2021年3月21日(日)東京ガーデンシアター『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN ~K’FESTA.4 Day.1~』で、FIGHT DRAGON -70kg優勝ヴィトー・トファネリ(ブラジル/ブラジリアンタイ・闘英館)と対戦する第7代Krushスーパー・ライト級王者の鈴木勇人(K-1ジム五反田チームキングス)のインタビューが主催者を通じて届いた。
鈴木は2016年12月にKrushでプロデビューすると、サウスポースタイルから繰り出す左ミドル&左ストレートを武器に頭角を現し、2019年1月にKrushスーパー・ライト級王座を獲得。2019年8月の初防衛戦ではK-1ファイターとして活躍していた左右田泰臣の挑戦を退けている。現王者・佐々木大蔵に2連敗を喫してタイトルを失ったが、7月大会でFUMIYAを初回KOに破って再起。10月のKrushでも松本篤人を激闘の末にKOし、12月のK-1では不可思とダウン応酬の激闘で場内を盛り上げたが最後は2Rでマットに沈んだ。
一流選手とどこで差がつくかと言ったら…
――昨年12月の不可思戦はダウンの奪い合いの末に逆転KO負けという結果でした。あの試合を振り返ってもらえますか?
「周りからはいい試合だったと言われるんですけど、結果は自分の負けなので、いい試合だけじゃ全く意味がないと思ってます。でも収穫もいろいろあって、格闘技に対する姿勢というか、決して手を抜いていた訳じゃないですけど、今まで考えが及んでいなかった部分があったなと思います。今思えば、もう少し考えることができたのに、浅はかな考えのまま格闘技をやっていたので、不可思戦をきっかけに意識的なものが変わったことが一番大きい収穫です」
――鈴木選手はよく考えて格闘技に取り組んでいる印象でしたが、まだ及んでいないところがあったと。
「そうですね、どの一流選手も言うと思うんですけど、本気で身体を動かして、ジムワークをしてるのは1日1時間~2時間だと思うんです。じゃあどこで差がつくかと言ったら、残りの体を休めている時間や練習以外のところじゃないですか。じゃあ今まで練習以外の時間で何をしていたかというと、例えば自分の試合映像を見ていたとしても『この時は勝ったな』『負けちゃったな』くらいにしか思っていなくて。なんで勝てたのか? なんで負けたのか? まで深く考えていなかったんですよね。
言っちゃえば、それって自分が持ってるポテンシャルだけで戦ってきた・勝ってきただけ。それで壁にぶつかって、今のままではこれ以上は上に行けないと思って、今まで以上に格闘技と向き合って、深く考えて、新しい練習も取り入れるようになりました。上手い選手・強い選手はみんな頭を使って戦っていると思うので、一流に行ける人と自分みたいにそこそこで終わっちゃう選手はそこの差が大きいと思います」
――対戦相手のトファネリ選手にはどんな印象を持っていますか?
「すごいタフだなというのが一番で、あとはトリッキーな回転技も持っている印象です。ただタイプ的にはそんなに苦手なタイプじゃないので、自分がしっかりプランを立てて戦えば問題なく行けると思ってます」
――タフなトファネリ選手にKO勝ちできれば、前回の負けを払拭する勝利になるのではないかと思います。
「前回負けて、見てる人も“やっぱり鈴木はこの程度だ”と思っていると思うので、そういう意味で名誉挽回したいですね。あとは自分が一皮剥けた姿や『考えて練習すれば、もっと上に行けるんだぞ』というのを自分自身でも証明したいと思ってます」
――それでは最後にファンの方へのメッセージをお願いします。
「今は多くは言えないですけど、次の試合では進化した姿を見せてしっかりと勝ちます。手応えは感じているので試合が楽しみです」