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レポート

【K-1】那須川天心「武尊選手は“持っている男”」、生観戦したレオナ戦を語る

2021/03/30 11:03
 2021年3月28日(日)東京・日本武道館で開催された『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN~K’FESTA.4 Day.2~』のメイン、武尊(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)vs.レオナ・ペタス(THE SPIRIT GYM TEAM TOP ZEROS)の直前に、武道館に来場した那須川天心(TARGET/Cygames)が、自身のYouTubeチャンネルで、試合の感想を語った。 「武尊選手が(会場に観に)来てくれたので、それのお返しというか、敬意を込めて来ました。(観客の)皆さんが迎えてくれて、それが嬉しかったです」と、K-1観戦を語った那須川。動画では、リングサイドに座った那須川が、武尊が打ち合いに持ち込み、右フックでダウンを奪った瞬間に目を見開く姿が映し出されている。  バックステージでメインの試合について開口一番、「いい試合でした」と振り返った那須川。 「打ち合って“打ち勝った”という戦い。僕とはタイプが違う。武尊選手は打たれ強いんで、それを信じて打っていて、被弾はあるけど倒す、っていう。僕は被弾はなく、自分だけが当たるスタイル。真逆じゃないですか」と、武尊の戦い方を自身の戦い方とは“真逆”と評した。  試合の入りは、レオナのペースだったという。リーチ、コンパスの長いレオナが「遠間で戦えば若干、レオナ選手が有利かな」と那須川は予想していた。しかし、それを崩して前進し、拳を当てに行ったのは、挑戦者だった。 「最初の30秒とかは(レオナにとって)いい距離だと思ったんです。蹴りを打っていたときは。でも、パンチを出した時点で(武尊の)距離ですね。最初のパンチやファーストアタックは全部、レオナ選手が当たっている。“1、2”まではレオナ選手の方が速い。“3、4、5”となると、手が長い分、近くなると遅くなる」  連打になると、コンパクトに打てる武尊の方が回転が速い。  レオナの試合も見て来たという那須川は「ちょっと悪い癖が出た。打ち合いに行くときに身体を振る打ち合いじゃなくて、手が長い分、突きのパンチであること、ガードが下がる」  ジャブを当てられたのは武尊だった。そこに前のめりに右を突きにいったレオナに、左に頭を傾けながら右を振り、返しの左フック! もんどりうって後方に倒れたレオナが最初のダウンを喫した。那須川はこの時点で、勝負は決していたという。 「武尊選手は結構もらってくれるから、(レオナは)行ける、と思ったんでしょうね。“初動当たるじゃん”って。だけどそこからが(武尊は)強い。そこでボーン!って相打ちでもらって、最初のダウンで決まりましたね。“1、2”の展開をずっと続けられれば(勝敗は)逆だったかもしれない。“1、2、3、4”と武尊選手の距離に(レオナは)自ら行ってしまった。それが全ての試合だった。長いのに長く戦わない、そういうスタイル」  大一番を何度も経験し、越えている武尊と那須川。今回の試合も那須川は、「実力とは関係ない部分が、結構出るなと思っていた」という。 「やっぱり何だかんだで持っている男なんですよ、武尊選手は。そこの差が出たかなと思いますね。僕もそうですけど、どんだけ“ピンチ、今回は危ない”と言われても、そういう場面を相当、越えて来た選手なんで、だから“持っている”。お互いこんだけ時間が経って負けてないというのは、素直に、お互いに別々に盛り上げてるなとあらためて思いましたね」  同時代に、武尊と那須川天心という両雄が存在する奇跡と、両者が互いの試合を生観戦したことで、いよいよ対戦の機運が高まるが、那須川は、「まだほんとうに何も決まってないですね。お互いが会場に来たりという状況はあるけど、条件とかそういうのは本当に進んでないので」としながらも、「久々に刺激のある一日でした。今後も驚かせていきますよ」と、笑顔で未来を語っている。  そのほか、動画では後楽園ホールから武道館に向かう那須川が、K-1のリングサイドに登場し観戦する姿、そして帰路の車中で、今回の来場を「いい旅」と評した真意も語られており、必見の内容だ。  試合後、解説席の魔裟斗は、「この2人の試合を観るたびに、武尊の試合を観たら“これ、武尊が絶対に勝つな”、天心の試合観たら“やっぱ天心勝つな”って、いつもそういう気持ちになっちゃうんですよね。だから、やってくれないと分かんないですよね、我々は」と期待を寄せている。  果たして武尊と那須川の対戦はどう展開するか。今後の動向に注目だ。 【関連記事】武尊が一夜明け会見、レオナ戦は「真剣で斬り合うような幸せな恐怖だった」那須川天心も「真剣を持っている選手だと思う」
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