右。小倉は距離を詰めて左右フック打つが内田は耐える。終了間際の連打で内田は終了と同時にロープにもたれかかった。  判定は3-0でダウンを奪った内田が勝利。優勝候補の一角と目されていた小倉を破る番狂わせを起こした。  内田はマイクを持つと「俺が勝つなんて思った人いないでしょう。俺は覆します。今年のKrushの主役は俺です」とダークホースがこのトーナメントを獲ると宣言した。 [nextpage] ▼第5試合 第7代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメント1回戦 3分3R延長1R○鬼山桃太朗(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/Bigbangスーパーバンタム級王者)判定3-0 ※30-27×2、30-28×愛瑠斗(=えると/健成會)※鬼山が準決勝へ進出。  鬼山は 岡山県出身で「鬼に育てられた桃太郎」というキャラクター設定なのだという。2020年11月の『Super Bigbang』にてMA日本キックボクシング連盟スーパーバンタム級王者・戸井田大輝を破りBigbangスーパーバンタム級王者となった。Krushでは2020年1月に桑田裕太、7月に蒼士と連続KOを飾っていたが、今年3月のK-1で金子晃大にKO負け。戦績は4勝(2KO)2敗。  愛瑠斗は2020年10月のKrush-EXでプロデビューし、篠原広耀にタフファイトで判定勝ち。今年2月のKrush-EXではカーフキックでしのをKO、5月のKrush本戦では光佑にもKOと3連勝を飾った。  1R、いきなり右カーフを蹴る鬼山。圧をかけて距離を詰め左フックをも見舞う。愛瑠斗は蹴りを放つが鬼山の圧に押され気味、右フックも狙い撃ちされる。左右に構えを変えてパンチを打つ愛瑠斗だが、鬼山の右フックをもらってグラつく。  2R、カーフの蹴り合いから愛瑠斗が右フック。動きが軽快になってきた愛瑠斗は左右に動いて鬼山の圧をかわし、前蹴り、ジャブを打つ。1Rより距離が開き、両者ともパンチがよく見えるようになったかパンチの目立ったヒットはなくカーフを蹴り合ったが、終盤に鬼山の右フックがヒット。  3R、前に出る鬼山を愛瑠斗は右で迎え撃つが、鬼山の右フックをもらう。左右に構えをスイッチする愛瑠斗が前蹴り、ジャブ。しかし鬼山の強い右をもらってしまう。手を出す愛瑠斗だが鬼山の一発が強く当てても印象をかき消される。前に出る鬼山が右フック仰け反らせて試合終了。  鬼山がほぼ完封の判定勝利。準決勝へ駒を進めた。「本当は今日倒したかったんですけれど、倒せなかったので鬼退治失敗ですかね。一応勝ったんで鬼退治成功にしました。次も鬼退治します」と、途中グダグダになりながらもマイクアピールした。 [nextpage] ▼エキシビションマッチ 2分2R-MIO(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)勝敗なし-松谷 綺(=まつたに・きら/ALONZA ABLAZE)  当初、メインイベントでKrush女子アトム級王者・菅原美優(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)にタイトルマッチで挑戦することが決まっていたMIOだが、菅原が感染症拡大防止のため、一定の待機期間を設ける必要のある選手(本人または同居人が陽性者、濃厚接触者、濃厚接触者の疑いがある者、発熱等の体調不良である者等)に該当することが判明したため、本大会への出場を見合わせることとなり、タイトルマッチは消滅。  代わってエキシビションマッチ2分2RとしてMIOは松谷綺(まつたに・きら)とエキシビションマッチを行うことが決定した。  松谷は『Krush.129』(9月24日・後楽園ホール)に出場する松谷桐(まつたに・きり)の妹で、兄・桐と共に7月から卜部功也が代表を務めるALONZAに所属して練習を続けている。今回はエキシビションマッチという形でKrush初参戦を果たすこととなった。戦績は3勝2分と無敗の18歳で、キャリアは浅いながらもそのテクニックには定評がある。前戦は『RISE』で坂田美優に判定3-0(30-27×3)の完勝を収めている。  1R、松谷は予告通りに蹴りを多用。矢継ぎ早に上中下と蹴りを放っていく。MIOはその蹴りを受けて蹴り返し、松谷も受けて返す。ジャブを出して回り込むMIO。両者笑顔が漏れる。  2Rもミドルとローを多く蹴っていく松谷。きびきびと動いて蹴りを矢継ぎ早に放って行き、MIOはそこに右ストレートを合わせに行く。ジャブのような松谷の蹴りにMIOはジャブで対抗。  エキシビションを終えると松谷は「今回対戦してトップ選手の強さを体験することが出来ました。10月31日の試合が決まっているのでそれに向けてしっかり練習して、自分の動きができるように練習して1年以内にベルトを獲れるように頑張ります」とアピール。  MIOは「タイトルマッチが流れてしまって申し訳ない気持ちでいっぱいですが、エキシビションを組んでいただき嬉しく思います。若くて強い選手がアトム級に増えてきたと思うので、これからもっと面白くなっていくと思うので期待の方をよろしくお願いします」とアトム級に注目して欲しいと語った。 [nextpage] ▼第4試合 Krushバンタム級 3分3R延長1R○池田幸司(ReBORN経堂/K-1カレッジ2019 -55kg王者)判定3-0 ※30-27×2、30-26×峯 大樹(若獅子会館/RKSバンタム級王者)  池田は幼稚園で空手を始め、中学からは陸上部にも所属。一時は空手の練習から足が遠のき、大学入学後に「飲んだくれて遊んでいた」日々を過ごしていたが、一念発起してReBORN経堂に入門。アマチュアでは無敗を誇り、2019年にはK-1カレッジ優勝。同年10月にKrushでプロデビューしたが大学卒業後、一度は就職したものの、K-1ファイターの道を諦めきれずに退職。2020年10月の第6代Krushバンタム級王座決定トーナメント一回戦では吉岡ビギンと延長までもつれる接戦を演じた。今年5月の「K-1バンタム級日本最強決定トーナメント」では1回戦で黒田斗真にKO負けを喫し、今回が再起戦。戦績は4勝(2KO)3敗。  峯は大阪を拠点とする格闘技大会RKS(リアルカクトウスピリッツ)のバンタム級王者で、2019年12月からKrushに参戦。3月のK-1では高橋享祐にカーフキックで2度のダウンを奪われながらもパンチで逆転KOを飾っている。戦績は7勝(3KO)3敗。  1R、いきなりバックキックを繰り出す池田。序盤から右カーフを蹴っていき、右カーフから飛びヒザ蹴り、そして右フックのコンビネーションでダウンを奪う。その後も上下に攻撃を散らす池田。  2R、池田は左ミドルを蹴ってすぐに左インロー、しかしローブローになってしまい一時中断。再開後もパンチと蹴りを上下に散らす池田がイニシアチブを握る。峯は入り込んでパンチを打っていくが距離が詰まりすぎて連打には結びつかない。  3R、池田は序盤から右カーフを連打。そして右ストレート、ヒザに繋ぐ。峯は接近して左フックを狙うが池田にかわされる。入ってくる峯に左フックを合わせる池田。接近戦を仕掛ける峯に池田はクリンチが多くなる。左右フックを打つ峯と右ストレートで迎え撃つ池田。  勝敗は判定にもつれ込み、ダウンを奪った池田が3-0で勝利した。 [nextpage] ▼第3試合 Krushスーパー・フェザー級 3分3R延長1R×遠藤信玄(Capture the flag)KO 2R 1分33秒 ※左フック○斎藤祐斗(JK TRIBE)  遠藤は元WPMF日本ライト級王者、元J-NETWORK同級王者で16勝(3KO)11敗5分の戦績を持つベテラン選手。K-1 JAPAN GROUPには2014年2月にKrush初参戦して平塚大士と引き分け、2015年7月のK-1で大沢文也と引き分け。今回、K-1ジム目黒から所属を変えて約6年ぶりにK-1 JAPAN GROUPに復帰を果たす。「復帰したいとの連絡があって試合を組むことになりました」と中村P。  斎藤は6勝(5KO)5敗の戦績を持ち、K-1 JAPAN GROUPでは3勝(2KO)3敗。Kruhsでの前戦は2020年10月に利川和希に敗れているが、今年4月の『HEAT』に出場してハイキックでダウンを奪ってのKO勝ちを収めている。  1R、両者ローの蹴り合い。懐に入って左右フックを打とうとする斎藤に遠藤はショートのフックとアッパー。思い切り右を振るが空を切る斎藤。遠藤はガードの隙間を縫うようなよく見て打つ右ストレート、クリンチの離れ際に左右フックを打つ。  2R、頭を下げて入ってくる斎藤にヒザを突き上げる遠藤。ショートのパンチも当てに行ったが、前に出る斎藤はロープを背負った遠藤に右フックから返しの左フック。これが見事に決まり、遠藤は完全にダウン。レフェリーが即座にKOを宣し、斎藤のKO勝ちとなった、  斎藤はマイクを持つと「ちょっと危なかったんですが無事KOで勝ててよかったです。これがKrushだと思います。そろそろ僕も名古屋大会をお願いします。活躍できると思うので」とアピールした。 [nextpage] ▼第2試合 Krush女子ミニマム級 3分3R延長1R○C-ZUKA(T-GYM)延長R 判定2-1 ※10-9×2、9-10×KAI(ファイティスジムMSC)※本戦の判定は30-28、29-30、29-29。  C-ZUKAは165cmと長身で、長い手足が武器。過去にNJKFミネルヴァ・アトム級初代王座を保持していたこともあり、6勝(1KO)7敗1分の戦績を持つ。2019年5月には高梨knuckle美穂と第2代Krush女子アトム級王座決定戦を争ったが、3R1分34秒、KOで敗れ王座獲得ならず。今回は2019年12月以来の参戦となる。  KAIは空手をベースとするMMAファイターで2014年からDEEP JEWELSに参戦。桐生祐子(鈴木祐子)、北野きゅう、ジェット・イズミに勝利も、両ヒザの手術で戦線を離脱。1年半ぶりの復帰戦となった2019年9月、キック出身のジェット・イズミ(元J-GIRLSミニフライ級王者)を相手にキックルールで判定勝ち。10月大会では古瀬美月に判定2-1(いずれもマスト判定)、2020年7月大会でも永尾音波に判定2-1という僅差で連敗を喫し、10月にはさくらにリアネイキドチョークで一本負けしている。今回は得意とする立ち技でKrush初参戦。MM戦績は5勝6敗。  1R、前に出て右ストレートを繰り出すKAIをワンツーで迎え撃つC-ZUKA。積極的に前へ出て攻めるのはKAIだが、C-ZUKAのカウンターをもらい気味。しかし、終盤になるとKAIの右フックがヒットした。  2Rになると右ローを蹴るKAI。C-ZUKAは左右ミドルを蹴り、KAIの前進をジャブで迎え撃つ。KAIは右ボディから右フック。さらに距離を詰めて右を当てていくKAI。  3R、KAIは距離を詰めてのボディ。右を伸ばすとこれが連続してC-ZUKAの顔面を捉える。蹴りを放つC-ZUKAだがKAIを止めるには至らず、KAIが右ボディ、右フック、左ローと攻める。前に出て詰めるKAIにC-ZUKAも下がりながらパンチを当て始め、終盤はリーチの差を活かしてヒットを奪った。  本戦の判定は三者三様のドロー。延長戦に入ると前に出るKAIを前蹴りで止めに行くC-ZUKA。リーチの差を活かしたストレートも当てるが、KAIの右をもらう。それでもC-ZUKAはリーチの差を活かして前へ出てくるKAIにジャブ、ワンツーを合わせていく。KAIの右フックに身体ごともっていかれたが、細かいヒット数で上回ったC-ZUKAが判定勝ちした。 [nextpage] ▼第1試合 Krushスーパー・ライト級 3分3R延長1R×斉藤雄太(K-1ジム五反田チームキングス)KO 3R 1分28秒 ※右ストレート○大野祐志郎(ALL-WIN team 華王州)  斉藤は2014年9月からKrushに参戦し、海斗、堀井翼、泰斗らと対戦。一時は泥沼の5連敗を喫するが、2020年6月大会では元プロボクサーの大泉翔から延長Rで勝利をもぎ取り、12月大会ではスーパー・ライト級のホープと目されていた寺島輝から初回TKO勝ちと連勝していたが、今年4月の小嶋瑠久戦でKO負けして連勝がストップ。普段はエステサロンを経営する“戦うエステ社長”戦績は5勝(4KO)8敗。  大野は安保瑠輝也が自身のYouTubeで公開した『街の喧嘩自慢にプロ格闘家がスパーリングを申し込んだらやるのかやらないのか』の企画動画の中に出てきた、「裸足のゆうじろう」のリングネームを持つプロ格闘家。19勝(8KO)10敗と29戦のキャリアを引っ提げて今年2月大会に初参戦すると、いきなりタイトルマッチ経験のある近藤拳成を1R1分42秒、KOに破った。  1R、積極的に左右フックで前に出るのは斉藤。序盤から左右フックを叩きつけ、ミドル&ローを蹴る。大野の右バックキックに嫌がる素振りを見せる斉藤に大野が攻めに転じる。しかし、ローに合わせた斉藤の押すような左フックで大野が倒れ、これがダウンとなった。  2R、前に思い切り踏み込んで雑なフォームながら左右フックを繰り出す斉藤。それを右フックで迎え撃つ大野だが、2度連続バッティングに。左フック、ワンツー、右ストレートをカウンターで合わせる大野。斉藤は消耗が見える。  3R、消耗しながらも左右フック、右ロー、バックブローを繰り出す斉藤だが、打ち合いになったところで右フックに右フックを合わされて仰向けにダウン。レフェリーが様子を見てストップをかけた。  大野は「拍手の応援本当に助かります。今日はこの最高の舞台に立っていますが、安保のYouTubeチャンネルから最高の舞台を作ってくれた安保に感謝します。今日セコンドに近藤博也が就いてくれています。昔から一緒に練習している弟子であり、今はライバルとして格闘技に真剣に取り組んでいます。僕は1R何秒かでKOしてたくさん喋ろうとイメージしていたんですが、12月のエディオンアリーナ大阪出場を目指しています。大和哲也選手が照準を合わせている情報を得ています。12月4日に 僕とやりませんか。『お前誰やねん』っていう感じですけど。9月のよこはまつり、スーパー・ライト級、林健太選手と佐々木大蔵選手の試合期待しています。佐々木大蔵くん、勝っても負けてもいい試合してください」とアピールした。
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