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【RIZIN】元十両貴ノ富士=スダリオ剛がカーフキックを効かせるようになった理由

2021/03/10 01:03
【RIZIN】元十両貴ノ富士=スダリオ剛がカーフキックを効かせるようになった理由

(C)RIZIN FF

 2021年3月21日(日)名古屋・日本ガイシホールで開催される「RIZIN.27」で、プロレスラーの宮本和志(41・和志組)と120.0kg契約(ヒジあり)で対戦するスダリオ剛(23・フリー)が9日、公開練習を行った。

 大相撲では貴ノ富士として西十両5枚目が最高位のスダリオは、PUREBREDでエンセン井上の指導を受けてMMA(総合格闘技)に転向し、今回が3戦目となる。

 2020年9月のデビュー戦では、プロレスラーのディラン・ジェイムスのヒザ着きのダブルレッグ(両足タックル)をがぶって、亀の状態のジェイムスに強烈なヒザ蹴りを連打し、1R 終了時 TKO勝ち。大晦日には第1試合でミノワマンをカーフキックで沈めている。

 同じ大晦日の最後の試合で、堀口恭司が朝倉海に決めたことで、一気に話題となったカーフキックだが、実は、ミノワマン戦の前のデビュー戦でもスダリオは、右のカーフキックをジェイムスに効かせている。

 このことについてスダリオに聞くと、「初めて練習でやったのは、去年の9月27日のデビュー戦前に『こういう蹴り、ありますね』とエンセン(井上)さんと話していて、エンセンさんもRIZINやUFCの試合でカーフが使われていたので『すごい良い蹴りだよ』と話していました」と、デビュー戦前に、エンセン井上と話して採り入れたことを明かした。

 このときは、接近戦になったことでパンチでの打ち合いに転じたが、足を効かされたジェイムスが強引に乱打戦に持ち込んだとも言える。次戦のミノワマン戦は間合いが異なった。

ミノワマン戦のカーフキックは戦略に入っていなかった

「カーフキックは特に戦略の中に入っていなかったのですが、エンセンさんから『(カーフを)蹴れるんだったら蹴ってもいいんじゃない』と言われていたので──ミノワマン選手がガンガン来ると思っていたので警戒していたのですが、思ったより来なかったので──カーフを蹴って、相手にテイクダウンを100パーセントやらせないように、下に意識をチラせながら蹴っていこうと思い、それが試合中にたまたまああいう風に決まったという感じです」と、間合いを取ったミノワマンが寝技に持ち込もうとするテイクダウン狙いの前足重心に、カーフキックを狙って打っていたという。

 相撲時代は右四つ・寄りを得意としていた貴ノ富士。頭をつけてすり足が基本の力士が、上半身を立てて後ろ重心から右のカーフキックを器用に当てるのは、50kgの減量と構えを変えたことのみならず、幼少時に空手を習い、キックボクシングを経験していることがMMAでも生きていると言える。

 カーフキックが得意技になったか、と問われたスダリオは、「カーフキックはミドルキックやハイキックと違って足を上げないで、ノーモーションというかコンパクトに出せるので、どんな体勢でも出せるなと思います」と、新たなローキックの一つとして、すでにモノにしていることを語った。

 しかし、重量級の1発はローキックのみならず、カウンターのパンチにも破壊力がある。今後は、どんなタイミングでどんな角度でカーフを打ち、さらにそこからどんな動きに繋げるかにも注目したい。

 相撲界を引退し、小錦から、ハワイの高校の後輩にあたるエンセン井上を紹介され、内弟子として住み込み練習に打ち込んできたスダリオ。

 会見では「正直“プロレスラー狩り”をしたいわけではないので、今回早くぶっ倒して“MMAのファイター”と試合させてもらえるように頑張ります」と語っていた通り、同階級のMMAファイターとの試合でこそ、成長をはかることができるが、いまは目の前の相手にしっかり勝利することが、今後のチャンスに繋がる。

「格闘技の世界は、相撲と違って日本に留まらないところが魅力的なところだと思っています。僕も早く海外のデカい選手とやりたくて、ヘビー級でやろうと思っていました。もともとの目標があるから、海外の選手と戦いたいです」ときっぱりと語ったスダリオ。

「海外の選手はリーチが長かったり、フィジカルや技術のスキルが高かったり様々なので、いろいろ経験したいなと思っています」と言う通り、実際に大型強豪選手と組むことで、ライトヘビー級が適正か、あるいはヘビー級でこそ俊敏さが生きるのかも見えてくるだろう。

 まだ、同階級のMMAファイターとの試合を行っていないスダリオにとっては、組みと混ざった打撃や、テイクダウンされて下になったときに、どこまで戦えるかは未知数だ。

「ボクシングは西島洋介さんに、グラウンドはエンセン井上さんに、分からないことがあったら聞いています。グラウンドでもサブミッションを覚えている段階です」というスダリオが、倒されての立ち上がり、そしてエンセン仕込みのサバイブし、極める寝技をいつ試合で試すことになるか。

 対戦相手の宮本は、ベンチプレスで300kgを挙げるといい、アームレスリングでも活躍。大学時代には学生相撲で県大会2連覇の経験も持つが、スダリオは、「相撲をやっていたと言っても、総合のリングでは関係ないので何とも思っていないです。研究材料がある相手ではないので、いかに自分の試合が出来るかが課題。グラウンドでも立ち技でも、今は新しい技術を取り入れているところなので、ポジションや形にこだわらず、ボコボコに一方的にやって行きたいです」と、勝機を逃さず、フィニッシュすると宣言した。

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