K-1K-1
K-1
インタビュー

【Krush】佐藤嘉洋が語る、新美貴士というチャンピオン「新美の強さは僕とかぶりますけど“しぶとさ”」

2021/02/25 21:02
 2021年2月27日(土)東京・後楽園ホール『Krush.122』で行われる[Krushフェザー級タイトルマッチ/3分3R・延長1R]で対戦する王者・新美貴士(名古屋JKファクトリー)vs挑戦者・斗麗(=とうま/WIZARDキックボクシングジム)。この試合が初防衛戦かつリベンジマッチになる王者・新美について、名古屋JKファクトリーの先輩・佐藤嘉洋に語ってもらった。  佐藤は全日本キックボクシング連盟でWKAムエタイ世界ウェルター級王者&WPKCムエタイ世界スーパーウェルター級王者となり、2005年5月から『K-1 WORLD MAX』に参戦。日本代表決定トーナメントでは2006年と2007年を連覇。2008年7月には3度目の対決でブアカーオをKOし、同年10月の世界一決定トーナメントでは準決勝で魔裟斗と対戦。3Rにダウンを奪ったが延長戦で敗れた。2010年の世界一決定トーナメントでは準優勝を果たしている。2015年7月、現役を引退。 「まず前回11月の試合(第5代フェザー級王座決定トーナメント準決勝・決勝)が終わった翌日の新美の写真を見て、いきなりチャンピオンの顔つきになったなと思ってびっくりしました。立場が人を作るってこのことだなと思いますね。  僕は新美のトーナメントの試合をものすごく評価しているし、感動もしました。でもトーナメントの一つ前の岡嶋形徒戦には正直ガッカリしたんですよ。新美がもっと前に出て手を出して戦うと思ったら、全く手が出ないまま終わってしまって。セコンドについていた小森(次郎)会長も怒ってすぐ控室に戻ったし、僕は一緒に見ていた友達に『これは明日会長にめちゃくちゃ怒られるで…』と心配してました(苦笑)。  でもあの試合で新美はプロとしてものすごく反省したと思います。その選手に華があるかどうか。これはもって生まれたものがあるから、しょうがない。でも覚悟を持って戦うというのは、誰でもできることです。僕はその覚悟がプロとしての指標の一つだと思うし、あの日の新美はその覚悟が足りなかったと思います。  僕は個人的にリングに上がって覚悟を決めている選手が好きで、言葉は悪いですけど『リングで死んでも構わない』くらいのつもりで戦う選手に魅力を感じます。前回の新美はその覚悟が伝わったから評価できる試合になったと思うし、チャンピオンで気持ちが弱い選手や覚悟のない選手はいません。チャンピオンになった以上、覚悟を持ってやるのは当たり前だし、そこは最低条件ですよね。  僕が考える新美の強さは、僕とかぶりますけど“しぶとさ”ですかね。新美はしぶといファイトを見せて、ファンの心を掴んでいける選手だと思います。今から180度がらりとファイトスタイルを変えるのは考えられないし、覚悟を決めて前に出る。そういう気持ちの入ったファイトを見せていけばいいんじゃないかと思います。 (タイトルマッチの予想は)僕は斗麗選手のこともデビュー当初から見ていて、彼は才能に溢れた選手で、これからのK-1を背負って立つ逸材だと思います。そのくらい期待している選手の一人なので、2019年のK-1大阪大会で新美と斗麗選手の試合が決まった時はむちゃくちゃ複雑で、今回も複雑といえば複雑です(苦笑)。でも1年半前にプレリミナリーファイトに出ていた2人がKrushのベルトを争うことになって、前回負けている新美がチャンピオンとして斗麗選手を迎えうつというのは良いストーリーですよね。  先ほども話したように新美はトーナメントを制したことで、一夜にしてガラリと変わりました。タイトルマッチでは大阪で斗麗選手と戦った時はまるっきり違う新美がいると思います。それは戦い方や技術だけじゃなくて、新美の内側から出てくる気合いやオーラが全く違うでしょうね。(試合展開としては)斗麗選手も前回の新美の戦い方を見ているはずなので、ああいう戦いを想定しているはずです。そのうえで斗麗選手がどんな作戦を立ててくるのかな、と。もし距離を取ってアウトボクシングして勝とうと思ったら、新美の覚悟を決めた前進に捕まってしまうと思います」
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.331
2024年3月22日発売
UFC参戦に向け、ラスベガス合宿の朝倉海。「プロフェッショナル・ファイターの育て方」でチームを特集。『RIZIN.46』鈴木千裕×金原正徳インタビュー、復活K-1 WGP、PFL特集も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント