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【RIZIN】キング・モーが引退を表明「デビューした日本でキャリアを終えたい」

2019/04/21 23:04
2008年9月28日、「戦極~第五陣~」でMMAデビューしたキング・モーことモハメド・ラワル(38)が、あと1年で日本のRIZINで引退することを明かした。 4月21日(日)『RIZIN.15』神奈川・横浜アリーナ大会でイリー・プロハースカ(チェコ)と初代RIZINライトヘビー級王者決定戦に臨んだモーは、試合を有利に進めながらも3R3分02秒、プロハースカの連打にTKO負け。2015年12月31日以来の再戦で敗れ、王座戴冠を逃した。 試合後、コメントブースに現れたキング・モーは、「うまく試合を進めていたと思うけど、サイズが大きなイリーは心身ともに3R戦う覚悟ができていた」と敗因を語ると、「この1年で引退しようと思う」とリングから離れることを明かした。 「試合前から決めていた。50試合(21勝9敗)を目標にしていたんだけどね。この日本の戦極でキャリアをスタートした。左ヒザも傷め、股関節にも金属が入っているし、腰も傷めている。最後は同じ日本のRIZINでキャリアを終えたい。できれば大晦日に試合ができれば。ファンを楽しませる試合をして、勝って有終の美を飾りたい」とモーは静かに語った。 レスリングで米国代表チーム入りしていたモハメド・ラワルは、2008年6月、北京オリンピック米国代表選考会のフリースタイル84kg級で決勝まで進んだレスラー。五輪出場を逃した後、2008年9月28日、「戦極~第五陣~」で“キング・モー”としてMMAデビュー。得意のレスリングをベースに巧みなボクシングと組み合わせてトップファイターとなった。 2010年4月17日には、米国Strikeforceでゲガール・ムサシを破り、世界ライトヘビー級王者に。2013年にBellatorライトヘビー級トーナメントで優勝。2015年12月29日にはRIZINヘビー級(-100kg)トーナメントでも優勝を果たしている。 榊原信行RIZIN実行委員長は、モーの大晦日の引退試合について「その可能性はあります。Bellatorとの交流が進めば、年末にBellatorの対抗戦が実現するかもしれません。そういうなかで考えたい」と語った。 また、新王者となりモーの引退を知ったプロハースカは試合後、「モーの決断は理解できる。キャリアもあり、戦略もあり、ボクサーとしても巧みな選手だ。でも今日は僕の方が動きも速く、力強かった。大変残念ではあるけど、彼の決心は妥当だと思う」とその活躍を労った。 RIZINの舞台、日本で戦うことの意味を問われたモーは最後に「RIZINは“RIZIN”だった。ファイターのレベルもすごく高く、RIZINのリングで技術を魅せることに徹した。そしてファンに魅せるための特別なリングだと思う。日本で戦うことは、どのファイターも経験すると良いと思うよ。欧米とは全く違う。日本にはプロレスやMMA、格闘技の深い歴史があり、その日本で戦うことは経験してみないと分からない。経験しないにしても、実際に日本に来ることで分かる。みんな来てみてほしいと思う」と、MMAの本場が米国に移ったいまでも、日本マットに特別な価値があることを語った。 モーは、この1年で「2、3試合ほど」を戦い、日本で最後の「キング・モー」コールを聞き、現役を引退する予定だ。
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