2021年1月11日(月・祝)東京・新宿FACE『創世のタイガ&無法島PRESENTS REBELS~New Year Festival~』の前日計量&記者会見が、1月10日(日)都内にて行われた。
第2試合の57.0kg契約 BLACKルール3分3R延長1Rで対戦する、WBCムエタイ日本統一スーパーバンタム級王者・小笠原裕典(クロスポイント吉祥寺)は56.9kg、DBS&RKAフェザー級王者・大脇武(GET OVER)は56.4kgでそれぞれパス。
小笠原は『ONE』に参戦して初戦でKO勝利を飾るも、海外の強豪に3連敗。日本でも2019年4月にシュートボクシングで笠原弘希、11月にKNOCK OUTで宮元啓介に敗れて泥沼の5連敗。しかし、2020年2月の「REBELS-RED 55.5kg級王座決定トーナメント」1回戦では森岡悠樹を延長戦の末に破り、勝利をもぎ取った。続く準決勝でもKING強介を延長戦で降したが、コロナの影響でトーナメントの日程が延期・変更となったことも影響し、55.5kgを維持することが厳しくなったため決勝戦を辞退。今回から57.5kgのフェザー級へアップし、合わせて今までREDルールで試合を行っていたが、BLACKルールに転向することになった。
会見では「まず、こういう状況下で試合ができることを幸せに思います。関係者の皆さま、会場に来てくださる皆さま、来れないけれど応援してくれる皆さま、ありがとうございます。僕はまたひとつ上のレベルに行きたくて、得意のヒジを封印して挑戦します。今までの自分と違うところを見せて、今年の小笠原裕典は面白いんじゃないかと期待を持ってもらえるような試合ができれば上出来かなと思っています」と意気込んだ。
新しい階級とルールについては「これまで試合前はスパーリングを一切やったことがなかったんですが、今回から増やして実戦練習を中心に組み立ててきました。スパーは試合と感覚が近いし、身体の感覚が最初は違和感とか、動きが悪いなとか感じていたんですが、だんだん自分のイメージと実際の動きの差を埋められてきて、スパーをやってきてよかったなと思いました」と、スパーリングでいい感覚をつかんだとした。
対する大脇は12勝(7KO)4敗の戦績を持ち、これまでにDBS(仙台のキックボクシング団体)フェザー級、RKA(沖縄のキックボクシング団体)フェザー級タイトルを獲得している21歳。現在、WBCムエタイ日本フェザー級では7位にランク入りしている。会見では「今年一発目から出させてもらって、今回メジャー団体に初めて出られるのでこれから印象付けて活躍できるように頑張っていきたい」と張り切ったコメント。
お互いの印象を聞くと大脇は「小笠原兄弟で有名なので、このメジャー一発目から名のある選手とやらせてもらえるのが嬉しい。明日は確実に倒したいと思います」とニヤリ。それに対して小笠原は「大脇選手はイケメンなのに、女性関係が上手く行っていないと聞きました。なぜうまく行っていないのかな?」と、大脇に質問。
大脇が「いつも浮気されますね。なぜかは僕も分からないんですけれど」と答えると会見場は爆笑に包まれる。しかし、小笠原は「毎回浮気されるの? かわいそうだけれど、毎回は間違いなく本人が悪いですね。自分の魅力が足りないからだから。女性を攻めずに自分の魅力を上げることに集中してもらいたい。いいヤツそうだし」とバッサリ。
続けて小笠原は「他のスポーツとは違って格闘技は倒し合いなので、喧嘩であって相手に敬意を持つ必要はないという選手もいますが、僕は武道の精神を大事にしていて。人生を懸けて一生懸命トレーニングしていますが、相手も同じことをやっています。そこに対してリスペクトを持って、明日は気持ちよく倒し合えたらいいなと思います」と、自分の格闘技感を語った。
REBELS初参戦に関して大脇は「2021年の一発目から東京に出てきて試合ができるのと、小さい頃から夢見ていたメジャー団体に出られるのが嬉しくて。今回この試合で名を売ってスタートだと思っているので、KNOCK OUTとかでもっと上の選手とできたらと思っています。確実に倒して、もっといいカードを組んでもらえるように頑張ります」との野望を燃やす。「背が高いのがあるので、上下の組み立てで最後はKOで倒せたらと思っています」と対策も万全のようだ。
最後に、大脇は「会場に来てくださる方々、名古屋から応援してくださる方々のため、ここをスタートにしてこれからどんどん上を目指して大きな大会で活躍できるようにしていきたいと思います」、小笠原は「明日来てくださる方は、感染対策をバッチリしてきてください。皆さんが応援してくれるから試合が出来ます。いつもありがとうございます。別に相手が格下だと思っていないし、自分の全てを懸けて新しい自分を見せたいと思います」と、ファンにメッセージを送った。
また、今大会では試合開始前に初の『年間表彰式』が行われるが、小笠原は「正直(取れると思っている賞は)ないです。ここ数年間イメージとしては水の中で戦っているような、思い通りに動かない試合がずっと続いていて、去年1年もいろいろ変えながらや新しいことを見付ながらやってきましたが、納得のいく試合ができてないのでそこは意識していません。逆に、今年期待してもらえるような試合を明日見せたいと思っています」と、今年度の賞がもらえるように活躍していきたいと話した。