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【DEEP JEWELS】大島沙緒里が青野ひかるを決勝で下しアトム級GP優勝! 伊澤星花が本野美樹に一本勝ちでストロー級新王者に

2021/06/20 11:06
【DEEP JEWELS】大島沙緒里が青野ひかるを決勝で下しアトム級GP優勝! 伊澤星花が本野美樹に一本勝ちでストロー級新王者に

アトム級GPで優勝した大島沙緒里と、柔道家の夫・大島優磨、双子の娘たちと(C)ゴング格闘技

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▼メインイベント 第8試合 DEEP JEWELSアトム級GP決勝 5分2R
〇大島沙緒里(AACC)
[判定5-0] ※20-17×2, 20-18×3
×青野ひかる(ストライプル新百合ヶ丘)
※大島がアトム級新王者に。ミクロ級と併せて2冠王者に

 DEEP JEWELSアトム級(47.6㎏)GP決勝戦。

 3月の1回戦を勝ち上がったのは青野ひかる(ストライプル新百合ヶ丘)、村上彩(フリー)、パク・シウ(TEAM MAD)、大島沙緒里(AACC)の4名。しかし、村上が病気の治療のため欠場。代わって1回戦でシウに敗れたにっせー(フリー)が敗者復活。今大会の準決勝で青野と対戦し、青野がにっせーに1R 腕十字で勝利、決勝進出を決めた。

 青野は日本大学レスリング部出身で、2013年東日本学生女子選手権48kg級優勝、2014年全日本社会人レスリング選手権大会48kg級優勝などの実績を持つ。2017年12月にDEEP JEWELSでプロデビューも、佐藤絵実に逆転一本負け。以降3連勝したが2019年3月にベテランの富松恵美に一本負け。その後は2連続一本勝ちを収めたが2019年12月、シウにTKO負けを喫した。

 再起戦でTKO勝ちすると、10月には前DEEP JEWELSアトム級王者・前澤智とのタイトルマッチに挑んだが、3Rに逆転一本負けで王座奪取に失敗。その試合を最後に前澤が引退したため、今回のチャンスが巡ってきた。1回戦では佐藤絵実にリベンジしている。

 対する大島は、出場選手の中で唯一人の現役タイトルホルダー。3歳から始めた柔道歴は21年を数え、2019年の全日本アマチュア修斗で圧倒的な強さで優勝。2020年1月には修斗女子初代スーパーアトム級王座決定トーナメントに抜擢され、一回戦でKO勝ち、5月の準決勝では元DEEP JEWELSアトム級王者の黒部三奈相手に敗れはしたものの、新人離れした才能を発揮した。

 2020年7月の『DEEP JEWELS 29』では柔術出身のさくらとの寝技合戦をアームロックで制してさくらにプロ初黒星を付け、9月の『DEEP』ではしなしさとこが返上したDEEP女子ミクロ級王者決定戦をにっせーと争い、1R2分10秒、ハンマーロックによるTKO勝ちでプロわずか4戦目にして王座に就いた。しかし2020年12月、今回のGP優勝候補であるパク・シウに判定3-0で敗れた。今大会の準決勝では、パク・シウとの再戦で、1R腕十字で勝利。リヴェンジを果たして決勝に進出した。

 1R、左右で詰める大島にダブルレッグからボディロックテイクダウンは青野! そすぐにバックに回るが、足がかからずサイドに落とされると大島は袈裟固めからパウンド。

 足で腕をからめようとするがバック狙いから上を取る青野がサイドへ。リバーサルした大島はサイドからキムラ狙い! 前転する青野に腕を掴みながらセンタク挟みも。腕を抜いた青野は外ヒールから内ヒールフックへ! しかし大島もアンクルをねじる。

 2R、詰める青野に外ヒールから内ヒール、さらにキムラに切り替える大島! サイドを奪うと細かくパウンド。大島のアームロックの圧力が下の青野のブリッジの動きを慎重にさせる。右で脇差し左でパウンドの大島。ハーフに片足をからめる青野に再びパスする大島はサイドから腕十字をうかがうが、そのままゴング。判定へ。

 判定は5-0(20-17×2, 20-18×3)で大島が青野に勝利し、アトム級新王者に。優勝賞金100万円を獲得。ミクロ級と併せて2冠王者となった。

 マット上で双子の子供と記念撮影した新王者は、「メインらしく一本を獲れずにすみません。前回敗れたパク・シウ選手に勝つためだけに、今回、練習してきました。シウ選手が3部練習することもあると聞いて、正直、焦りしかなかったですが、AACCでは週2回しか練習出来ないですが、グラップリングで週2回、打撃も週1回、クロスフィットも入れて、今までで一番練習してきました。ベルトを獲って、これからがスタートだと思っています。しっかり守り続けられるように頑張ります」と語った。

 また、試合後の会見では、「グラップリングの上手い選手の杉内(由紀)さんやIGLOOで練習をしてきて、アームロックを警戒されているので足関節も練習してきました。挑戦する気持ちで戦いました。パンチが当たった時に『当たった!』と思って気持ちが抜けた瞬間に(パクのパンチを)もらってしまって、何回も入れ直しました。足を触られるのを警戒されてるのは感じていて、どうやって組もうと思っていたときに、パンチをもらってグラついて、反射的に倒れてすぐにパウンドを掴もうと考えました」とリヴェンジとなった試合を振り返った。

 続けて決勝について「初戦のダメージはあまりなく、ただ青野選手がオーソドックスかサウスポーかすら分からないまま戦い、右フックをもらいヤバいと思いました。やってみたら力がすごく強くてポイントが取り切れなかったのでどうしようかなと。最後は腕がパンパンになってました」とギリギリの勝負だったことを語った。

 今後については、「アトム級にたくさん選手がいる中でチャンピオンになれたのは嬉しいです。(2本の紅白のベルトを持ち)これからがプレッシャーですが、私の力になってくれるベルトだと思います。(RIZINの榊原CEOも来場していたが)RIZINに出ている(浜崎)朱加さんと練習をしていて、あいさんやRENAさんたちもどれだけ強いかも知っているので、簡単に(RIZINとは)言えないです。オファーがあったら試合をしますが、デビュー以来2、3カ月に1回ペースで試合をしてきたので、しばらくは母として妻として仕事をやりたいです」と、2つのベルトを前に語った。

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