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インタビュー

【PFL】6.10 MMAデビューの14冠女子ボクサー クラレッサ・シールズ「何かに一生懸命になるのなら、せめて“自分が蒔いた種を刈り取らせてほしい”」

2021/06/09 12:06
【PFL】6.10 MMAデビューの14冠女子ボクサー クラレッサ・シールズ「何かに一生懸命になるのなら、せめて“自分が蒔いた種を刈り取らせてほしい”」

(C)PFL

 米国史上初のボクシング五輪2連覇金メダリストで、プロボクシングではスーパーウェルター級、ミドル級、スーパーミドル級の世界三階級制覇を達成、ミドル級およびスーパーウェルター級の2階級では世界4団体統一(WBA、WBC、IBF、WBO)も達成したクラレッサ・マリア・シールズ(米国)が、2021年6月10日(日本時間11日)のPFLでのMMAデビューに向けて8日、メディア用のZOOM会見を行った。

 これまでに「14」のベルトを持ち、アマチュアボクシングで77勝(19KO)1敗、プロ11勝(2KO)無敗のシールズは今回、女子ライト級(70.3kg)で、MMA3勝6敗のブリトニー・エルキンと対戦する。

 エルキンは、Bellatorでアマンダ・ベルにTKO負け、そして2018年6月のPFLでは、シールズと同じロンドン五&リオ五輪金メダリスト(柔道)のケイラ・ハリソンに1R 腕十字で敗れている。シールズとはともにオーソドックス構えながら、ラファエル・ロバトJrの茶帯のエルキンは、近年グラップリングの「Subversiv」に連続参戦しており、シールズにとっては危険なグラップラーといえるだろう。

 もともと友人のジョン・ジョーンズからMMA挑戦を進められていた。しかし、当初は、ボクシングからMMA転向を考えることもなかったという。

「彼はクレイジーだと思いました。私はMMAをやろうとは思っていないのに、なぜそんなことを言われるのか分からなかった」

米国で女子MMAは男子MMAと同じように受け入れられている

 しかし、新型コロナウイルスのパンデミックにより、シールズの考えは大きく変わった。隔離期間を経たことで、「自分の人生やキャリアを変えたいと思うようになった」と、シールズは言う。

「自分がボクシングで成し遂げたいことはほぼすべてやり尽くし、賞賛を浴びているにもかかわらず、男性ボクサーほどの報酬は得られていない。ボクシングの試合で稼いだ最高額は35万ドル(約3800万円)でした。ボクシングにこれほどの努力と時間をかけてジムに通い、圧倒的な強さを手に入れたのに、私の報酬は何だろう? 私のスポンサーシップやエンドースメント契約は? 100万ドルの給料日はどこに? ペイ・パー・ビューは? 私はそのような機会を得ることができませんでした。

 ボクシングでは自分の力を発揮できなかったと感じていました。12回の世界チャンピオンになったことが、私に何をもたらすのでしょうか? それが何を意味するのか? より大きな有名なスターになるのか、それとも億万長者になるのか。いま、女子MMAは男子MMAと同じように受け入れられており、女子が最大のカードのヘッドラインを務めることは珍しいことではありません。しかし、女子ボクシングでは、特に米国ではなかなか普及せず、投資するプロモーターも少ないのが現状です。

 実際のところ、すでに開かれていること以外には、これ以上の扉は開かないでしょう。私は、同一賃金、同一機会、女性に平等な試合時間を与えるために、こうして戦い続けなければなりません。何年もボクシングで頑張ってきたのだから、何かに一生懸命になるのなら、せめて“自分が蒔いた種を刈り取らせてほしい”」

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