SirikaSirika
キックボクシング
インタビュー

【ONE】“人類最激戦区”の王ペトロシアン、キリアとの8年ごし再戦に「空手の打撃は型破りだが、弱点は見えている」=2月26日(金)

2021/02/25 21:02
 2021年2月26日(金)シンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE Championship「ONE:FISTS OF FURY」にて、フェザー級キックボクシングマッチで、ダビット・キリア(ジョージア・33歳)との再戦に臨むジョルジオ・ペトロシアン(アルメニア/イタリア・35歳)。  両者の前戦は、2012年11月「GLORY 3:ローマ」での70kgスラムトーナメント準決勝でペトロシアンが判定勝ち。その後、決勝でロビン・ファン・ロスマレンにも判定勝利したペトロシアンが優勝を果たしている。  この10年間にわたり世界最高峰に君臨してきたペトロシアンは、ONEではひとつ無効試合があるものの5戦全勝。今回の試合は2019年10月のONE東京大会でフェザー級ワールドGP優勝を遂げて以来となる。  対するキリアは芦原会館空手出身で、15歳でキックボクシングに転向。スラムトーナメントではペトロシアンに敗れたものの、2014年3月にアンディ・リスティをKOしてGLORY世界ライト級王座に就いた。さらに2018~2019年にはKunlun FightのWORLD MAXトーナメントでも優勝している。2019年2月以降、試合から離れていたが今回ONEで復活する。  現在ONEには“人類最激戦区”と呼ばれる-70kgの主要ファイターがほぼ揃っている。 【ONE フェザー級ファイター】  ジョルジオ・ペトロシアン(アルメニア/イタリア) ダビッド・キリア(ジョージア) シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ) チンギス・アラゾフ(ベラルーシ) スーパーボン(タイ) マラット・グレゴリアン(アルメニア) タイフン・オズカン(トルコ) アンディ・サワー(オランダ) ジョネイ・リスコ(スペイン) ヨードセングライ・IWE・フェアテックス(タイ) ジャバル・アスケロフ(ロシア/豪州) エンリコ・ケール(ドイツ) ムスタファ・ハイダ(イタリア)  ペトロシアンはこの状況を、「自分の階級で最高の才能を持った選手たちが、ONE Championshipに参戦している。そして、誰もが私と戦いたいと思っている。それは当たり前だろう。この階級で倒すべき男は自分だから。そのことは、自分に火をつけてくれるし、スリルを与えてくれる。嬉しくてワクワクしているんだ」と、目を輝かせる。  なかでも、7年間無敗の“ザ・ドクター”への評価はゆるぎない。「ファンに『史上最高』と言ってもらえて光栄だけど、あまり深く考えないようにしている。次の対戦相手に集中して、一つずつレガシーを築いていきたいんだ。正直なところ、自分自身の試合に集中しようとしている。その他の選手のことを考えてエネルギーを失わないようにね」と、ペトロシアンは雑音をシャットアウトしている。  集中すべき相手、キリアについては、「よく知っている。数年前にローマで戦った。タフな相手だ」と語る。そして、その後の試合の評価も高い。バックボーンの芦原空手に警戒しながらも、弱点も見えているという。 「ダビットは大きく成長した。彼の試合を何度も見たよ。別のプロモーション(Kunlun Fight)で戦っていたが、タフな相手を倒していた。ダビットは空手の経験がある。だから、彼の打撃は型破りで、予測しにくい。だが、自分は何カ月も努力してきたし、何をすべきかははっきりしている。誰にでも弱点はある。彼の弱点が何だと思っているかは今は言わないけど、自分はそれをよく知っているし、私のトレーナーもそれを知っている」  キリアはここ5試合で4勝(2KO・TKO)1敗と上り調子だ。しかし、ペトロシアンにはその波が無い。常にハイレベルにいるからだ。 「前回から、お互いにより良いファイターになった。彼が進化したように自分も進化している。私も多くの経験を積んで、肉体的にも強くなった。勝利への渇望は変わらないし、この試合のためにハードなトレーニングを積んできた。100パーセント準備ができている。あらゆる面で自分が優れていると言える。自分の練習と自分自身を信じているから、彼に勝てると思っている」と揺るぎない自信をのぞかせる。  対するキリアも、「初めてジョルジオと戦ったのは8年前で、今よりもずっと経験が浅かった。あの試合は僕にとって初めての大きな大会だったし、その後、多くの経験を積んだ。彼よりもハングリーだと思っているし、自分がこの階級で最高のファイターの1人であることを証明したい。その準備は出来ている。キックボクシングと空手のスタイルをミックスして、前に出て、懸命に戦う僕の姿を見ることができるだろう」と、以前の自分とは違うと語る。 「ハングリー」であることについて、ペトロシアンはこう返す。 「最も重要なことは謙虚さであり、多くの人は持っていない。自分はそれを誇りに思っている。なぜなら、私は全てを勝ち獲ったけど、それでもアルメニアから家族で移住し、シェルターで暮らしハングリーだった16歳の小さな男の子だった時の自分がいる。自分がここまで成し遂げるためには、前を見るだけじゃなくて過去を忘れないようにすることが大事だったんだ。決して過去を忘れないことがね」  常に過去を忘れず“今を懸命に生きる”ことに集中している。 「第一目標は、2月26日の試合に勝つこと。そうしたらもちろん、世界タイトルマッチ(現在空位)のチャンスを得たいと思っている。それは、リングこそが証明する場所だ。だから相手のコメントには答えない。リングで拳で話そう」──ペトロシアンの準備は出来ている。 [nextpage] ペトロシアン「自分にあと何年残っているかは考えない。身体と心に耳を傾けて、今の自分はとても強いと感じる」 ──2012年にダビット・キリアと戦って以来の再戦となります。初めて戦った時のことを覚えていますか。 「2012年ぶりにダビット・キリアと戦うことになりますが、初めて戦った時、ローマでGLORYが行なった3試合トーナメントだったことを覚えています。準決勝でダビット・キリアと当たって、あれはタフな試合でした。あれから10年近くも経ち、色々変わったし、お互い強くなって、今回は10年前よりもっと優れている僕らの試合を見せたいです。きっといい戦いになると思います」 ──2012年に対戦した時、ダビット・キリアはどんなファイトスタイルだったか覚えていますか? そして、今回の試合に向けて、あなたはどんな準備をしてきましたか。 「初めて対戦した時のことは、彼がタフな選手だったということを覚えています。(この試合に向けては)いつも通りメンタルとフィジカルの準備、自分の100%を引き出すための準備をしています。彼のスタイルを具体的に言うと、確か空手がバックボーンだったので、予想外のところに打撃が当たっていた覚えがあります。自分は100%の準備が出来ていて、この試合もきっとタフな試合になるのではないでしょうか」 ──この試合でダビット・キリアを再び倒すということについてどのくらい自信がありますか。 「オッズなんかには興味ないですね。もう既に厳しい戦いになることは知っているので。でも、精神的にも体力的にも、リングに入って全力で戦う準備は出来ています。当然、ダビットも準備しているはずだし、激闘になると思います」 ──ONEの別階級の王者であなたとの対戦をアピールしている選手もいます。 「(ONEバンタム級ムエタイ世界王者でキックボクシング世界王者のノンオー・ガイヤーンハーダオが)勝利の後に、自分と対戦希望しているのを見たから、それに備えてトレーニングをしていたこともありました。その後、予定が変わったので、今はその試合のことは考えていないです」 ──今回、この試合で勝利した場合、GP王者であるあなたが、フェザー級キックボクシングのタイトル戦が次戦となると思いますか。 「それは当たり前ですよね。ONEに参戦し始めた頃からベルトを狙っていますから。ですが、今はタイトル戦のことは考えていなくて、今は目の前の対戦相手、ダビット・キリアのことだけ考えています。彼を倒してタイトル戦で戦うチャンスを作ります」 ──自身のキャリアを考えて、こうして最高のレベルで戦い続けるのはあとどのくらいでしょうか。 「自分に何年残っているか、などは考えていないです。自分の身体と心に耳を傾けて、今の自分はとても強いと感じるし、キャリアの中でベストコンディションだと思います。“今を生きる”ようにしていて、今という素晴らしいキャリアの時期をエンジョイしていきたいし、今から気を逸らさないようにしています」 ──対戦相手、ダビット・キリアの最近の試合は見ましたか? 彼の改善点または弱点、自分にアドバンテージがある点について何か気づくことはありましたか。 「もちろんです。お互い成長してきたし、彼をきちんと研究してきた。リングに立つ度に、対戦相手を必ず研究する。対戦相手の弱点や試合で活かせる自分のアドバンテージはいくつかありますが、ここでの発言は控えます。試合で全てを出し切って勝ちます」 ──2021年の目標はなんでしょうか。 「まずは、この試合でダビット・キリアに勝つことです。それが出来なければ、目標があっても台無しになってしまうので。次にタイトルに挑戦すること。先ほども言ったように、ベルトは初めから狙っていて、2021年にタイトルマッチに挑みたいです」 ──この試合はどんな展開になると思いますか? 「自分が勝つと思いたいです。どういう形で勝つのかは分からないですが、お互い強い選手であり、いずれにせよいい試合になるだろうし、ONEのファンが喜ぶ試合を見せられると思います」
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 2021年5月号
2021年3月23日発売
巻頭2大対談は、青木真也×平田樹、那須川天心×志朗! ONEライト級に転向しフォラヤンと対戦する秋山成勲、世界のバンタム&フェザー級特集も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント

関連する記事