弾けるような快音を発したMIOのパンチ
2021年8月21日(土)東京・後楽園ホール『Krush.128』にて、Krush女子アトム級タイトルマッチ3分3R延長1Rで王者・菅原美優(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)に挑戦するMIO(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)が、7月29日(木)神奈川の所属ジムにて公開練習を行った。
MIOはパンチのみのミット打ちを披露し、得意の右ストレートを始めとして弾けるような快音をジム内に響かせた。
3月に山田真子、5月に菅原と試合をしてきたことで「試合が続いていたのでコンディションはいい状態です」と言い、「(菅原とは)前回やっているのでやったうえでの対策だったり、今までよりプラスアルファでさらに強くなれたかなって思います」と、前回の対戦時よりもさらにいい状態を作れているという。
前回の対戦映像も「けっこう見ていますね。練習が終わったらすぐ見て、いろいろ考えています」と入念に研究していると言い、「前回は隙があったので、今回はそこを完全になくして絶対に何もさせなくしたいと思いました。向こうも対策を練り直してくるでしょうし、しっかり対応していこうと思うので多少は前回と(試合展開は)変わると思います」と、自分の欠点をチェックしたようだ。
強化した部分は、と聞かれても「ここというところはないですが、自分のダメなところを徹底的に見直してそこが出ないように。あとは練習の成果が出ると思います」と、やはり欠点部分を特に見直しているとする。前回の対戦ではその部分が「出ていた」と言い、「向こうも気づいていると思いますね」と、その隙の克服が重要なキーポイントとなる。
僅か3カ月のスパンでの再戦となったが、「やりづらいことはないですね。でも対策をいっぱい立ててくると思うので、さらに上をいかないといけない危機感はあります」と、対策で上回りたいとする。それでも「ベルトを巻くイメージはもう完璧にできています。奪ってやります」と、自分の勝利に確信を持っている。
気温が上がった中でもランニングは欠かさず続けているが、先日にはこんなアクシデントも。
「ポケットに入れていたカギがなくなって家に入れない。どうしようと思って。カギ屋さんに電話して来てもらったんですが、カギ屋さんでも開けられなかったんですよ。それでどうしようと思ってALSOKに電話してようやく家に入れました。暑い中を走った後で2時間くらい外にいましたね。飲み物もなくてカギ屋さんにおごってもらいました(笑)。あれはメンタルが鍛えられましたね」
一方、菅原は沖縄に撮影で行ったり、海開きで水着姿を披露したりと、余裕ともとれる行動をSNSに掲載している。MIOを油断させる意味もあると予測されるが、「充実していますね。私は(夏休みは)試合が終わってからにしようと思っています。もちろん、全然油断はしてないです。必死さが、前回負けたくらいの必死さで頑張っているんですよ。今回は絶対に落とせないので遊んでいる場合じゃないです」と、この公開練習もメイクする間を惜しんですっぴんで行ったほど。
この試合を終えたら「菅原選手がいてこそのアトム級だと思うので、ベルトを巻いた後は一緒にアトム級を盛り上げていって、K-1でトーナメントが開催されたら2人で出て盛り上げていきたいと思いますね。次にやるとしたらトーナメントかな。決勝まで頑張って上がって来いよって感じです」と、一緒にアトム級を盛り上げたいとする。
前回の試合前から互いに舌戦を繰り広げ、試合後も因縁が深まっている2人だが、今回の試合が終わったら和解するという意味なのかと聞くと「元々喧嘩をしているわけではないですが、仲直りもしないです。絶対に仲良くなれないので。絶対。本当にムカつくんですよ。凄いトゲがあるじゃないですか。絶対に仲良くなれないですね。ジムが一緒じゃなくてよかったです(笑)。試合でシバくので。そこまで持っていきます」と、本当に“嫌い”という感情を隠さないMIO。
「前回僅差で勝っちゃったので、雑誌とかを見ても(菅原に)いっぱい言われているし、それをさせないためにも誰が見ても分かる勝ち方をしないといけないと思っています」と、今回は圧倒的な差をつけたいとする。
「アトム級やったらMIOやな、というのをしっかり結果で分からせたい。アトム級のみんなにも分かってもらいたいので試合で伝えたいです」
また、挑戦者として青コーナーからリングに上がることには「新鮮です。楽しみです。挑戦者っていいですよね。いつまでもその気持ちを持っていたいです」と、モチベーションが上がるようだ。「そういえば最近、持ち物も青が多いんですよ。今年のラッキーカラーが青らしいのでちょうどいいかなと」と、この日のペディキュアも青。身も心も“挑戦者”としてMIOは菅原との再戦に臨む。