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レポート

【HEAT】イゴール・タナベがアンディ・コングを3度目のオーバータイムで極める!

2021/04/27 11:04
 2021年4月25日(日)、名古屋国際会議場イベントホールにて「HEAT48」が開催された。第5試合では、ヘビー級のグラップリングマッチ(4分2R)、イゴール・タナベ(IGLOO)vs.アンディ・コング(パラエストラ小岩)が実現した。  ドンキーコングの音楽に乗って登場のアンディは、花道で上着をセコンドのウーバーイーツのリュックに仕舞ってケージイン。イゴールは息子を抱えて花道を進む。 “ファットニンジャ”イゴールは、2018年ヨーロピアンで紫帯無差別準優勝、2019年ムンジアル茶帯3位。2020年のGTFでは、レダ メブトゥシュに一本勝ち、KITとQUINTETで柔術&ノーギの両試合でハイサム・リダに勝利するなど活躍。今回はHEATのケージにノーギグラップリングで参戦する。  対するアンディ・コングは、全日本選手権で2018年紫帯スーパーヘビー級優勝、2019年茶帯オープン優勝入賞。斎藤裕チャンネルでは撮影用のGoProを紛失した柔術衣姿の男として知られるが、2020年7月の「GTF04」では、イゴールと同じくハイサム・リダと対戦し、時間切れドローに持ち込んでいる実力者だ。 ▼第5試合 グラップリング ヘビー級 4分2R○イゴール・タナベ(IGLOO)[オーバータイム3本目 0分10秒 腕十字]×アンディ・コング( パラエストラ小岩)  ゴング前にハグする両者。両手を足裏にタッチしステップするアンディ。構わずイゴールは、シングルレッグからバックに回り込み、すぐに片足をかけようとするが、右足はかけさせないアンディ。イゴールは左手をアンディの脇下から差し込み、シートベルトで右手を肩上からアンディの左手首を掴み、自身の右手首に左手をクラッチして引き込み。  クラッチを組んだまま身体を背後から横にズラし、両足でアンディの右腕をロックしクルスフィックス。腕を抜くアンディに背後に戻り、対角の腕を掴んだまま、足はボディトライアングルに。足を解いたイゴールはシングルバック、チョークを狙いつつ左腕を腕十字に。アンディが上体を立ててくると、三角絞めに移行する。ヒザ裏でクラッチするイゴールに、胸を張り後方に尻を着いて凌ぐアンディ。イゴールは三角に組んでマウントから再び腕十字を狙うもゴング。  2R、防御の強いアンディは、いつものようにあえてバックを見せる。イゴールは尻をマットに着いて座り、シッティングガードで近づく。バックについてきたイゴールに、アンディは一瞬、金網によじ登る仕草。  バックから引き込み、内ヒールフックはイゴール。捩じる側と反対のうつ伏せで極めにかかるが、イゴールの左足を脇に抱え、自身の右ヒザを両足の間に入れるアンディは足を組ませない。足を外したイゴール。  両者スタンドに。ここも背中を見せるアンディにバックにつくイゴール。するとアンディは前転してイゴールの右足を掴んで足関節狙い。しかしここはイゴールもセットさせず。足を解いて立つアンディ。イゴールの首をヘッドロック気味に掴みながら、あえてバックをとらせるアンディ。  右足はかけさせないアンディ。亀から前転して再び足を狙うが、左足をかけたイゴールは再びアンディの右足を内ヒール狙い。アンディはイゴールの左足上に自身の左足を乗せて両足を突っ込む。イゴールは踵を絞るが、アンディは極めさせず。自身の右足を右手で引き寄せ防御。  イゴールはサドルロックに組むと、内ヒールをリアネイキドチョークの形でクラッチして絞る! アンディはその左腕を両手で引き寄せ、絞まりを緩くさせて凌ぎ、ゴング。  2Rでは決着が付かず、EBI同様に、オーバータイム・延長戦に突入。コイントスで先攻・後攻を決めて、攻撃側は1分間、バックかスパイダーウェブ(腕十字を取る前の体勢)という有利な状態からスタートする。一本を極めるまでの時間を競う。極まらなければ再び延長。もしこのオーバータイムでも決着が付かなかった場合は、各ラウンドの優劣で勝敗を決める。  延長、最初の先行はイゴール。バックを選択。引き込み、足を4の字のボディトライアングルに組むイゴール。上体を起こすアンディ。イゴールは1R同様のクラッチも、引きはがすアンディが凌ぐ。  攻守入れ替えて、アンディもバックを選択。シングルバックのアンディはシートベルトから左腕をのどもとに巻き、右腕は脇下からイゴールの右手首を掴む。腰をズラそうとするイゴールに落とされずついていくアンディだが、イゴールが正対したところで26秒でエスケープ。  2回目。再びイゴールはバック選択。両足をかけ、アゴ上からフェイスロック、チョークを狙うイゴール。凌ぐアンディ。後攻のアンディは今度は腕十字の体勢のスパイダーウェブを選択。両腕を組み、左手でアンディの左足腿裏に当てるイゴール。開始と同時に、腰を切りヒジを抜くイゴール! 2秒でのエスケープ。頭を抱えるアンディ。  3回目。先行のイゴールは初めてスパイダーウェブを選択。ゴングと同時に上体を上げるアンディ。片足を顔にかけないイゴールは、腕を取ったままアンディの頭後ろで両足を三角に組み、うつ伏せに。もういちど仰向けにさせて腕を伸ばしタップを奪った。開始10秒。  後攻のアンディはバックを選択。イゴールを上回るには早い仕掛けが必要だ。シートベルトから後方に引き込むアンディにすぐに亀になり、腰をずらして正対するイゴール。  マウントのアンディの腰を両手で突き放してエスケープでゴング! イゴールが極めさせず、オーバータイム3Rに渡る接戦を制した。  勝者を称えるアンディに、イゴールもアンディの手を挙げて応えると、最後に熱いハグをかわした。最後は息子をケージのなかに招き入れ、ガッツポーズを見せた。 【HEAT 48】後半戦・詳報はこちら
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