Krush王者として、優勝候補としてトーナメントに臨む壬生狼 (C)K-1
2021年5月23日(日)東京・大田区総合体育館『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN』にて行われる、「K-1 WORLD GP 2021 K-1バンタム級日本最強決定トーナメント」に出場する壬生狼一輝(力道場静岡)のインタビューが主催者を通じて届いた。
壬生狼は幼稚園から日本拳法を学び、のちにキックボクシングに転向。地元・福岡と九州の大会でキャリアを積み、高校在学中にプロデビュー。九州のキックボクシングイベント「大和」のバンタム級王座も獲得した。高校卒業時に福岡を離れ、力道場静岡に入門。ジムの2階で寝泊まりしながら練習漬けの日々を過ごす。そして2020年8月、出場選手の欠場を受けて大会4日前のオファーで『Krush-EX 2020 vol.1』に出場。緊急参戦ながらメインイベントで勝利を収めると、同年11月のK-1福岡大会で元Krushバンタム級王者・晃貴を、2021年1月のKrushでは松本日向を撃破。3月には吉岡ビギンをも破り第7代Krushバンタム級王座を獲得した。戦績は10勝(2KO)無敗。今大会の優勝候補。
Krush王者の風格を見せて圧倒的に勝ちたい
――K-1に新設されたバンタム級の日本最強決定トーナメントへの出場が決まりました。オファーを受けた時の心境を聞かせてください。
「3月のKrushでバンタム級チャンピオンになって、その4日後にオファーが来たんですよ。正直もうちょっとチャンピオン気分を味わいたかったです(笑)。いつも試合後の練習は軽めのものから再開するんですけど、今回は初っ端から追い込みになるので、ちょっと憂鬱でした…。でもこうしてK-1で戦うチャンス、しかもトーナメントのチャンスをいただいて選手冥利に尽きます。もう気持ちも切り替えて練習をしていますし、今回のトーナメントはこれまでの壬生狼一輝とは違うスタイルで行こうと思っています。もっとお客さんにインパクトを残して、自分がK-1もKrushも引っ張っていくつもりなので、そのためにもっと面白い試合を見せなきゃいけないと思ってます」
「今までは勝ちに徹した戦い方だったんですけど、これからは倒されてもいい覚悟で倒しに行きます」
――新たな壬生狼選手を期待しています。壬生狼選手は昨年8月のKrush-EXがK-1 JAPAN GROUP初登場で、あれから約7カ月間にK-1スーパーファイトに出場して、Krushバンタム級王者になって…と目まぐるしい活躍でした。
「ホントに展開が早かったですね。“この試合に勝ったら次にこういう試合が組まれるかも”みたいなことは考えてたんですけど、そういう試合をどんどん勝っていって、ここまでテンポよくこれたのかなと思います。試合のペースが早過ぎて、身体的には大丈夫なんですけど、記者会見のネタが追いついていないです(苦笑)」
――今や記者会見のネタは壬生狼選手にとっては代名詞になっていますよね。
「試合が決まると、対戦カード発表会見があって、煽り映像を撮って、公開練習をやって、前日会見があって、一夜明け会見があって……1試合で4~5つ用意しなくちゃいけないんです。それをずっとやってるので大変です(笑)」
――そこもみんな楽しみにしているのでお願いします。トーナメント1回戦で対戦する野田蒼選手とはK-1甲子園時代に対戦して負けているそうですね。
「そうなんです。僕はプロで10戦無敗なんですけど、K-1甲子園で野田選手に負けているので、リベンジはしたいです。ただアマチュアとプロは全く別物だと思っているので、プロの世界では僕の方が上だよというのを見せたいです」
――準決勝・決勝の勝ち上がりはどう予想していますか?
「準決勝には橋本実生選手が来て、決勝では松本日向選手とやるんじゃないかと思ってます。松本選手とは1回やって勝っていますが、接戦での勝利だったし、その松本選手と日本最強決定トーナメントの決勝で戦うのはストーリー的にもいいと思います。もし決勝で再戦することになったら、次は完封勝ちして優勝したいと思います」
――優勝はもちろんですが、どんなテーマを持って今回のトーナメントに臨みますか?
「“圧倒”ですね。記者会見でも中村拓己プロデューサーから優勝候補大本命と言っていただいて、僕自身も無敗のKrushチャンピオンとして王者の風格を見せて圧倒的に勝ちたいと思っています。このトーナメントで日本最強を証明したら、次はK-1バンタム級のベルトを獲りたいと思うので、いずれ世界トーナメント(初代王座決定トーナメント)を開催してもらって初代K-1バンタム級王者になります」
――それでは最後に改めての意気込み、ファンの人たちへのメッセージをお願いします。
「今大会で初めてバンタム級のトーナメントが行われることになりました。僕はトーナメントに出る8人全員が役者だと思っていて、一人一人がそれぞれのストーリーの主人公だと思っています。8人みんなでしっかりストーリーを作って大田区大会を盛り上げていきたいと思います。ただ圧倒的に勝って優勝するのは自分です」