4月21日(日)神奈川・横浜アリーナにて開催された『RIZIN.15』で、シュートボクシング世界女子フライ級王者RENA(シーザージム)と対戦したサマンサ・ジャン=フランソワ(フランス)が試合を振り返った。
両者は昨年の大晦日『RIZIN.14』で対戦が組まれていたが、RENAが減量の最終段階で過度の貧血と脱水症状のため倒れ、病院へ搬送されてドクターストップ。試合は中止となった。そのため今回は48kg契約から51kg契約となり、仕切り直しの一戦に。試合は一進一退のかみ合う内容となり、RENAが判定3-0で勝利を収めた。
試合を終えたフランソワは「この大会に参加できたことが嬉しい。そしてRENA選手と対戦できたことが何よりも嬉しいです。負けましたが、負け方が一本を取られたとかKOをとられたわけではない。15分戦えてよかったと思います」と、笑顔でインタビューに答えた。
RENAについては「彼女が優れているのは上から乗りかかってくること。それが彼女の勝利につながったのだと思います。彼女の寝技の技術は本当に優れていて、彼女に良いチャンスを与えていたと思います。彼女の打撃に関しては特に申し上げることはありません。打撃で顔に傷が付いたくらいです。勝つことはできませんでしたが、顔がぐちゃぐちゃにならずに良かったです(笑)。でも、打撃は怖くありませんでした。それを承知の上でリングに立っているので、十分準備はできていました。彼女が打撃で攻めてくることはわかっていましたが、それで私が倒れることは想像していませんでした」と、RENAの寝技を称えた。
試合前には「本来であれば下のカテゴリー(階級)で戦えればよかった。RENA選手の希望に合わせて51kgでやることにしました」と、契約体重にやや不満そうなコメントをしていたが、「もっと体格的な違いが出ると思っていましたが、やってみたら49kgでも51kgでもあまり変わらなかった」と試合に影響はなかったとの感想。
続けて、「もちろん次の機会をRENA選手と持てたらいいと思っています。49kgではやっていただけないと思うので、それを了解したうえで時間をとって万全の態勢で再戦に臨めたらと思います。今回は51kgの体重でやることになって準備期間がひと月でした。もう少し時間があれば準備万端で来れたとの思いはあります。でも、十分頑張って試合が出来たと思います。次はきちんと条件と調子を整えて臨みたいと思います」と、51kgで戦う準備期間を作ってRENAと再戦したいと希望した。
改めて大晦日の試合中止の件について聞かれると、「もちろん一生その怒りを保ち続ける気持ちはありません。そのことを怒っているということはなくて、対戦出来たことが本当に嬉しい」と、過去は水に流し、対戦が実現したことを喜んでいた。
また、「RENA選手のメンタル面については今後のことを考えると、そんなに完璧な非常に高い状態ではないと思います。その面では彼女と対戦する相手には十分なチャンスがあると思います。私はまた彼女と対戦する機会を持ちたいと思っているので、彼女がこれからさらに練習して戦い続けることでメンタルも上がってくると思うのでそれを目指して頑張ってほしいと思います」と、RENAにエールを送った。