AbemaTVAbemaTV
ムエタイ
コラム

【ONE】サムエーを2度倒したジョナサン・ハガティーはONEムエタイ時代の申し子か

2019/05/04 15:05
【ONE】サムエーを2度倒したジョナサン・ハガティーはONEムエタイ時代の申し子か

(C)ONE Championship

英国出身22歳、プロキャリア15戦に過ぎないジョナサン・ハガティーが5月4日、元ルンピニー王者で400戦以上のキャリアを持つ“左ミドルの達人”サムエー・ガイヤーンハーダオを判定で破り、ONEムエタイ世界フライ級新王者に輝いた。

王者として防衛戦に臨んだサムエーは、ルンピニースタジアム認定スーパーバンタム級とスーパーフライ級の2階級、ムエタイ協会スーパーバンタム級とスーパーフライ級とフェザー級の3階級を制覇した実績を持つ。

そんなムエタイ界のレジェンドを相手にジョナサン・ハガティーは、オープンフィンガーグローブ着用のムエタイルールで右ストレートで2度のダウンを奪い、サムエーに5R判定勝利し、戴冠を果たした。

8歳から空手とセミコンタクトキックボクシングを始めたジョナサンは、ファイターである父親から格闘技の手ほどきを受け、「父がジムを開くことを決めた、そのときから僕は常にジムにいた」という。

父・ジョンはキックボクサーであり、MMA(総合格闘技)でも戦っていた選手で英国ケージレイジで勝利を挙げているトータルファイターだ。

12歳でムエタイの大会で競い始めたジョナサンはジュニア時代に英国、そして欧州でも何度もタイトルを獲得した。

ブアカーオ・ポー・プラムックの映像を何度も観ていたというジョナサンを見て、父親はムエタイコーチであるアラン・ケドルを紹介し、いまでもジョナサンはアランのもとで練習をしている。

ジョナサンと同時期にキックを始めた選手のうち、ジムを離れた2人が刑務所に送られた。

「彼らが転がり落ちた道を見たよ。それは僕がやりたいことではなかった。僕が今していることは、僕がやりたいことなんだ。格闘技は僕に忍耐力と自信を与えてくれた。だから、路上で何かが起きたとしても、自分ができることは分かっている。僕はただ、そこから立ち去ることができる」

17歳でプロデビューし、その年に初めての世界タイトルを獲得したジョナサンは、“英国の天才ストライカー”と呼ばれ、2016年にISKAムエタイ世界スーパーフェザー級王者となり、2019年1月にONEに初参戦。元WBCムエタイ世界スーパーバンタム級暫定王者のヨゼフ・ラシリをヒジ打ちでダウンを奪うなど圧倒し、ONE2戦目にしてタイトル挑戦のチャンスを掴んだ。

「僕にはプロで15戦のキャリアしかない。でも僕の戦いにおけるIQはそれよりもっと多いものだよ」

試合前にそう言っていたジョナサンは5月3日、ジャカルタでムエタイの伝説を相手に、3Rに右ヒジを効かせてからの右ストレートで最初のダウンを奪うと、4Rのサムエーの猛反撃を凌ぎ、5Rに前戦でも見せていた二段の跳びヒザからのスーパーマンパンチでダメ押しのダウンを追加。ビッグアップセットを成し遂げた。

鋭いヒジを持ち、左の長い蹴りに加え、右の強打も武器とするジョナサン・ハガディー。前戦ではロープのたわみで逃がすことのできない金網に詰めての攻撃、あるいは金網を背にしての首相撲&ヒジの攻防にもあらたな引き出しを予感させた。

ギャンブルの対象ではないONEのムエタイ戦では、あらゆるムエタイの武器を使って、相手を倒しにいくことが求められる。そしてオープンフィンガーグローブの着用は、高い殺傷力を持つファイターに有利だ。同時に高い防御力を持つことでダメージを減らすこともできる。

試合後、ベルトを手に那須川天心とも激戦を展開したロッタン・ジットムアンノン(タイ)を指名したジョナサン。ONEムエタイ時代の申し子ともいえる“英国の天才ストライカー”に注目だ。

VHTC ONLINE STOREVHTC ONLINE STORE

MAGAZINE

ゴング格闘技 2019年7月号
2019年5月23日発売
復刊第2号! 6.14 NY MSGでBellator王者コールドウェルに挑戦する堀口恭司と、無敗のグスタボを下した朝倉未来がスパーリング対談。さらに武尊×不可思の盟友対談、那須川天心秘話、平成格闘技プレーバックも掲載!

関連するイベント

関連する記事