2021年2月28日(日)神奈川・横浜アリーナ『Cygames presents RISE ELDORADO 2021』に出場する、RISEバンタム級王者・鈴木真彦(山口道場)が公開練習を行った。
鈴木は軽量級離れしたパンチ力と卓越したテクニックで、2018年11月にトーナメントを制してバンタム級のベルトを獲得。2015年8月の『BLADE FC JAPAN CUP -55kgトーナメント』で那須川天心に敗れて以降、連勝記録を重ね5年間無敗、19連勝という驚異の記録を打ち立てた。しかし、2020年11月の「那須川天心挑戦者決定トーナメント」準決勝で江幡塁に勝利も、決勝で志朗にダウンを奪われて敗れた。今回が再起戦となる。
公開練習ではシャドーに続いてミット打ちを見せた鈴木は、ワンツー・ロー、ワンツー・ミドル、ワンツー・ローとワンツーを軸としたスピードとパワーのあるコンビネーションを披露した。
「前回の55kgトーナメントで自分が優勝すると思っていたので、ほんまに全部失った感じなんですけれど、今は…。でもリングで失ったものはリングでしか取り返せないと思うので、気持ちは次に向かっていますね」と、打倒・那須川天心に懸けて積み上げてきたもの全てを失いながらも、気持ちは前向きになっていると話す。
「自分から試合したいとかはなかった。でもRISEの大きな大会には出たいなと考えていましたね」と、オファーが来たことでスイッチが入ったようだ。
今回の対戦相手は初参戦の第2代CMA KAISERバンタム級王者・溜田蒼馬(CRAZY WOLF)。鈴木と同じく関西出身のファイターで現在23歳。戦績は12勝(11KO)6敗と勝つ時は、ほぼKOと鈴木のように相手を倒しきる攻撃力を持つKO率9割を超えるハードヒッター。
「正直、全然知らなくて。情報も少ないんですけれど、対戦相手云々ではなく鈴木真彦の復帰戦でしっかり強さを見せようと思っています」と、この試合はあくまでも自分の復帰戦だとする。相手の試合映像は「1試合くらいしか探したけれど見当たらず」と言うが、「自分のダメやったところを見て隙をなくすじゃないけれど、そういう風に仕上げていっていますね」と自分の欠点を補うことに重点を置いているとする。
「ELDORADOの大会は豪華な、外国人選手が出られなくても他が日本で一番のカードじゃないですか。だから自分も負けないように爪痕残したろと思っていますね」と、他の試合に負けないインパクトを残したいと意気込んだ。
同大会ではRISE世界フェザー級王者・那須川天心(TARGET/Cygames)とISKAムエタイ世界バンタム級王者・志朗(BeWELLキックボクシングジム)の再戦が決まっている。
両者に敗れている鈴木は「もちろんそこは気になりますけれど、どっちが勝っても僕はどっちにもやり返すので。勝敗は気にしてないですけれど、どんな試合展開になるんやろなと思っています。お互い頭もいいし、凄い上手い選手なので予想できないですね。急に行くかもしれないですし。2回目じゃないですか。ちょっとアッというようなことをどっちかが仕掛けてくるんじゃないかなと思っています」と予想しながら、両者へのリベンジは諦めないとした。
「やっぱりやるからには一番を目指しているので。負けましたけれど、そこはブレていない。逆にこのままではあかんなって思って火が付いたので。とりあえず試合で、リングの上で魅せるしかないなと思っています」とのやる気を見せる。「普段から蹴りも、試合では蹴らないけれどミットではやっているので。今回どんな作戦で行こうかと思っています。スタイルチェンジでムエタイタイプになっているかもしれないです(笑)。そこはお楽しみってことで」と、生まれ変わった鈴木真彦を見せたいと語った。