師匠の村上竜司(左)と記念撮影に収まるモハン。この光景がSBのリングでも再現されるのか
2021年4月10日(土)東京・後楽園ホール『SHOOT BOXING 2021 act.2』のメインイベントで、S-cup2018世界王者・海人(TEAM F.O.D)と対戦するBigbangウェルター級王者モハン・ドラゴン(ネパール/士魂村上塾)のインタビューが主催者を通して届いた。
モハンは豪快にパンチを振り回す突撃スタイルで常に試合を盛り上げ、K-1やREBELSなど各団体に引っ張りだことなった人気選手。2017年9月のK-1初代ウェルター級王座決定トーナメントでは2連続KOで決勝戦へ進出している。ビジネスが忙しくなったためリングを離れたが、昨年12月のBigbangで2年3カ月ぶりに復帰を果たすとBigbangウェルター級王座決定戦で勝利してMA日本スーパーライト級王座に続く2本目のベルトを獲得した。
参戦はシュートボクシングへの恩返し、その理由
――試合が近づいてますが、調子はいかがですか?
「モハンらしくぶっ倒すためだけの練習を重ねてきて、もう調子はバッチリ仕上がっていて最高です! 練習ではやるだけのことをやってきたので、今は最終調整の段階です」
――2013年4月20日、シュートボクシング(以下SB)初参戦の時は鈴木博昭選手に1RKO勝ち、同年11月16日の2度目の参戦時には鈴木博昭選手に2RKO負けして以降、3度目のSB参戦が決まりました。SBにはどういう印象がありますか?
「独特なルールが面白いですね。あと、SBにはアンディ・サワー選手、RENA選手、鈴木博昭選手、海人選手といった偉大なエースが常にいますよね。9年前に初めて参戦し、鈴木選手を1Rで倒した時は気持ち良かったですね。(村上竜司)塾長が凄く喜んでくれてリング上で一緒に写真を撮れたことが嬉しかったことを覚えています。今回、試合のオファーが来てから試合までの期間が短かったのですが、鈴木戦と同じ結果を出して塾長ともう一回リング上で写真を撮りたいと思います。あと、ラウンドガールの皆さんは華やかで好きなので、また一緒に写真を撮れたら最高です(笑)」
――今回、急なオファーということですが、日頃からいつでも試合ができるように練習しているのですか?
「常に塾長と秘密特訓をしていますよ。海人戦のオファーが来た時、塾長から『モハンにとって勝ち負けは関係ないんだからやりなさい』と言われたのですが、『勝敗は関係ありますよ。私が勝って塾長の笑顔が見たい。塾長とリング上で写真を撮りたいのでやらせていただきます』と言って受けることにしました。
あと2つ、この試合を受けた理由があります。本当は勝った後にリングの上で言おうと思っていたのですが、今教えましょう。1つは、以前に勤めていた鉄筋工の会社で半年間も給料がもらえなかった時があったのですが、魔裟斗さんは有名になる前に鉄筋工の仕事をしていたという話を聞いたことがあり『私も魔裟斗さんと同じように強くなるんだ』と自分に言い聞かせて仕事を続けていたんです。そんな時に、鈴木選手と初対決した大会の会場にプラネアールの社長が来ていて僕が鈴木選手をKOしたところを見て感動し、それから僕を雇ってくれるようになりました。今、私の家族を養えられているのは社長のおかげでもあるので、海人選手に勝って社長とも一緒にリングの上で写真を撮りたいんです」
――いいお話ですね。
「あと1つは、2015年4月25日にネパール大地震が起きた後、故郷の仲間を助けたいと思ってSBの会場で募金活動をやらせてもらったことがありました。その時にシーザー武志会長やファンの方が大金を募金箱に入れてくれて、あれからずっとSBのリングに恩返ししたいと思っていました。出場したかったのですが、SBからのオファーが来てもタイミングが悪くて断っていたんです。今回ようやくSBのリングに戻ってくることができました」