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格闘オーディション番組『格闘DREAMERS』の第3話が2021年3月27日(土)、ABEMAにて配信された。
番組では、200通を超える応募のうち、書類審査、実技審査、面談を経て17名で行われた“地獄の合宿”と謳われる2泊3日の合宿形式の2次オーディションの様子に迫っている。果たして、プロ格闘家としてLDH martial artsとの契約を勝ち取るのは誰になるのか。
2次オーディション2日目は、早朝、山道でのランニングからスタート。初日の疲労が抜けないまま、選手たちは階段を手押し車で登るなど、さらに追い込まれていく。
高谷裕之総監督は、「厳しいことをやるので、メンタル面もむき出しになってくる。技術はもちろん、精神的な部分もしっかり見たいと思っています」と、極限状態だからこそ見える参加者の精神面もチェックしていくと発言。
そんな高谷総監督の思惑通り、身体が悲鳴を上げ、一次離脱を余儀なくされる参加者も現れるなか、「昨日より全然動けたっス。人間って日々進化っスね」とまだまだ元気な表情を見せる者も。
また、打撃練習後の組み技練習では、UFCからONE Championshipで活躍中の岡見ヘッドコーチが参加し、中村倫也を相手にしない強さも見せている。
2泊3日のサバイバル合宿(2次オーディション)2日目も、1日目と同様に朝・昼・夜のトレーニングを経て、最後に試合形式のスパーリングに挑む参加者たち。2日目のルールは「グラップリング」だ。
ほとんどの参加者に疲労の色が見えるなか、2日目のスパーリングで最も注目を集めたのは、レスリング出身の2人、中村倫也(25歳)vs.岡田達磨(20歳)のレスラー対決。
レスリングU-23世界選手権で優勝を果たした中村は、四つのなかで岡田の脇を潜りバックテイク。しかし岡田も前転しての足関節からヒザ十字狙い。それを回って外す中村は、岡田の草刈りを外してパスガード狙い。足を効かせる岡田は立ち上がるが、その際でシングルレッグテイクダウンは中村。
パスガードからマウント。背中を見せて立とうとする岡田にバックマウントとなる中村だが、岡田も正対。しかしフィジカルの差を活かして徐々にポジションを奪っていく中村がマウント奪取。左腕をキムラクラッチに組んで絞ると、レフェリーを呼び込んでいる。
「レスラーの先輩としての意地です」と語る中村に対し、岡田は「今まで準備してきたのは何だったんだろうな。全部の練習で追い込んでやってきたのに、今悔しくて全然、考えられない」と猛省。
そんな岡田は、中学生の時に始めた柔道から、高校でレスリングに転向し国体5位に。その後、レスリングや柔道で鍛えたフィジカルを武器にMMAに挑戦し、半年で「第1回アマチュア修斗エクストラトーナメント2019」のライト級で準優勝の結果を残している。ポテンシャルを持つ岡田は、この悔しさをバネに、巻き返しなるか。
続いて、ケージに上がったのは、軽量級の山内渉(21歳)と鈴木崇矢(16歳)の2人。「これはすごくいい試合になると思う」と、高谷総監督も期待を寄せるカードとなった。
両者は、合宿1日目の打撃スパーリングで対戦しており、そこでは新極真会出身の鈴木が左中段の蹴りで山内からダウンを奪っている。
2回目の対決は、「昨日、倒されたのがずっと頭に残っていて、すっと悔しくて」という山内が、序盤から左で差してケージに押し込んで鈴木をテイクダウン。脇差しパスガードからキムラロックを極めて、初日の借りを返している。
「アピールできたらって思っていたので良かったです」と、初回の借りを返し、少し安堵の表情を浮かべる山内。
1次オーディションでも、合宿1日目の走り込みから実力・フィジカルともに申し分ない活躍を見せていた山内のルーツは、小学校2年生から始めた極真空手で、その経験は10年におよぶ。
専門学校に行くと親に話し、福島県いわき市からMMAを学ぶために上京した。TRIBE TOKYO M.M.Aを経て、現在はFIGHTFARMで練習を積み、「夢はUFCチャンピオン」と語るが、周囲から「バカとか天然とか言われますけど、馬鹿なんじゃないですかね、僕たぶん……ただ単に、カッコいい選手になりたいんですけど、無理そうですね(苦笑)」と強さとのギャップも見せている。
一方、そんな山内に敗れた最年少16歳の鈴木は、試合後に涙。
「一度は勝った相手に負けたのが悔しい」と涙を見せる鈴木に、THE RAMPAGE from EXILE TRIBEのRIKUは、「泣いた気持ちを忘れたらあかんわ」と鼓舞、「もう泣かない! 飯食え!」と励ますと、鈴木も頬を2度叩き、気合を入れ直していた。