Krush-EX 2021 vol.42021年8月7日(土)東京・GENスポーツパレス
▼メインイベント(第9試合)Krushライト級 3分3R○迅也(北斗会館浅科道場)KO 1R 58秒×志村力輝(兼清流総本部)
迅也はプレリミナリーファイトでK-1に2度出場経験があるサウスポー。2020年4月の『KHAOS』で川越亮彦に勝利し、3連敗を脱出すると11月のKrush-EXではメインで山下和希に判定勝ちしたが、4月のKrushでは昇也に初回KO負けを喫した。戦績は3勝(1KO) 6敗。
志村は第25回K-1アマチュアチャレンジAクラス-65kg優勝を果たし、2019年7月にプロデビュー。その試合ではKO負けを喫したものの、その後は2連続KO勝ち。しかし、2020年11月のKrushでは龍華に初回KO負けを喫している。鋭利なヒザ蹴りが得意。戦績は2勝(2KO) 2敗。
1R、迅也が右フックで先制。両者ローとミドルで蹴り合い、打ち合いになったところで迅也の左右フックに志村が反転して後ろを向くような形となり、そのままダウン。
失神KOで迅也が秒殺勝利、志村は担架で運ばれた。、
迅也はマイクを持つと「今日はたくさんの応援ありがとうございました。勝ったり負けたりでぱっとしない試合が多かったんですが、強い選手とやって負けていましたが、やっといい形で勝てて自信になりました。これから負けた選手にはもちろん、ライト級トーナメントをやってますけれどその選手たちにも勝っていきます」と宣言した。
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▼セミファイナル(第8試合)Krushバンタム級 3分3R×嶋 拓実(team ALL-WIN)KO 1R 1分07秒 ※右フック○中澤誠弥(PITBULL)
嶋は第28回・31回K-1アマチュアチャレンジAクラス-55kg優勝で、2020年6月のデビュー戦でKO勝ちを収めたが、11月の2戦目で判定負けし、戦績は1勝(1KO)1敗。
中澤は空手で全国大会4連覇、中3から18歳くらいまでは無敗だったという。地下格闘技の元益荒男50‐55初代王者 元粋喧フライ級王者の二冠王者で、『THE OUTSIDER』にも3度出場。地下格闘技で22勝(13KO)5敗の戦績を持つ。
2019年にABEMAで放映された『格闘代理戦争4th』に出演し、芦澤竜誠率いる芦澤一家のメンバーとして活躍。本来なら番組終了後にプロデビュー戦を行うはずだったが、最後の試合で相手のハイキックによりアゴを骨折してしまったため1年間の空白を経てプロデビュー戦を迎えた。
1R、ローとミドルの蹴り合いから、嶋が右で飛び込んでバランスを崩したところへ中澤が右フック。これが決まり、身体が泳いだ嶋に中澤が右の連打で畳みかける。これで嶋がダウンし、立ち上がるとレフェリーが続行不可能と見てストップ。
中澤が今大会初のKO勝ちでデビュー戦を飾った。マイクを持った中澤は「格闘代理戦争から帰ってきました。2年ぶりですね。こうやってKrushのリングに上がってプロデビュー戦をしっかいKOで勝つことができたので今後も応援よろしくお願いします。今回の試合でKOは僕だけだと思うので、みんなファンになったと思うので応援よろしくお願いします」と笑顔でアピールした。
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▼第7試合 Krushバンタム級 3分3R○祐嘉(K-1ジム五反田チームキングス)判定3-0 ※30-27、30-27、29-27×しの(KSG)
1R、祐嘉が一発目に放った右ローでスリップするしの。祐嘉はその後も右ローを狙い撃ち。しのはローを蹴られないように、離れた距離から飛び込んでの左フックから右、そしてボディへとパンチをつなぐ。
2R、しのはフットワークで動き回っての左フックを放ち続ける。祐嘉はしつこく右ローを蹴っていき、ロープやコーナーへ追い込んでのパンチ連打。
3R、しのは左ボディと左右フックで必死に応戦するが、祐嘉の右ローのダメージは明らか。祐嘉が右ローを蹴るたびにバランスを崩すしのはダウンを奪われる。その後も左右オーバーハンドを打つしのだがローを蹴られ続け、祐嘉が判定勝ちを収めた。
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▼第6試合 Krush女子アトム級 2分3R○森川侑凜(サポートスクールグレス)判定3-0 ※29-28×2、30-28×加藤りこ(K-1ジム五反田チームキングス)
森川は第8回K-1アマチュア全日本大会チャレンジBクラス女子-45kg優勝の実績を持ち、年間表彰式の『K-1 AWARDS 2019』ではアマチュア最優秀選手賞を受賞している。2020年9月5日に開催された『KHAOS.11』にて、優勝者は「夢」を叶えることができるご褒美付きのワンデートーナメント「DREAM KHAOS」で優勝し、「一日ラウンドガールをやりたい」という夢を叶えて9月大会では颯爽とラウンドガールを務めた。しかし、その後はNOZOMIに判定負け、Kihoと引き分けと足踏み状態に。戦績は2勝2敗2分。
加藤は第30回K-1アマチュアチャレンジBクラス女子-45kg優勝の成績を収め、2020年3月にプロデビュー。谷田美穂から勝利を収めたが、2戦目で森川侑凜に敗れ、3戦目はKihoに判定勝ちして森川との再戦のチャンスをつかんだ。戦績は2勝1敗。
1R開始と同時に森川が突進、ファーストコンタクトでバックハンドブローを繰り出すと、そのまま突進して右ローとパンチで前へ出る。これにペースを握られたサウスポーの加藤だが、徐々に森川のスピードが落ちてくると前蹴りと左ストレートで反撃。ハイキックも放つ。
2Rも突進してバックハンドブローから始まる森川のラッシュ。これに押される加藤。森川は右インローを狙い撃ちし、終盤ついにダウンを奪う。一気に仕留めにかかる森川が連打で前へ出るが、加藤のバックハンドブローでグラつく。
3Rも攻撃の手を休めない森川。消耗がかなり見えるが、それでも手を出し続ける。加藤は左ハイキック、左ストレートで逆転を狙うが、森川はもらっても前へ出続ける。
最初から最後まで攻め続けた森川が判定3-0で勝利を収めた。
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▼第5試合 Krush女子アトム級 2分3R○豊嶋里美(TEAM OJ)判定3-0 ※30-29×2、30-28×Kiho(TeamK.O.Garage)
豊嶋はデビューから6戦目まで勝ち星がなかったが、2020年9月の「DREAM KAHOS」トーナメントの1回戦で延長戦の末に谷田美穂から嬉しい初勝利。決勝では打ち合いを繰り広げたが森川侑凜に判定負け。11月のチャン・リー戦にも敗れて戦績は1勝6敗2分。
18歳のKihoは女子高生ファイター(3年生)。アマチュアで20戦以上を経験し、プロでは3勝(1KO)2敗1分。2020年12月の『KROSS×OVER』でプロ初のKO勝ちを飾ると、2021年2月のKrushに初参戦したが、森川侑凜とドロー、6月の加藤りこ戦では判定負けとなっている。
1R、ローの蹴り合いからワンツーを打つ豊嶋。Kihoはタイミングよく右ローを蹴り、前蹴りを放つ。ラウンド終了間際、打ち合いをする両者。豊嶋の右フックがKihoを捉えた。
2R、豊嶋は右ローからのワンツーを何度も繰り出していき、Kihoは前蹴りと右ローで応戦するも豊嶋のパワーに押され気味。足を止めて打ち合う場面もあるが、ここでも豊嶋がヒットを奪う。
3R、機動力を活かしてジャブ、前蹴り、右ローで攻めるKihoにワンツーと叩きつけるような右フックで前へ出る豊嶋。Kihoは意を決して足を止めて打ち合うが、ここで叩きつけるような右フックで豊嶋がヒットを奪う。
試合が終了すると、豊嶋は手を上げて大喜び、Kihoはうなだれてコーナーでガックリ。判定はその通り、判定3-0で豊嶋が勝利。Kihoはその場に崩れ落ちそうになっていた。
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▼第4試合 Krushスーパー・ライト級 3分3R×水上陽生(ポゴナ・クラブジム)判定0-3 ※26-30×3○原田優介(K-1ジム大宮チームレオン)
原田は6歳から始めた日本拳法出身で、その実績が素晴らしい。元明治大学体育会拳法部の主将で四段。2013~2016年全日本学生拳法選手権大会で4連覇、2016年最優秀選手賞を受賞。さらに2016年全国大学選抜選手権大会優勝、最優秀選手賞受賞、文部科学大臣杯を受賞。ジャパンオープンでは2016年優勝、防衛大臣杯を受賞、2017・2018年ジャパンオープン社会人の部2連覇と、数々の優勝歴を誇る。
大学2年生時には、現在K-1スーパー・ウェルター級で活躍する和島大海(月心会チーム侍)とも対戦して勝利を収めた。大学卒業後は就職し、3年のブランクを経て格闘技を始め、この1年間でK-1アマチュアのBクラス予選トーナメント、Bクラス全日本トーナメント、Aクラス予選トーナメント、Aクラス全日本トーナメントと全て優勝。プロ戦績1敗1分の水上とのデビュー戦を迎えた。原田は日本拳法の道衣で入場。
1R、サウスポーの原田は三日月蹴り気味の左ミドルを蹴り、ボディから顔面へとパンチをつなげる。水上はそこへ右ストレートを合わせ、ハイキックも蹴る。終盤、原田の左ストレートがヒットし、水上はクリンチ。
2R、圧力を強める原田に水上は右ミドル&右ハイ。原田がボディを打ってくると右ストレートを返す。原田がワンツーをクリーンヒットさせてもすかさずワンツーを返す水上。終盤、原田の左フックがヒット。
3R、原田がコーナーへ詰めての左でダウンを奪う。左フック、左ストレートで倒しにいく原田だが、水上も負けじと左右フックで応戦。原田が単発で強い左を当てるも、水上も打ち返して譲らず。
奮闘した水上だったが、原田が30-26×3の大差をつけてデビュー戦を勝利で飾った。
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▼第3試合 Krushバンタム級 3分3R○小島卓也(優弥道場)判定3-0 ※30-27×2、30-26×西槇隼汰(POWER OF DREAM)
1R、両者ともパンチのコンビネーションを駆使して打ち合う。その中に小島は左ボディと右ロー、西槇はヒザ蹴りを織り交ぜる。お互いによく手数を出したが、小島が上回った印象。
2R、小島の右ローにバランスを崩す西槇だが、パンチの手数を出して小島にローを蹴らせない。小島も手数で応戦し、至近距離でのパンチの出し合いが続く。
3Rはさらにギアを上げてパンチを打ちに行く小島。西槇はバックハンドブローを繰り出して応戦するも、小島が左ヒザを突き上げてダウンを奪う。小島は追撃の手を緩めずパンチをフル回転、ヒザ、右ローも繰り出して判定勝ちをものにした。
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▼第2試合 Krushライト級 3分3R△井上修一(K-1ジム川口TEAM SIRIUS)ドロー 判定1-1 ※30-29、29-30、29-29△新太(K-1ジム心斎橋チームレパード)
1R、独特なガチャガチャしたリズムで動くサウスポーの井上。左ストレートと左ミドルを繰り出し、動き回る。新太は右ミドルを蹴ってパンチにつなげようとするが、動き回る井上に戦いにくそう。
2R、新太は右インロー、右ローで足を止めさせて右のパンチを狙う。動きが1Rと比べると鈍くなってきた井上だがヒザ蹴りで対抗する。
3R、井上は口を大きく開けながらも左ミドル、左ストレート、左ヒザを放って前へ出る。新太は右ローを徹底的に蹴っていく。さらにコーナーへ詰めて連打を繰り出すが、井上も粘って反撃。判定は三者三様のドローとなった。
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▼第1試合 -58.5kg契約 3分3R○小松貴哉(K-1ジム五反田チームキングス)判定3-0 ※30-26、30-25×2×田中秀汰(PITBULL)
1R、序盤はローと前蹴りの蹴り合い、終盤に小松が田中のローに右を合わせてダウンを奪い、すかさずラッシュをかけての右フックでダウンを追加。さらにラッシュをかけるが倒し切れず。
2Rは右を狙い撃ちにしていく小松だが、田中は右ローを蹴って耐える。小松は右、そして左フックを思い切り打っていく。
3Rは序盤からラッシュをかける小松。田中はしつこく右ローを蹴り、右ハイも狙う。ジャブを打ち、右を思い切り繰り出す小松。田中もローで粘り、勝敗は判定にもつれ込み3-0で小松が勝利した。