2021年7月29日(木)東京・浅草花やしき・浅草花劇場にて開催された『SHOOT BOXING Girls S-cup2021 -road to tournament-』のメインイベントで、KINGレイナ(フリー)を判定3-0(29-28、30-29×2)で退けたSB日本女子ライト級王者・未奈(秀晃道場)が試合後インタビューに応じた。
未奈は「つまらなかった。噛み合わなかったです。典型的にダメなシュートボクサーとMMAファイターの試合でした」と不満げな表情で話し始めた。
「浴びせ倒しみたいなので押してきた。シュートポイントにならないやつ(相手が弧を描く投げでなければポイントにならない)。あれは対策ができていなかったので、1Rに思い切り倒されて肩か頭が当たって右目が見えなくなって。それで左フックをもらってしまいました。全体的に私がダメなんですけれど噛み合わない。組んで(投げを防ごうと)腰を落としても前へ押してくるので、しゃがむなと言われてもという感じでした」と、KINGレイナがシュートポイントにならない小外刈りや小内刈りばかりを狙ってきたとする。
「シュートポイントにならない投げを多用されたので 投げる気がないんだなと思った。ただ柔道をしに来てるなって。ルールを理解していないんじゃないかと思いました」
KINGレイナを何度か仰け反らせた右ストレートは「手応えがありました」というが、「タフというよりも彼女は後ろにスウェーするタイプなので、私が追い足をかければよかったんですが、ヒットポイントがズレていたんですよね。それでも嫌がっていたとは思います」と、KINGレイナが意図的に仰け反っていたため、威力を発揮できるポイントでは当たっていなかったと説明。
3RにKINGレイナの右フックをもらってグラついたように見えたシーンに関しては「あれは足を掛けてきて転んだだけです。足払いで、効いたパンチはなかったです」と、足を掛けられたからバランスが崩れたという。
「パワーが強いとかはなかった。私が柔道に対応できなかっただけ。組んで前へ出てくるから倒れてしまうので、考え込みました。どうしようかなと思って。掴むと足を引っかけられるのがウザいなと思いました。くっつかないで戦えばよかったんですが」と、シュートポイントに結びつかない投げに対応できなかったのがよくなかったと話す。
それでも「寝技がないのに捨て身の倒しをされるとつまらない。ダメなMMAとSBの試合になってしまう。噛み合わなかったです」と、ただ投げるだけではなくシュートポイントにつながる投げ技をやってもらわないと試合にならない、と主張した。
また、試合前に話題に上がっていた、「再戦はDEEPで次はMMAルールで」との話には、「シーザー会長とか協会の人に言われるのであれば。でも、やってもまた噛み合わないんじゃないかな。言うほど殴ってこないですよね? 私もオープンフィンガーグローブだからと言っても、ボクシンググローブの方が脳が揺れやすいので確実に倒せるかというとそうじゃない。戦い方が全く違うので」と、やっても噛み合わないんじゃないかと表情を曇らせていた。