苦笑いを浮かべることが多かった相内だが、惨敗に悔しさがにじみ出ていた
2021年2月28日(日)神奈川・横浜アリーナにて開催された『Cygames presents RISE ELDORADO 2021』でプロ格闘技デビュー戦を行い、1R2分5秒、たDelgermuru拳信王(=デリゲルムルン ケンシンハン/モンゴル/FLATUP)にKO負けを喫した元プロ野球西武ライオンズの相内誠(フリー)が、試合後インタビューに答えた。
率直な試合の感想を求められた相内は「ボコボコにされちゃいました」と苦笑。「すっごく痛かったです」と、初めて味わった試合での打撃の感想を述べる。
「試合前はそこまで緊張はなかったんですが、リングに入った瞬間に味わったことのないものがドッときたのを覚えていて…そんなところですね」と、リングの上は独特の緊張感があったと言い、「相手も同じ階級なわけですから、そういった選手の攻撃をもらいまくったわけではないので、それでダメージをもらっているのでは格闘家としてつとまらない。大舞台でデビューさせてもらって感謝していますが、これを気に時間をかけてしっかり弱点であったりを見つけていきたいと思います」と、練習期間の短い早すぎたデビュー戦を反省し、時間をかけてしっかり作りたいとした。
「本当にキツかったです。調子に乗って新しいことに挑戦すると言ったものの、甘い世界じゃないことは分かっています。自分がやってみたかったことに挑戦したわけですから、それは後悔しているわけでもないですし、今日の負けをきっかけに、本当に悔しいですし、這い上がってやろうって気持ちになりました」と、ここから這い上がるとの決意を話す。
作戦は「最初はしっかり距離を取って、相手の蹴りをカットして、相手に『カットできるんだ、やれるじゃん』ってところを見せるつもりだったんですが、いきなりもらってしまってそれどころではなくなった。右ヒザで倒すのが理想の形でした。ヒザを出した記憶はありますが、全然届かなかったですね」と、一発もらったことで頭が真っ白になってしまったという。
試合内容に関しては「2回目のダウンをとられた記憶がなくて。覚えているのはミドルキック(最初のダウン)。多分、(アバラ骨が)何本かいっちゃっていましたね。(痛みを)顔に出しているようじゃまだまだですよね。練習でもボコボコにされたことはあるんですけれど、すぐに慣れるのは難しいですね」と、記憶が飛んでしまい覚えていないという。
最も悔しかったことは何かと聞かれると「やっぱり野球上がりってことで、注目してくれた方がそこそこ多かったと思う、そこで、こっちの道で行けるんじゃないの、センスあるんじゃないのって可能性を少しでも見せたかった。デビュー戦にもかかわらずスポンサーや協力してくれた人が多かったのに、不甲斐ない、こんなんでやっていけるのって思われてしまうような試合をしてしまったと思う。それが悔しいです」と唇を噛みしめた。
「このままだったら無理だなと思ったので、しっかり練習を積まないと、寿命の詰み合いですから。命に関わるスポーツですし。中途半端pな気持ちで始めたわけじゃないので、もっと練習に取り組まないとな、という感じです。足りないのはディフェンスとスタミナですかね。練習でやったことを発揮するにはスタミナが必要ですし、しっかりディフェンスできなければ自分の攻撃に持っていけない。まずはスタミナとディフェンスだと思います。攻撃はみんなある程度できるじゃないですか。一番は“盾”を大事にしたいですね」と、すでに課題は見えている。
最後に、試合をやってみて思ったことは「怖いという表現とは違う。怖かったらそもそもやらないです。でも痛いです(笑)。男のスポーツだなって思ったっす」と、初めて味わった格闘技を表現した。