キックボクシング
インタビュー

【KNOCK OUT】4連続KOの鈴木千裕が初回KOを予言「必然的に1Rで終わります。1Rで決めます」

2021/07/02 23:07
 2021年7月18日(日)東京・後楽園ホール『KNOCK OUT 2021 vol.3』にて、WBCムエタイ・インターナショナル・ライト級王者の宮越慶二郎(拳粋会宮越道場)と初代KNOCK OUT-BLACK スーパーライト級王座決定トーナメント決勝3分3R延長1Rを争う、鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)のインタビューが主催者を通じて届いた。  鈴木はMMAファイターとしてパンクラス・ネオブラッド・トーナメント2018フライ級(56.7kg)で優勝。2019年8月の『REBELS』でキックボクシングデビューすると、圧倒的な破壊力を誇るパンチで3連続KO。2020年2月のトーナメント準決勝で西岡蓮太に初黒星を喫したが、その後も怒涛の4連続KOを果たしている。前戦は3月大会で久保政哉(Monolith)を1R1分25秒、右フックでKO。「判定なんてクソくらえ」とKO至上主義を貫く。戦績は9勝(7KO)1敗。 相手の対策をどうぶっ壊すかがテーマ ──試合が近づいてきて、対策や分析もだいぶ進んだところかと思いますが……。 「ほぼ対策はしてないんですよ。チャンピオンになる人は全局面で勝たなきゃいけないので、相手への対策というのではなくて、トータル的にバランスよく練習しているだけですね。チャンピオンになる準備を進めていて、調子としてはいつも通りという感じです」 ──なるほど。その中で、特にテーマにしていることは? 「テーマは、やっぱりKOすることですね。やっぱり大会が『KNOCK OUT』なので、いかに相手を倒すかということを考えて、常に練習しています。判定勝ちしようなんて一切考えてないので、KO一択で練習しています」 ──それだけKOを意識すると、相手からするとこれまでの戦い方からも、鈴木選手の出方を想像されやすくなる気もするんですが……。 「自分が自分と戦うとしたら、『ガードを上げて、ファーストコンタクトに気をつけよう』とか、『ローキックを徹底して蹴ろう』って考えるだろうなと思うんですよ。相手から直接言われてるわけではないんですけど、そこはケンカを売られてると思ってるんですよね。『ファーストコンタクトで狙ってくるだろうから、ガード上げるよ』みたいな。だったら、そのガードをぶっ壊してやればいいんで。ガードを上げてくるならそのガードを壊せばいいし、ローキックを蹴ってくるんだったら、蹴る前に倒せばいいだけの話なので。だから逆に僕の中では、相手の対策をどうぶっ壊すかがテーマですね。回避するというのではなく、正面から打ち合ってやろうと思ってます」 ──相手がどう出てきても、それを超える攻撃力で向かうと。 「そうですね。僕は今回の試合で問われているのは“チャンピオンの器”だと思っているので、全局面で逃げちゃダメなので。もし下がられて距離を取られても、リングの中だけしか逃げられないので、コーナーに追い詰めて倒すし、自分が後ろに下がるということはないですね。相手の全てを乗り越えてこそ、チャンピオンだなと思っているので、逃げないで戦います」 (C)KNOCK OUT──それだけ鈴木選手の中では、明確な「チャンピオン像」みたいなものがある? 「はい、『チャンピオンとは」みたいなこだわりはメッチャ強いです。前から言っていますが、僕は“キック・スポーツ”はやりたくないんですよ。やりたいのは、あくまで“格闘技”としてのキックボクシングなので。格闘技の面白さというのはシンプルに倒すか、倒されるか。勝つか負けるかというところだと思っていて、ポイントアウトの戦法をしたら“格闘技”ではなく“スポーツ”になってしまうと思っているので」 ──それを一番強く実行できるのがチャンピオン? 「そうなりますね。誰にでも勝てる、逃げない、KOする、“スポーツ”じゃなくて“格闘技”をやるのがチャンピオンだと思ってます。そこへのこだわりは強いです」 ──では、先ほど「相手どうこうではない」という話がありましたが、自分がどういう試合をするかによって、チャンピオンとしてふさわしいかが問われるということ? 「はい、もちろん宮越選手はすごく強いんですけど、『宮越選手に勝つ』じゃなくて、いつもの自分のスタイルで試合ができればチャンピオンになれると思ってるんですね。『誰々に勝てばチャンピオンになれる』じゃなくて、このスタイルを貫き通していれば、知らないうちにチャンピオンになれると思ってきたので。なので、その時が来たんだなという感じですね」 ──これまでの試合で、攻めることに躊躇するとか、前に出ることをためらってしまうという経験はないですか? 「ないですね。格闘技を仕事としてやっている人が多いのかもしれないですけど、自分の感覚では格闘技は趣味として楽しむものなので、一発もらったらやられちゃうっていう駆け引きがすごく楽しいんですよ。そこからして、自分は感覚が違いますね。『仕事をしに行く』というのではなくて、『楽しみに行く』という感じなので。『職業・格闘家』じゃなくて、自分の場合は『趣味・格闘技』がいいんですよ。もともと好きでやってて、それが今は勝手に仕事になってるっていうだけなので、試合はパーティーですね(笑)」 ──恐怖感とかもない? 「自分は勝つ前提でリングに上がっているので、恐怖も感じたことはないです。勝つために練習してきて、やれるだけのことはやってきているので、負ける理由がないので。だから恐怖はないです」 僕はベルトの使い方を知っているので、乱用しまくりますよ ──試合前、試合のイメージは作る方ですか? 「自分、メチャクチャ妄想力が豊かで、誰も信じてくれないんですけど、寝る前とかランニング中とか、KOパターンが何百通りも想像できてしまうんですよ。あらゆる勝ちパターンが浮かんでくるので、そこからKOするラウンド数も予言しています」 ──そうなんですか! 選手によっては悪い方のイメージ、自分がやられるイメージを作って、そうならないように考えるというタイプもいます。鈴木選手は、それはやらない? 「やらないですね、悪いイメージを作ったところで、何も進まないので。もし試合して負けても、やるだけのことをやって負けたんだったら受け止めるしかないですから。ファイターである以上、負けるという要素を準備する必要はないと思っていて、その恐怖を練習することで埋めています。逆に練習できていなかったら、自分もすっごく怖いんですよ。アマチュアの時とかは練習が足りてなかったので、試合前は怖かったんです。今は練習で恐怖を消してる感じですね。もちろん恐怖はゼロじゃないんですけど、練習で解消されていくので大丈夫です」 ──では今回の試合を予言すると、何ラウンドで? 「自分の予想が間違っていなければ、1Rで決着がつきます」 ──そうですか! 「自分の頭の中の想像では、必然的に1Rで終わります。1Rで決めます」 ──今まで、その予想が外れて焦るというようなこともない? 「あくまで予言なので、これが当たらなくても自分の中で何か変わるわけではなくて、ゲーム感覚で言ってるだけですから(笑)。自分の直感が合ってるか合ってないかを試してるだけですね。今までの試合でも、自分が『1Rで倒す』と言って倒せないと、けっこう批判的なコメントとかが来るんですよ。逆に宣言通りに倒すと、何もコメントが来なくて(笑)。その差を楽しんでる部分もありますね。『勝つと、みんな喜ばないんだな』みたいな。僕が負けるところを見たい人が多いみたいなので、そういう人たちを見返すというか、『そんなに簡単には見せてやらないぞ』と思ってるので(笑)」 ──実際に勝ったら、いよいよチャンピオンですよ。 「そうなんですよ、チャンピオンですねえ……(笑)。でも、これがゴールではないので。実際、自分はもうベルトを3本持ってるので」 ──え? どういうことですか? 「今まで、ノンタイトル戦でしたけど、3人のチャンピオンと戦って勝ってるので、見えないベルトを3本持ってるんですよ」 (C)KNOCK OUT──ああ、そういうことですか(笑)。 「まあ一番大事なのはベルトじゃなくて、『誰を倒すか』だと思ってるんです。ベルトは、発言権がもらえる権利証だと思ってるので。だからベルトを獲った時に、『チャンピオンだからこの希望も通るよね?』って言えるので、獲ったらその権利を乱用しまくるというのがプランです」 ──希望として言いたいこともたくさんある? 「メチャクチャたくさんあります! ありすぎちゃうので、勝った後に全部言おうかと思ってます。勝つ前に言っても、何も進まないので。チャンピオンになっても、全然知られてない人も多いじゃないですか。それはベルトの使い方をみんなが知らないだけなんですよ。僕はベルトの使い方を知っているので、乱用しまくりますよ(笑)」 ──宮田プロデューサーの苦笑いが、今から思い浮かぶようですが(笑)。そんな感じだと、試合が楽しみでしょうがないのでは? 「そうですね。5月の予定がスライドして、けっこう延びましたし。みんな、僕のKOパターンに飽きちゃってるんですよ」 ──そうですか? 「僕がKO勝ちしても、接戦で判定勝ちした選手の方が賞賛されたりするじゃないですか。僕はKOしてもSNSのフォロワーが増えないのに、KOしてなくても自分よりフォロワー数が多い選手もいっぱいいますからね。何でかなと思ったら、みんなは攻防とかが見てて楽しいんだなと。でも自分はそういう試合をするつもりはないので、万人受けはしないのかなと思うようになりました」 ──いや本来、KOの方が圧倒的に万人受けするものでは? 「僕はそう思ってるんですけどね(笑)。一発ももらわないで、最短の手数で相手を倒すのが格闘技だと信じてますから。まあ、このまま勝ち続けていったら勝手に注目されていくと思うんですけど、今は『KNOCK OUT』を看板にしているのに判定勝ちの試合が賞賛されるのは気に食わないんです。でも僕がチャンピオンになれば変わるということを信じて、次も倒すだけです」 ──「俺が変えてやる」と。 「はい。勝った後にマイクで言うことももう決めてあるので、そこにも注目してください!」
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