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【Bellator】ミドル級王座戦ゲガール・ムサシが王座防衛、まさに“黄金のバンタム”スタッツがマゴメドフに競り勝つ!

2021/08/14 10:08
【Bellator】ミドル級王座戦ゲガール・ムサシが王座防衛、まさに“黄金のバンタム”スタッツがマゴメドフに競り勝つ!

Bellator世界ミドル級タイトルマッチに臨む王者ゲガール・ムサシと挑戦者ジョン・ソルター(C)Bellator

 2021年8月13日(日本時間14日)、米国コネチカット州アンカスビルのモヒガンサン・アリーナにて「Bellator 264: Mousasi vs. Salter」が開催された。

 メインイベントでは「Bellator世界ミドル級選手権試合」として、王者ゲガール・ムサシ(オランダ)に、ジョン・ソルターが(米国)挑戦した。

▼Bellator世界ミドル級選手権試合 5分5R
〇ゲガール・ムサシ(オランダ)王者:185ポンド/83.91kg
[3R 2分07秒 TKO] ※パウンド

×ジョン・ソルター(米国)挑戦者:185ポンド/83.91kg
※ムサシが王座防衛

 ムサシは、アルメニア人の両親が亡命したイランのテヘランで生まれ、イラン・イラク戦争の影響で4歳の時にオランダ・アムステルダム郊外のライデンへと移住した。

 MMA47勝7敗2分け。UFCで5連勝後にBellatorに移籍し、2018年5月にハファエル・カルバーリョを1R TKOに下し、ミドル級王座獲得に成功。2018年9月に1階級下のBellator世界ウェルター級王者ローリー・マクドナルドの挑戦を受け、2RにパウンドでTKO勝ち、初防衛に成功した。

 2019年6月に、ラファエル・ロバト・ジュニアに判定負けで王座陥落も、その後リョート・マチダとの再戦で判定勝ち。ラファエル・ロバトの王座返上に伴い、2020年10月のBellator世界ミドル級王座決定戦で、ウェルター級王者ドゥグラス・リマに判定勝ちで、王座再獲得に成功している。

 現Bellator世界ミドル級王者、元Strikeforce世界ライトヘビー級王者、元DREAMライトヘビー級&ミドル級王者の肩書を持ち、キックボクシングでも、K-1 Dynamite!! で武蔵との同名対決で1R KO勝ち、京太郎に判定勝ちするなど5戦全勝。

「MMAルールでも立ち技ルールでも戦える」ことで、伝説の二刀流剣士・宮本武蔵にならって「若きバガボンド」とも呼ばれてきた。計量後、ムサシは「フィニッシュするか、フィニッシュされるか。覚悟してすべてをかけて戦う。今が最高の状態だが、まだすべてを見せていない。最高の勝利を見せる」と意気込みを語っている。

 対するソルターは、MMA18勝4敗。レスリングをベースにNAGAなど様々なグラップリング大会で活躍。Bellatorでは8勝1敗と勝ち星を積み上げており、Bellator唯一の黒星は、2018年9月にラファエル・ロバト・ジュニアにリアネイキドチョークで一本負けしたもの。以降、同年11月にチディ・ンジョグアニをリアネイキドチョークで極めると、2019年11月にコステロ・ヴァン・ステニスに判定勝ち、2020年8月の前戦ではアンドリュー・カペルに肩固めで一本勝ち。現在3連勝中だ。

 計量後のインタビューでは、「これまで何度も王座挑戦のタイミングがあったが実現しなかった。今回はパーフェクトなタイミングだ。娘が生まれるし、自分の人生にとって必要なものが揃うときが来た。いまこそベルトを獲るときだ。ミスをせずに、5R通してハードに動けるように準備をしてきた」と、王座戦の5Rを戦い抜き勝利する覚悟を語っている。

 ハファエル・ロバト・ジュニアに2-0で判定負けしたムサシと、一本負けしたソルター。26KO・12サブミッション勝ちのムサシと、7KO・10サブミッション勝ちのソルターはいずれも打撃・グラウンドともに穴の無いウェルラウンダーだ。サウスポー構えのソルターに対し、オーソドックス構えのムサシはいかにテイクダウンを切り打撃で上回るか。

 1R、サウスポー構えのソルターに圧力をかけるムサシはオーソドックス構え。シングルレッグに入るソルターは金網まで押し込み、右足を小外がけでテイクダウン!

 両足を束ねると自身の足でまとめるが、金網背に座るムサシは上体を立てて足を抜き立ち上がりに。そこに左足の踵を掴んでバックテイクするソルター。足をかけさせずに立つムサシ。背後のソルターに正対。クラッチを組むソルターは持ち上げようとするが、右腕を差し込んだムサシは右ヒザ! さらに頭を上げて押し込むソルタにヒジを打ち下ろす。ソルターは押し込んだままゴング。

 2R、圧力をかけるムサシに頭を下げて左オーバーハンドはソルター。もらったムサシだが前進。右ローを打つソルターに圧力をかけるムサシは右ハイ。ブロックするソルターに左ジャブ、左前蹴り、右ストレート。しかし、ソルターはダブルレッグからシングルレッグへ。切ったかに見えたムサシだが、踵を指一本引っ掛けているソルターは金網際でテイクダウン!

 上体は金網に立て座るムサシは立ち上がり。足うぃ広げるムサシにダブルレッグを仕掛けるソルターだが、ついに切ったムサシが上に。金網に押し込みながら背中を着いたソルターに中腰から強いパウンド! さらにハーフの中に入った強いパウンド&ヒジ! レフェリーはストップのタイミングを見るがゴング。

 3R、前に詰め、回るソルターを追うムサシ。左の関節蹴りも見せる。ソルターの最初の組みを切ると、圧力をかけられるのを嫌ったソルターのダブルレッグを頭を押して切ってすぐに上に。ハーフのソルターは防戦一方。右の鉄槌を打ち続けるムサシに、ようやくレフェリーが間に入った。ムサシはこれでBellator3連勝をマーク。

 ケージの中でのインタビューで、「私は彼に背中を向けたくなくて、でも私の側にケージがあることを知っていたのでそうしました。彼はサウスポーだったのでパンチを入れるのは少し難しかったですが、気分は良かったです」と試合を振り返った。

 また、試合後、ムサシはケージに呼び込まれたMMA11勝無敗(Bellator5勝)の新星オースティン・ヴァンダーフォード(米国)と向き合った。36歳にして強さを見せ続けているムサシの次戦は、31歳ヴァンダーフォードとの試合が濃厚か。会見では今後について「ライトヘビー級GPの優勝者とも対戦したい。一番いいのはアンソニー・ジョンソンだ」とも語っている。

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