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2021年7月25日(日)、後楽園ホールにて、プロフェッショナル修斗公式戦が開催される。
セミファイナルでは、女子スーパーアトム級戦(5分3R)として、SARAMI(同級2位/パンクラスイズム横浜)が、中村未来(同級4位/マルスジム)と対戦する。同試合は、世界王者・黒部三奈への挑戦権をかけた試合となる。
SARAMIは、DEEP JEWELSからONE Warrior Seriesを経て、2020年11月に修斗に初参戦。インフィニティリーグ優勝者の杉本恵と対戦し、打撃で右ストレートを当てるなど付け入る隙を与えず、1Rに得意の腕十字で一本勝ちしている。その後、2021年3月のQUINTETでも吉田綾子を腕十字に極めるなど、組みの強さも見せている。
DEEP JEWELSではアトム級(-47.6kg)で戦っていたが、修斗では王座を目指しスーパーアトム級(-50.0kg)で参戦。25日の中村戦に向け、「試合3日前の今日はオフで、体重はあと1kg。アトム級のときよりは全然、余裕です」と語る。
現在の練習環境は、「基本的にはパンクラスイズム横浜で練習していて、柔術とかグラップリングは、CARPE DIEM三田に会員として通っています」という。
QUINTETではCARPE DIEMチームの一員として総合格闘技で培った「身体の強さはチーム1」とのキャッチコピーで参戦し、坂元和子(反則勝ち)、吉田綾子(腕十字)を相手に2人抜き。フィジカルだけではないトップポジションの強さを見せて優勝に貢献した。
現在でもCARPE DIEM三田で石黒遥希、菅里実らと練習するが、その最大の目的は、「女の人と向き合うこと。やっぱり男性だと大きいからやりやすかったりするところもあるんです。女性だと柔らかくて抑えづらかったり、思ったより力強かったりするので、そういうことを感じる練習、慣れる練習ですね」と、女子選手特有の身体や動きを体感することが重要だという。
富山のクラブバーバリアンからパンクラスイズム横浜に移籍して以降も、女子選手との練習は限られてきた。自身より大きな男子選手を相手にMMAを磨いてきたが、出稽古では同階級のライバルとも練習せざるをえない。そうすることで、日本の女子MMAファイターたちは切磋琢磨し、鎬を削ってきたのが現実だ。9月のRIZINでは、浜崎朱加と練習仲間の藤野恵実との対戦が発表されたばかり。
いまもSARAMIは、いずれ戦うであろう選手と週1回、練習をしているという。
「出稽古で……日曜日にMASTER JAPANで黒部三奈さんと練習をしています。練習でも気持ちが強いので、試合も練習も変わらない。互いにすごいなと思いながら、練習をしています」
黒部との3度目の対戦にこだわりはないが、その先にベルトがある。DEEP JEWELSで王座に挑戦し、ONE Warrior Series(OWS)では1勝1敗も、コロナ禍で活動が停止。目標が見えなくなった。OWSでのキム・ソユルとの苦い敗戦は、「周囲と自分の気持ちとの食い違いもあって負けてしまった。それから、もっと自分を信じて試合ができるようにと作ってきました」と糧となっているという。