初防衛戦にして最強の挑戦者と目される斗麗(右)を迎える王者・新美
2021年2月27日(土)東京・後楽園ホール『Krush.122』の前日計量&記者会見が26日(金)都内にて13:00より行われた。
メインイベントのKrushフェザー級タイトルマッチ3分3R延長1Rで対戦する、王者・新美貴士(名古屋JKファクトリー)と挑戦者・斗麗(=とうま/WIZARDキックボクシングジム)は共に57.5kgで計量をパス。
タイトルマッチ調印式の後、石川直生Krushエヴァンジェリストは「格別な期待とワクワクを持たせてもらっています。斗麗選手はスピードと手数で圧倒してさらなる高みを目指したいだろうし、新美選手は前進するプレッシャーが格段に上がった新しいスタイルで斗麗選手を圧倒したいでしょう。どっちの進化が優っているのか。どっちが勝ってもドラマティックなメインです」と試合の見どころを語った。
斗麗は「新美選手に失礼のないよう最高の準備をしてきたので、僕の持っている全てをぶつけて新美選手を引きずり下ろします」と王座奪取宣言。新美は「何が何でも勝ちに行って最高の試合をしたいと思う」と初防衛を最高の試合で飾りたいとする。
計量で見た相手の印象は「いつもと変わらないです」(斗麗)、「普通に調子がよさそう」(新美)とあっさりしたものだったが、この試合へ向けて準備してきたことを聞かれると斗麗は「いつも通り。タイトルマッチだからと関係なく普通にやってきました。ここまで来たらあとはやるだけ。尊敬と感謝の気持ちを持ってぶっ潰しに行きます」、新美は「僕もいつも通りです。厳しい練習を毎日やり抜いて最高の準備ができたんじゃないかと思います」と、普段通りとは言いながらも気合いの入ったコメント。
両者は2019年8月のK-1で対戦し、斗麗が判定勝ちを収めている。しかし、「僕が勝ったのは昔のこと。今は全然違うので初めての気持ちでやる」(斗麗)、「ベルト獲った時から再戦するだろうなと思っていたので、リベンジの機会ができて楽しみです」(新美)と、互いに前回の試合は関係ないとした。
新美は今回が初防衛戦となるが「防衛戦というプレッシャーはあまりなくて、それよりかは強い選手に逆に挑んでいくみたいな感覚もあります。そこはそんなにプレッシャーはないですね」と、挑戦する気持ちになっているとし、王座決定トーナメントで見せた前に出てフルラウンド攻撃が止まらない“エンドレスラッシュ”に関しては「手数は今まで踊りですが、パワーが増したのかなと思います」と、さらにパワーが加わったという。
それに対して斗麗は「自分は相手によってスタイルを変えています。この前の試合とは違う戦い方をすると思います」とし、「新美選手と僕がやれば普通にめっちゃ盛り上がる。試合を見れば分かります」と盛り上がる試合になるのは必然と話す。
新美も「メインイベントなのでKO勝ちが一番いいと思いますが、高いレベルの技術戦になると思っています」と技術と技術の戦いになると予告した。
これからリカバリーしていく上での勝負飯を聞くと、斗麗はなんと「じゃがりこ」だという。特に理由はなく「めっちゃ好きなので」と笑った。斗麗は多くの格闘家の定番である「サムゲタン」と答えた。
勝利の願掛けやルーティンはあるかとの質問には、「いつも通りご飯を食べて寝たら勝ちます」と、それが当たり前だという斗麗。新美が「今回初めてじいちゃんのお墓参りに行ってきました」と言うと、斗麗もすかさず「それは僕も行っています」と対抗。
3月21日(日)東京ガーデンシアターで開催される『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN ~K’FESTA.4 Day.1~』では、王者・江川優生(POWER OF DREAM)vs挑戦者・椿原龍矢(月心会チーム侍)のK-1 WORLD GPフェザー級タイトルマッチが行われる。
意識するかと聞かれた2人は「チャンピオンは江川選手ですが椿原選手も強いので勝った方に興味があります」(斗麗)、「勝った方と試合をしたい気持ちはありますが、まずはここをしっかり勝たないと話にならないのでまずはここに集中します」(新美)と対照的な答え。
そして最後に、斗麗は「しっかり仕上げてきたので、みんなが求めていることも分かっています。ベルトを獲ってこの席に戻ってきます」と改めて王者として一夜明け会見に臨むと言い、新美は「明日は僕が絶対に勝ちます」と必勝を宣言した。