Dana White代表のinstagramより
「UFCは公式にパブリックカンパニーとなりました」──2021年4月29日、ダナ・ホワイト代表がニューヨーク証券取引所前の写真ともにSNSに投稿した。
UFCの親会社であるエンデバー・グループ・ホールディングスが4月29日(日本時間30日)、ニューヨーク証券取引所に新規株式公開(IPO)した。
1株24ドルで市場スタートし、終値は25.20ドルで取引、初日の株価は5%上昇した。評価額は100億ドル以上で、1日で5億1100万ドル(約556億円)を調達したことになる。
海外報道では、エンデバーは、今回の取引で得た資金と17億ドルの第三者割当増資を利用して、まだ保有していないUFCの49.9%の株式を取得する予定とされている。
米国ロサンゼルスを拠点とするエンデバー社は、巨大なタレント・エージェンシーとして、ウィリアム・モリス・エージェンシー、スポーツ・モデルエージェンシーのIMGを所有。UFCを始め、ミスユニバースコンペティションなどのライブイベントビジネス、プロ・ブルライダーなどのスポーツを含む多くの事業を展開している。
新型コロナウイルスの影響により、世界中で多くのエンターテインメント産業が中断されるなか、UFCがパンデミックの間も大会を継続し、UFC Fight Passの契約数が40%増加したことや、2021年1月の「UFC 257:Poirier vs. McGregor 2」が160万件、2020年にも1月の「UFC 246:McGregor vs. Cerrone」が135万件、7月の「UFC 251:Usman vs. Masvidal」が130万件を記録するなど、同社史上最高のペイパービュー売上を更新したことなどにより、エンデバーは業績を回復したとされている。
2016年にエンデバーは投資家グループとともに40億ドル強を投じてUFCを買収。2021年にはテスラのCEOであるイーロン・マスクが取締役に就任したことで、同社のネームバリューも高まっていた。