4月28日(日)大阪・旭区民センター大ホールにて「DEEP CAGE IMPACT in OSAKA 2019」が開催され、セミファイナルでバンタム級の釜谷真(TRI.H studio)と白川“Dark”陸斗(志道場)が対戦した。
京都府出身の釜谷真(TRI・H・STUDIO)と大阪出身の白川“Dark”陸斗(志道場)による大阪大会での対戦。
釜谷は前戦、2018年10月のDEEPバンタム級王座決定戦で元谷友貴と対戦。序盤をジャブを起点に精緻な打撃でリードしたものの、後半に元谷のテイクダウンから削られ、3Rリアネイキドチョークで一本負け。悲願の王座戴冠はならなかった。
対する白川は、2018年12月の前戦で実力者・北田俊亮のテイクダウンやギロチン狙いを切り、打撃を当てて判定勝利を収めている。東京での出稽古ではHEARTSやアライアンスで朝倉兄弟とも練習しており、2019年中にバンタム級王座奪取を狙う。
▼第14試合 セミファイナル バンタム級 5分3R○釜谷 真(TRI.H studio)[3R 0分22秒 ギロチンチョーク]×白川“Dark”陸斗(志道場)
1R、ともにオーソドックス構えから。釜谷の左の蹴りにシングルレッグを合わせにいく白川だがここは切られる。ジャブを伸ばす釜谷に白川はワンツーで前に出るが両手でさばく釜谷。さらに右ロー。ジャブのダブルで白川を下がらせる。そのダブルに下がりながら左フックを狙う白川だが空を斬る。
セコンドの石渡伸太郎の「下から行け」の声にローを見せる釜谷。詰める白川は戻しの速い左ミドル。釜谷は左フックを当てる。前足に右ローは釜谷。さらに左フックで飛び込むが白川はかわす。釜谷の右に左を被せに行く白川。ともに当たらず、近距離で釜谷は首相撲に行くが、金網まで押し込む白川が左で差す。
ギロチンを警戒し頭は下げない白川だが、釜谷はケージの淵で背伸びするように飛んで左手を首に巻くが、ここは白川も頭を下げず。釜谷から腕を解く。押し込み右ヒザを連打で突く白川。ブレーク。
前手を触り合い、左ハイは釜谷。ブロックする白川はジャブ。釜谷も速いジャブを連打する。ダッキングでかわす白川。右ジャブから左フックという入りも釜谷はかわす。遠間から鋭い踏み込みでジャブを突く釜谷。右ローは白川にかわされるが、左ジャブの手数も出す。さらに左ミドル。白川も左ミドルを蹴り返して追うと右ローを打つが、そこにカウンターの右ストレートは釜谷!
さらに左ハイで前進すると白川が金網に詰まる。そこで釜谷は左フックをクリーンヒット! さらに返しの右ストレートに白川の腰が落ちる。ぎりぎりのところでダウンせずに腰を上げた白川。残り10秒の拍子木にクリンチで凌ぐ。
2R、白川の左ジャブからの突っ込みに左に回ってさばいて左フックを当てる釜谷。ジャブのフェイントも入れ、石渡から「足の位置!」と声を受ける釜谷は白川の入りに右ストレートも中央をとらえる。白川のワンツーは見切ってステップバックする釜谷。圧力をかけなおしワンツーもここは白川がかわす。ジャブから大き目の右をフックで打つ白川。かわした釜谷は、間合いに入っていくと左ジャブの刺し合いでヒット! 白川の頭が上がる。
互いに左の蹴りで牽制。右フックは白川。ブロックする釜谷は右ロー! さらに前足に左インローも。白川は右フックの飛び込みがヒット。釜谷の左は空を斬る。詰めていく白川。互いの右は背中に当たり四つ組みに。押し込んで右ヒザは白川も膠着ブレーク。
スタンド中央から。左ジャブを当てるのは釜谷。その打ち終わりを狙う白川。圧力をかける釜谷は左ハイ。ブロックする白川もジャブをかわしての左を狙う。左ハイから左ジャブに繋ぐ釜谷に白川は左フック! 一気に前に出ると大きな左は空振りに。しかし釜谷も伸びる右ストレーをかすめる。さらに白川の右にワンツーを肩を入れて伸ばす釜谷。しかし受けた白川は左フック!
当てられた釜谷はステップを乱し後退すると白川は大きな右で追うが、釜谷は右にサークリング。金網沿いに追う白川は右アッパー! マットに手を着いてダウンする釜谷! ガードを取る釜谷に白川はパウンドで覆いかぶさり右の鉄槌、パウンドを連打! しかし、釜谷は辛くもゴングに救われ、口から血を流して立ちあがる。
3R、先に中央を取りワンツーで詰める白川。下がる釜谷は右から大きな左フックも空振り! その脇を潜り組み付く白川だが、その頭が下がった瞬間を逃さず、釜谷は左腕でアームインギロチンに抱え、飛びついてクローズドガードの中に白川の右腕ごと入れる!
立ったまま凌ぐ白川はもし右腕が入っていなければ釜谷の顎を押すことができたか。頭を上げたいが、極まりは深い。スラムで前に叩き落とす白川だが、がっちり極めた釜谷は逃さず、白川が左手で釜谷の脇をタップした。
2Rの大ピンチを切り抜けて逆転の一本勝ちを決めた釜谷はケージによじ登り、両手を挙げて観客を煽ると、マット上でマイクを握り、「元成蹊館、元TEAM TOURI、元Honey Trap、現TRI.H studio所属の釜谷真です。結構アマチュアのとき、言うたら今年15年目で、すげぇベテランになってしまったんですけど、僕、今日、見てもらったら分かるように、まだ元気です(※35歳)。メッチャ元気です」ホームともいえる観客に健在ぶりをアピール。
そして、「あの……今日は、ちょっとお客さんには悪いんですけど、僕の父親と母親が初めて観に来てくれました(大きな拍手が沸く)。まず、お父さんとお母さんを説得してくれた妹、ありがとう。こんなことやってました、実は」と、2005年10月の「Powergate」でのプロデビューから13年7カ月の競技生活で初めて両親が試合を生観戦に訪れたことを告白。
さらに「僕、2R、効かされちゃったんですけど、別にもういつ終わってもいい、という言い方は失礼なんですけど、いつもこれが最後と思って戦っています……。もし6月2日、空きがあるなら、設営から片づけまでやるんで、RIZIN、出してください! お願いします。ありがとうございました」と神戸ワールド記念ホールで開催される「RIZIN.16」出場をアピールし、両手を挙げてケージを後にした。
▼第15試合 メインイベント フライ級 5分3R○柴田“MONKEY”有哉(Kids MMA Team KIZUNA~絆~)[判定3-0]×坂巻魁斗(BRAVE/元ZSTフライ級暫定王者)
▼第14試合 セミファイナル バンタム級 5分3R○釜谷 真(TRI.H studio)[3R 0分22秒 ギロチンチョーク]×白川“Dark”陸斗(志道場)
▼第13試合 バンタム級 5分3R○赤尾セイジ(パラエストラ東大阪)[判定3-0]×瀧口脩生(総合格闘技スタジオSTYLE)
▼第12試合 フライ級 5分3R○安谷屋智弘(総合格闘技道場闘心)[判定3-0]×福田龍彌(総合格闘技道場MIBURO/修斗世界7位)
▼第11試合 ストロー級 5分2R○潤鎮魂歌(HARVEST)[判定2-1]×永井美自戒(総合格闘技道場コブラ会)
▼第10試合 JEWELS ストロー級 5分2R○赤林檎(フリー)[判定3-0]×山口さゆり(和術慧舟會HEARTS)
▼第9試合 バンタム級 5分2R○三村 亘(パンクラス大阪稲垣組)[判定2-1]×MG眞介(パラエストラ東大阪)
▼第8試合 ライト級 5分2R○木村俊也(BLOWS)[判定2-1]×鈴木道場長(UBF)
▼第7試合 バンタム級 5分2R○ハンセン玲雄(総合格闘技道場reliable)[判定3-0]×岩佐和哉(BLOWS)
▼第6試合 フライ級 5分2R○藤田健吾(総合格闘技道場reliable)[判定3-0]×杉原光世(チームプログレス)
▼第5試合 ライト級 5分2R○小川道的(柔術兄弟/ALIVE伊勢支部)[2R 3分13秒 腕十字]×網藤雄太(スパーク)
▼第4試合 フェザー級 5分2R×平澤宏樹(Martial Artrs Fighter Team侍)[判定0-2]○鈴木敦順(総合格闘技スタジオSTYLE)
▼第3試合 ストロー級 5分2R×いちょう“Snufkin”ともなが(総合格闘技道場コブラ会)[判定0-2]○木戸脇広樹(NEX-SPORTS)
▼第2試合 ライト級 5分2R○渡部拓馬(総合格闘技道場reliable)[2R 1分31秒 リアネイキドチョーク]×野副忠佑(UBF)
▼第1試合 フェザー級 5分2R○井上雄斗(パラエストラ加古川)[1R 0分36秒 TKO]×秋島隆司(クラブバーバリアン)
▼プレリミナリーファイト フェザー級 5分2R○寺本龍生 (パンクラス大阪)[2R 3分57秒 リアネイキドチョーク]×田中壱季(ソフトコンタクト)
▼プレリミナリーファイト フライ級 5分2R×坪内一将 (総合格闘技道場コブラ会)[2R 3分42秒 裸絞め]○長屋正悟 (パンクラス大阪)