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【ジャパンキック】前回失神KO勝ちのモトヤスックが緑川創に挑む、馬渡亮太は一航とムエタイテクニシャン対決、第1試合に藤原乃愛

2021/08/03 17:08
 2021年8月22日(日)東京・後楽園ホールで開催されるジャパンキックボクシング協会主催『CHALLENGER.3 ~Beyond the limit~』の全対戦カードが発表された。  メインイベント(第8試合)は、ジャパンキック認定ウェルター級王者モトヤスック(治政館)vs元WKBA世界スーパーウェルター級王者・緑川創(RIKIX)の70kg契約3分5R。  モトヤスックは大学生キックボクサーで、2020年1月大会で同門の政斗と初代王座決定戦を争い王座に就いた。王者としての第一戦となった8月大会ではジャクチャイに判定負けを喫したが、今年1月にはNJKFウェルター級2位・野津良太に2RでTKO勝ち。メインの役割を果たし、大会プロデューサーの武田幸三からMVPに選ばれた。続く5月大会では元ルンピニージャパン・ウェルター級王者の喜入衆を1Rに左フックで失神KOし、衝撃を残している。  緑川は2005年デビューのベテランで、新日本キックボクシング協会でミドル級王座とWKBA世界スーパーウェルター級王座を獲得。K-1 MAX世界王者アンディ・サワーにも勝利した実績を持ち、国内ミドル級最強の一角として長く君臨している。昨年7月よりRISEに参戦し、ウェルター級王者の“ブラックパンサー”ベイノアから2度ダウンを奪い強さを見せつけるも、その後は海人、憂也に連敗。今年2月には『NO KICK NO LIFE』で高木覚清に判定勝ちを収めて連敗をストップさせると、6月の『RISE』でも宮城寛克に勝利。7月の『NO KICK NO LIFE』では憂也と引き分けている。 (写真)大ベテランの喜入を1Rに左フックでKO、失神させたシーンは衝撃的だった モトヤスックvs喜入の試合後、リングに上がった緑川は「本当は武田(幸三=大会プロデューサー)さんと試合をしたかったんですけれど。武田さんからオファーをいただいて、若くて勢いのある選手とやってくれということなので引き受けました。6月、7月と試合が決まっていて連戦ですが容赦なくぶっ飛ばします」と宣戦布告した。  長く国内70kg級のトップクラスに君臨する緑川がベテラン健在を示すか、勢いのあるモトヤスックが世代交代を成し遂げるのか。70kg級注目の試合となった。  セミファイナル(第7試合)ではジャパンキックvs NJKF交流戦56kg契約3分5Rとして、WMOインターナショナル スーパーバンタム級王者・馬渡亮太(治政館)が元WBCムエタイ日本統一バンタム級王者・一航(新興ムエタイジム)を迎え撃つ。  馬渡は長身から繰り出すしなやかなミドルキック、切るだけでなく倒すヒジ、首相撲からヒザと、ジャパンキック屈指のテクニックを有する。昨年5月12日のプレ興行でチェンマイスタジアム王座の初防衛戦、8月4日の旗揚げ戦でジャパンキックバンタム級初代王座に就くも、さらなる高みを目指すべく、両王座を返上。8月のジャパンキックではダウサコンと引き分けた。10月の『NO KICK NO LIFE』では福田海斗に敗れたが、今年1月大会ではWMOインターナショナル・スーパーバンタム級王座決定戦でクン・ナムイサン・ショウブカイに判定勝ち、5月大会ではポンチャン・ペッノンセンにも完封勝利。  一航は2019年4月の『BOM』でWMC日本バンタム級王座、11月の『NJKF』でNJKF同級王座を獲得して高校生二冠王者を達成すると、2020年9月にはINNOVATION三階級王者の岩浪悠弥とWBCムエタイ日本統一王座を懸けて対戦。チェアマン判定で王座を獲得して三冠王となった。2021年2月には『RISE』に初参戦するも大崎一貴に判定負け、6月の『スックワンキントーン』では小嶋・NorNaksinと引き分けており、今回はスカッとした勝利を目指す。  馬渡は「8月まで100倍くらい強くなってくるので楽しみにしていてください」、一航は「しっかり仕上げて勝ちに行きたい。前回、僕のお兄ちゃん(大田拓真)が勝っているので、僕もこんなところで負けていれらないのでしっかり差をつけて勝ちます」と、兄に続いて馬渡を越えていくと宣言した。  第6試合もジャパンキックvs NJKF交流戦51kg契約3分3Rとなり、スックワンキントーン認定フライ級王者・細田昇吾(ビクトリージム)とNJKFフライ級4位・悠斗(東京町田金子ジム)が対戦。  細田は早稲田大学法学部出身ということが話題となったキックボクサー。昨年春に大学を卒業したばかりで現在は社労士事務所に勤務している。2019年11月にスックワンキントーン王者となり、今年6月に1年7カ月ぶりの復帰。ジュライ・ウォーワンチャイ(石井寿来)と激闘の末に判定勝ちした。  悠斗こと高橋悠斗は2011年に国士舘大学所属として全日本学生キックボクシング連盟のフライ級王者となっている。プロデビュー後はNJKFの上位ランカー(最高2位)として活躍したが、2014年にボクシングへ転向。2019年10月に世界ランカーでもあった王者・堀川謙一を破り、日本ライトフライ級王者となった。しかし、2020年3月に決まっていた初防衛戦が新型コロナウイルスの影響により度々延期に。気持ちが切れてしまい、4月3日にタイトル返上と現役引退を発表。プロボクシングの戦績は11勝(5KO)4敗。今年6月、『KNOCK OUT』でキックボクシング復帰を果たしたが、白幡裕星に判定負けを喫した。キックボクシングの戦績は6勝(2KO)7敗3分。  また、第1試合では唯一の女子マッチとして女子ピン級2分3Rでミネルヴァ・ピン級6位の藤原乃愛(ROCK ON)vs世莉JSK(治政館)の一戦が組まれた。  藤原は3歳で父親の空手道場で空手を始め、小学5年生で伊藤紗弥に憧れてキックボクシングに転向。アマチュアで50戦以上を経験し、アマチュアKNOCK OUT 45kgリーグ戦で優勝。2021年5月のジャパンキックでプロデビュー戦を行い、蹴りを主体としたムエタイスタイルで3勝(1KO)2敗の戦績を持つミネルヴァ・ピン級6位の須藤可純を圧倒。判定3-0(30-27×3)の完勝を収めた。スピードのある蹴りを持ち、特に左の前蹴りは顔面・ボディともにタイミングよく放ち、思い切りもいい。左ミドルキックの威力もある。また、首相撲からのヒザ蹴りもしっかりとしたテクニックがあり、今後注目の女子キックボクサーと言えるだろう。現在高校2年生。 (写真)長い脚からしなやかに放たれる藤原(右)の蹴り 世莉は各団体で活躍する女子キックボクサーの祥子JSKが、小学2年生時から育ててきた選手で、アマチュアでの試合を経て満を持しての今回がプロデビュー戦。藤原と同じ高校2年生だ。世莉も蹴りを得意にしているという。第1試合から今後の女子キックボクシングを背負っていくホープ同士の対決となった。
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