プロ12戦目にして初黒星を喫した山田(右)が再起戦にして初防衛戦。挑戦者は四冠王の実方
2021年1月30日(土)東京・後楽園ホール『RISE 145』の前日計量&記者会見が、29日(金)都内にて14:00より行われた。
セミファイナルのRISEスーパーライト級(-65kg)タイトルマッチ3分5R無制限延長Rで対戦する、王者・山田洸誓(正道会館KCIEL)は64.8kg、挑戦者の同級2位・実方拓海(TSKjapan)はリミットちょうどの65.0kgでそれぞれ計量をパス。
その後の会見で実方は「ついにここまで来たなった感じです(RISEで5戦目)。こういった時期に大会を開催してくれてありがたく思います。ありがたいことにこういった時期にもかかわらず応援して支えてくれる人たちがたくさんいます。そういう人たちに感謝の気持ちを持って明日は全力で王者になりたいと思っています」と挨拶。
山田は「明日は初防衛戦ですが、いい感じで緊張もしていますし、楽しみでもあります。空手の時の2連覇がかかった時の感覚に似ていて、王者として戦うのはこういう気持ちなんだと改めて思い出す今回の一戦です。王者としてKOできるように頑張ります」と、正道会館の全日本空手道選手権大会を連覇した時のことを思い出すとした。
改めて対戦相手の印象を聞かれると、実方は「試合映像を見ても変則的でトリッキー。空手出身だけあって打たれ強い印象でしたが、今日実際に身体を見て頑丈な感じがしたのでラクな試合にはならないだろうなと思いました」と、山田の頑丈さを警戒。
それに対して山田は「前回の(実方と)タップロンとの試合を何回も見ていますが、凄く上手な選手だと思います。でも、上手さはあるけれど強い感じがしない。そこは自分の圧力や殺気で上手さをガンガン潰していければと思います」と、実方の上手さを警戒した。
実方は「自分はキックボクシングに全てを懸けて生活しているので、明日は久しぶりに心の底から欲しいベルトだと思っていて、人生の全てを懸けるのでその覚悟を見に来て欲しい」と、この試合に全てを懸ける意気込む。
山田も「自分自身も前回の試合でいい結果が出せなかったので、それを払しょくする試合をしたいのと、まだまだ王者の立場にいるのに王者の仕事ができていないので明日はしっかり仕事ができるように、新たな山田を見せたい」と、RISE王者らしい自分を見せたいと意気込んだ。
その言葉にあるように、山田はデビュー以来無傷の11連勝を誇っていたが、2020年11月のWBCムエタイ日本統一スーパーライト級王者・北野克樹戦でついに初黒星を喫した。
山田は「あの一戦で気づかされたというか。とんとん拍子でプロに上がってから勝ち星を積み重ねてこられて、いい感じでベルトも獲れたので、あの試合がいい刺激になりましたし、いい勉強になりました。今回はそれを払しょくしたいと思います」と、気が引き締まったようだ。
一方、実方はこれまでWMC日本スーパーライト級王者、J-NETWORK同級王者、ルンピニー・ジャパン認定同級王者、ルンピニー・ジャパン認定スーパーウェルター級王座と4本のベルトを獲得。ベルトコレクターとして何本のベルトを獲得したいのかと聞くと「ベルトはもちろんそうですが、数にはこだわっていません。一戦一戦大事な試合をしていきたいと思っています。ベルトは後から付いてくるものだと思っています」と話す。
また、山田は試合後も髪型が一糸乱れぬ“鋼鉄の七三分け”を持っていることでも有名だが、実方にボロボロにする自信はあるかと聞くと「ありますと言った方がいいんですよね(笑)。バラバラにします」と、王者の牙城だけでなく髪型も崩すと宣言した。
そして、2021年の目標として実方は「とりあえずベルトを獲ってから発言がいろいろできると思っているので。今の65kgはあまり注目されていないし、盛り上がっていないので、僕が勝ってスターになるつもりなので65kgを僕が盛り上げてWORLD SERIESやDEAD OR ALIVEトーナメントなどの大きな大会につなげたい」と、大きな目標を掲げる。
山田は「勝ってからの発言だと思いますが、前回初めて黒星を付けられた相手に言いたいことがいっぱいあるので、勝ってからリングの上で言いたいと思います」と、勝ったら言いたいことがあると予告した。