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【RIZIN】朝倉未来が弥益ドミネーターとの対談でGPのワンナイトトーナメントに苦言、弥益との“再戦”も実現

2021/02/11 16:02
 大晦日、さいたまスーパーアリーナで開催された『Yogibo presents RIZIN.26』の第13試合(68kg契約・5分3R・ヒジ有り)で、朝倉未来(トライフォース赤坂)と対戦した弥益ドミネーター聡志(team SOS)が、未来のYouTubeチャンネルに「大晦日の対戦相手がいきなり家にいたら朝倉未来はどんな反応するのか」で登場。大晦日の試合の感想戦、RIZIN榊原信行CEOが発表したフェザー級GP、独自のスタイル等について対談。最後に、両者の緊急“再戦”が行われた。  表題通り、「いきなり朝倉未来の家」に潜入した弥益。そこに帰宅した朝倉は、いったいどんな反応を示したか。詳しくは、動画をご確認いただきたいが、その後の対談のなかで、両者の格闘技観を感じさせる、いくつかのテーマについて語り合っている。  冒頭、「めちゃめちゃ人気出ましたよね。YouTubeも始めたんですよね?」と振る朝倉に対し、「お蔭様なんで、もうほんとうに。YouTubeって言える代物じゃないんで、もう無視していただいて大丈夫です」と答えた弥益は、「(コラボ)撮影されます?」と弥益側のチャンネルでの撮影も申し出るが、弥益は「今日は大丈夫です。ご協力させていただければ」と固辞した。  その意図を弥益は自身のSNSにこう記している、 「朝倉未来選手のチャンネルにお呼ばれして参りました。試合前後においてお互いそのつもりは無くても、結果的に彼には格闘技以外の部分で大きな借りが出来てしまったと感じたので、勝手ながらそれを清算するつもりで協力させていただきました。撮影は全力で楽しませてもらいましたが!!(笑)」 「借りを返す」形で、未来チャンネルに出演した弥益。朝倉はドミネーター人気の高まりに「(周囲が)魅力に気付いただけです」と格闘IQの高い弥益を評し、注目のフェザー級GPについて、自ら話を振っていった。 「また次のRIZIN参戦ももちろん?」と問いかけると、弥益は「オファー頂けたら対戦したいと思うんですけど……刺青の人から言われていて」と、同じ大晦日に平本蓮を2R TKOに下した萩原京平から対戦要求を受けていることを明かした。  朝倉も「俺も言われてますからね」と苦笑。同じく萩原から平本戦後のリング上で「いま日本で乗りに乗っているYouTuberの朝倉兄ィ、平本君に勝ったらやるって言ってたから、次は俺でしょう」とターゲットにされていることを語った。  弥益は、「たぶん朝倉選手に行く前の前段階として弥益を早めにボコれば、(上に)行けると(踏んでいる)」と、朝倉と試合をした弥益との比較のなかで、自身をアピールしたいのだろうと推測。 「実績的には正直……萩原選手をチャチャっとやっといて?」と朝倉が水を向けると、「いやまあ流石に格は違う思ってるんで、チャチャっとやって(苦笑)、とりあえず1勝して」と、RIZINでの“ジョーカー”から“エース”に向かいたいとした。 「ほんとうは違う人とやりたいんですね、希望としては?」と、弥益に問う朝倉。 「誰だろうなぁ」と弥益は少し逡巡しながらも、「これ朝倉選手の前で言うのもあれなんですけど、単純に斎藤(裕)選手は体感してみたいなって気持ちはあるんですよね。やっぱりすごい強い選手だなって」と、前DEEPフェザー級王者として、RIZIN&修斗世界フェザー級王者を「体感してみたい」という言葉で、対戦を希望した。  もちろん朝倉も、斎藤裕へのリヴェンジマッチを希望しているが、「正直、なんか実力はほんとう拮抗しているなって、僕はそう思いました」と、両者と対戦した経験から語る。弥益は「いやーどうですかね。でも、自分は実力的に負けてても勝つことがあるタイプなので」と、試合でひっくり返すことが可能だと自己分析した。  なおも朝倉の弥益評が続く。 「たしかに本番に強いですよね。試合でパンチの力(りき)みが無い。あれって凄いことで、倒したい人ってなんか、ちょっと力んじゃうんですよ。だけど、(弥益は)結構ノーモーションのパンチですよね。試合でも見にくかった」と、リング上で対峙した印象を語ると、「比べたら、斎藤選手は馬力はあるんですけど、見やすいんです。力みとかがあって」と、それぞれに長短があることを語った。  フェザー級GPの日本人選手候補として、「DEEPのチャンピオンがいるじゃないですか。牛久(絢太郎・2月21日「DEEP 100」で中村大介と対戦)選手、すごい(弥益と)凌ぎ合ってましたもんね。あとはPANCRASEのISAO選手、クレベル(コイケ)選手とか、あの辺とって感じですね」と、プロデューサー的な視点で語る朝倉は、「トーナメントをやっちゃうのが早いですけどね」と、日本王者たちが、GPに集まることを期待した。 「ただ……」と、朝倉はGPの懸念を表明する。 [nextpage] 1日2試合とか、フェアじゃない(朝倉) 「1日2試合とか、あれがフェアじゃないですよね。1日1試合の(各大会に分けて開催する)トーナメントだったら全然アリなんですけど、大晦日とかに準決勝、決勝みたいな感じでやる時があって、それって世界にやってところ無いですよね(※下記に注釈あり)」と、ワンナイトトーナメントの問題点を指摘した。 「たしかに組み合わせによって全然違いますね」と同意する弥益。立ち技のワンナイトトーナメントは各団体で行われているが、MMAでは減少方向にあるのはたしかで、海外にもMMAのワンナイトトーナメント自体はあるが、アスレチックコミッションの認可を受けるために、ワンナイトトーナメントでも、1日のラウンド数が限定されていたり、各ラウンドの試合時間が限定されていることが多いのが現状だ。 「競技として成り立たない。それが1回の戦績として数えられるのは不服というか」と、ファイターとして納得がいかない部分があるという弥益。  朝倉も「怪我する可能性もあるし、準決勝の相手がめちゃめちゃ強い場合もあるんで、それで凌ぎあって3Rまでやった状態と、もう一方のヤマが10数秒で終わっちゃったら、お互いにフェアじゃないですよ。そういう状況が起こるんで、ほんとうの実力を見る意味でも、1試合ずつやってほしいなっていうのはありますけどね」と、イコールコンディションが前提のファイトスポーツとして、問題があるとした。  一方で弥益は、「見ている人からしたらそこにエンターテインメント性があるっていう楽しみ方もできるんですけど、そこのバランスですよね」と、観客の視点も考慮。朝倉も「まあまあたしかに、運も味方にするみたいな」と、ワンナイトトーナメントの難しさを語った。 「でもフェザー級はほんとうに人が集まってきたんで、トーナメントはめちゃ面白いですよね」と、実力者が揃うフェザー級GPに、ファイターとして楽しみだという朝倉。「また当たる可能性も、まだあるかもしれない」と言う弥益。「トーナメントなので、また当たる可能性あり得ますね、マジで」と、再戦の可能性について語る両者。  榊原CEOは4日の会見で、「秋からのフェザー級GPはワールドワイドなものにしたい。前半のシーズンの中でそのGPに向けた国内での戦いの枠組を取り決めて発表していきたい」と、RIZINフェザー級王者・斎藤裕を頂点とし、朝倉未来、クレベル・コイケ、摩嶋一整、弥益ドミネーター聡志、芦田崇宏、萩原京平、平本蓮、関鉄矢などタレントが揃ってきたフェザー級で、上半期に日本代表決定戦的な試合を組み、秋からワールドGPを開催したいと発表している。  RIZINにまだ参戦していない王者では、朝倉が名前を挙げたDEEP王者の牛久絢太郎、PANCRASE王者のISAOに加え、修斗環太平洋フェザー級王者のSASUKE、GRACHAN二階級王者の山本琢也、首の怪我の治療中のGRACHAN前フェザー級王者阪本洋平らも候補に登るなか、海外勢では、カイル・アグオンを下したヴガール・ケラモフ、さらに元UFCのスパイク・カーライルもRIZIN参戦をアピールしている。 (C)Zuffa LLC  また、10日にはBellatorが2021年の大会日程を発表。現在開催中のフェザー級ワールドGPで勝ち上がっているパトリシオ・“ピットブル”・フレイレ(※RIZINライト級GP準優勝のパトリッキーの弟)とエマニュエル・サンチェスが、4月2日の開幕戦で対戦し、勝者がすでに決勝進出を決めているAJ・マッキーJrと6月に対戦することも発表されている。BellatorでのGP勝者や敗者が、RIZINフェザー級GPにどのようにかかわってくるのかも興味深いところだ。 [nextpage] 自分は試合中に「歩いている」感じ(弥益)  GPに向け、各選手を分析する朝倉は、対談で弥益のスイッチステップにも注目。 「萩原選手がカーフキックを打ってきても、ドミネーター選手はスイッチできる」と指摘すると、「そこはもう的を絞らせないように」と弥益も当てさせない、と自信。  朝倉は自身が対峙した経験から、「めちゃめちゃやりにくかったですね。普通の人はだいたい同じ構えでずっと戦うのが、左右使うタイプなので“右に慣れてきたな”と思ったときにサウスポーとかに入れられたりして戸惑う」と、弥益の独得のスイッチを語り、「(左右)2つできるのはすごいですね。器用なんですか」と、自身も時折見せるスイッチスタンスについて聞いた。  弥益は、「2つやっている認識は無くて、単純に足をバタつかせているというか……歩くときって絶対にスイッチしているじゃないですか。自分は試合中に歩いている感じなんですよ。右構えにしている・左構えにしているという認識はそんなになくて、単純に歩きながら打撃を出すという認識でやっている。ちゃんと基礎を習ってこなかったんで、こんなことになっちゃうんですよ」と、謙遜しながら、その独特のステップを説明。  朝倉が「芸術ですね。利き手は右手ですよね。大晦日はサウスポーも多かったですけど」と聞くと、「サウスポーを多めにしましたね。(未来の)左の蹴りが怖かったんで」と、朝倉の強みであるサウスポー構えからの左の蹴りを警戒していたことを語った。  ともにサウスポー構えから、利き手である前手の右フックも得意とするが、そのステップからの打撃について、朝倉は「UFCファイターのドミニク・クルーズもそういう戦い方をするんですけど、結構珍しいタイプなんで、対戦相手は今までにない感じになっちゃうと思うんですよね」と、弥益同様に、ドミニクの左右スイッチと角度をつけたステップ、そこに打撃と組みを混ぜた戦い方に注目してきたことを明かした。  感想戦は続く。「それで寝技も武器を持ってるんですよ。僕とやったときもアームロック狙ってましたもんね」と、組み際で弥益が腕を極めるためのクラッチを狙っていたと問うと、弥益も「それしか狙ってなかったです」と吐露。「僕もそれだけを気を付けてた(笑)。左手を取られそうだなって思って。センタク挟みとかも使いますよね」という朝倉に、弥益は「最悪、跳びついてやろうかなって思ってました。その隙も無かったですね」と、試合中の駆け引きについて、両者は語った。 [nextpage] あの顔だけはスゲー、イラッとした(笑)(弥益)  サラリーマン格闘家として、創意工夫を凝らして、独自のスタイルを作り上げた弥益だが、朝倉からバックボーンを問われると、「卓球ですね」と、中学3年間取り組んだという卓球経験があると告白。朝倉から、自宅の机を使った簡易台による卓球では「僕、最強なんです、ここでやると」と、その場で対戦を求められると、弥益も「全員、卓球初心者ですか? 楽勝っす」と余裕の表情に。 「極わめるタイプの人だから、絶対、卓球も相当な腕だと思うけど、ここ(の環境)に慣れる前に倒すっていうのはあるかもしれん。俺勝ったら嬉しいな。(試合と合わせて)2連勝みたいなところあるじゃん(笑)。しかも(相手の)得意分野で勝つのはめちゃめちゃ良いじゃん」と、ホームでの“再戦”に自信を見せる朝倉に、弥益は、「いやいやいや、俺、これ勝っても取り返せた感無いから!」と苦笑。 「でもちょっとだけはあるじゃないですか?“やっぱ勝った”みたいな」と悪戯っ子のような笑顔を見せる朝倉に、弥益は「それ、(試合で)勝ったヤツが言うなよ! 見ました? 控え室の顔。こうやってる顔(泣き顔の弥益に笑顔で肩を叩く朝倉の笑顔)。びっくりした、(RIZIN CONFESSIONSの)サムネに使われてて」と、本音を爆発。「あれね、あの表情、よく撮ったなって」と悪びれずに笑う朝倉に、「あの顔だけはスゲー、イラッとした」と、弥益は卓球対決に臨むのであった。  果たして、弥益は得意の卓球でリヴェンジなるか。それとも朝倉が返り討ちにするか。注目の対決は、朝倉未来チャンネルにて見ることが出来る。
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