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レポート

【ONE】再起戦で三浦彩佳が“キーロック”で一本勝ち!「目標はチャンピオンになること」

2021/05/19 02:05
 2021年2月26日に収録されたONE Championshipの三浦彩佳(TRIBE TOKYO M.M.A)vs.ハイアニ・バストス(ブラジル)の試合が5月15日、「ONE: DANGAL」の中で配信された。  三浦は、2020年2月の前戦でティファニー・テオと対戦。得意の首投げを凌がれスタミナを切らし、パウンドでTKO負け。PANCRASE時代から合わせて連勝が「6」でストップしている。  その後、様々な課題に取り組み、フィジカルを鍛え直し、技術面でもスタンドで「距離を縮めて打つ練習を若松(佑弥)くんに教えてもらったり」、組み技でも「自分が背中を向けないで投げたりすることも意識して取り組んできました」という。相手のバストスがギロチンチョークを得意とするため、そのための組み方も研究済みだ。 「選択肢を増やす」ために、階級転向も見据えアトム級GP参戦に名乗り。「ストローでもアトムでもどっちでもいけるよう調整していた」が、GP本戦には入れず。今回は不運のキャッチウェイト戦となった。  対するバストスはブラジルの22歳。空手、ブラジリアン柔術をベースにMMA4勝1分け。2019年12月の前戦では、ソヴァナリィ・エムにギロチンチョークを極めている。 ▼58.3kg契約 5分3R○三浦彩佳(日本)56.10kg・1.0091[1R 2分58秒 キーロック] ※スカーフホールドアメリカーナ×ハイアニ・バストス(ブラジル)58.25kg・1.0222  バストスが尿比重が規定の1.0250をオーバー、水分を増やして1.0222でパスも58.25kgで計量。今回は58.3kg契約のキャッチウェイト戦に。試合前、バストスはコールに空手の型を見せる。  1R、ともにオーソドックス構えから。サウスポーにスイッチするバストスはオーソに戻して左ジャブ。左フックから掴みにいった三浦を右回りでさばくバストス。追いかける三浦はもう一度、左フック。しかしバストスは下がりながら左を返す。  シングルレッグの動きからすぐに上体を掴みに行く三浦。なおも追って左腕で首を掴み、右手でバストスの左手を掴みにいくが引手が取れない。ボディロックで正対するバストス。  しかし相手の頭を抱える三浦は首投げ&払い腰テイクダウン! 袈裟固めからパウンドを打ち、得意のアームロックを狙うが、バストスはブリッジから万歳して亀に。巻き込めず、右手だけが首に残る三浦に上から鉄槌はバストス。  腕を戻し立ち上がる三浦はまたも首を巻いて投げを狙うが、ここは首を抜いて正対するバストスはヒザ蹴り。しかし、なおも三浦は正面からギロチンに巻いて、ボディロックに来たバストスの左ヒジを掴んで引手を取ると、半ば強引に払い腰へ!  引き手を巻き込まれているバストスは投げられ下になるもハーフガード。しかし袈裟固めで、虎の子の引き手を掴んでいる三浦はバストスをバックに回させず。ハーフからサイドに回り袈裟になる三浦。バストスの左腕を両足に挟もうとするが、戻すバストス。なおも三浦は鉄槌から、バストスの左腕をアメリカーナで挟んで後方に引いて、腕を極めてタップを奪った。  負け知らずのバストスに初黒星をつける一本勝ちで再起を飾った三浦は、試合後、「ナメるな!」と咆哮。さらにケージの中でのインタビューで、「去年、負けて苦しい1年でしたが、得るものがたくさんあって、身体作りとか技術面でもしっかりと勉強する時間があり、今日を迎え勝てて凄く嬉しいです。(最初の首投げの攻撃は逃げられたが?)ほんとうははもっと別の技を──もしこのキーロックが極まらなかったら──試そうと思いましたが、この技が極まりそうだなと思って、何回もチャレンジしました」とコメントした。  また、SNSでは「再起戦、勝つことが出来ました。試合までサポートして下さった長南(亮)さん、堀江(登志幸トレーナー)さん、選手達、関わって下さった方々に感謝します。今の目標はONE Championshipのチャンピオンになることです。なので、ここで止まる訳にはいきません。沢山の応援ありがとうございました」と記している。 [nextpage] ▼ONE世界ヘビー級(※102.01kg)選手権試合 5分5R○アージャン・ブラー(カナダ)[2R 4分27秒 TKO] ※パウンド×ブランドン・ベラ(米国)※ブラーが新王者に  ヴェラは2015年12月にポール・チェンを1R KOに下し、ONE世界ヘビー級世界王者になると、関根“シュレック”秀樹、マウロ・セリーリも初回KOで沈め、2度の防衛に成功。  2019年10月の前戦では、ライトヘビー級戦で王者アウンラ・ンサに挑戦したが、2R TKO負けで二階級制覇はならず。1年7カ月ぶりの再起戦で、3度目の防衛戦に臨む。  挑戦者ブラーはUFCで3勝1敗(MMA10勝1敗)。インド系カナダ人として初の五輪代表となり、2010年のコモンウェルスゲームズで、レスリングフリースタイル120kg級で金メダルを獲得。2012年のロンドン五輪にも出場を果たしている。2019年10月の前戦でONEデビューし、マウロ・チリリを判定で下している。  1R、ともにオーソドックス構えから。左ジャブから入り、左ローでいきなりブラーのバランスを崩すヴェラ。さらに右ストレートを積極的に先に攻撃を仕掛けていく。サウスポー構えにスイッチするヴェラは、それに合わせて前足を変えるブラーの右前足に右インローを蹴る。  左インロー、右ローを蹴るベラに対し、ブラーはサウスポー構えから左ストレートで飛び込み、そのまま左フックをダブルで当てる。ヴェラはジャブを返すと、圧力をかけてくるブラーに右も突く。ヴェラのオーソ構えに、自身もオーソに戻すブラーは、左ジャブの刺し合いでまさり前へ。  ヴェラの前足に合わせてスイッチを繰り返す。右オーバーハンドを当てるブラー。金網を回り左ボディストレートを返すヴェラ。ブラーは左のダブルで圧力をかけ続ける。右を伸ばしてダブルレッグからシングルレッグでテイクダウンを奪うブラー!  ヴェラはニーシールドからハーフガードにし、キムラクラッチへ。腿を持って腕を背中に回されないように防ぐブラー。そのままブザー。  2R、両者、最初はオーソドックス構えから。左ジャブの刺し合い。互いのジャブで顎が上がる。右ローはヴェラ。ブラーも左ジャブをヒット。細かく頭を動かし、的を絞らせないブラー。スイッチして右オーバーハンドをヒット!  後退するヴェラに左ジャブから右アッパーで追うブラーに、ヴェラはワンツーで押し戻し左ミドルも距離が近く浅い。詰めて右から左はブラー! さらに右フックを打ち下ろす。  ジャブを打つブラーに左ハイを打つヴェラ。それをブロックするブラー。ジャブで押し返し、左ローを当てるヴェラ。ブラーは、顔面へのワンツーで押し戻し、右ボディストレートを効かせると、動きが落ちたヴェラの右フックを掻い潜り、ダブルレッグから脇を潜り、バックから崩してテイクダウン!  亀で動けないヴェラに左手でパウンドするブラー。左手を顔にあててガードし何とか立ち上がるヴェラだが、バックから前方に崩すしてコントロールするブラー。パンチを被弾し続けるヴェラに声をかけたレフェリー。そのまま動けないヴェラを見て間に入った。  インド人初のONE世界王者に輝いたブラーは試合後、元RIZINのアミール・アリアックバリを1R KOに下したカン・ジウォン(韓国)との試合をアピールした。 [nextpage] ▼バンタム級 ムエタイ○タワンチャイ・PK・センチャイムエタイジム(タイ)[3R 0分35秒 KO] ※※左ハイキック×ショーン・クランシー(アイルランド) [nextpage] ▼女子アトム級(※52.2kg)5分3R○ビー・ニューイェン(米国)[判定2-1]×リトゥ・フォーガット(インド) [nextpage] ▼65kg契約 3分3R○グルダージャン・マンガット(カナダ)[判定3-0]×ロシャン・マイナン(インド)
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