ボクシングで日本ヘビー級王座を56年ぶりに蘇らせた男・京太郎がいよいよK-1に復帰 (C)K-1
2021年1月24日(日)東京・国立代々木競技場第一体育館にて開催されるK-1 JAPAN GROUP年間最大のビッグマッチ『K'FESTA.4』。ボクシングからK-1へ復帰する京太郎(チーム京太郎)のインタビューが主催者を通じて届いた。
京太郎は2006年5月にJ-NETWORKでキックボクサーとしてプロデビュー。2007年12月にK-1 JAPANの強豪・中迫強をKOする大番狂わせを起こし、2008年4月にK-1本戦初出場。マイティ・モーから勝利を収め、20086がつにはK-1 JAPAN GPで準優勝。2009年3月、第2代K-1ヘビー級王者決定トーナメントでメルヴィン・マヌーフ、グーカン・サキを破り日本人初のK-1ヘビー級王座に就くと、2010年4月の初防衛戦ではピーター・アーツをKOした。
K-1活動休止後はボクシングに転向し、2013年7月に56年ぶりに復活した日本ヘビー級王座に就いたほか、日本人初のWBC世界ヘビー級ランキング入り、2017年1月にはOPBF東洋太平洋ヘビー級王座を獲得。同年5月にはWBOアジア太平洋ヘビー級王座も獲得した。2020年11月にボクサーを引退し、K-1への復帰を宣言。
刺激があると人生が面白い
――今大会で約10年ぶりのK-1復帰を果たす京太郎選手です。久々のK-1ルールでの試合に向けて、どんな練習を続けているのですか?
「ボクシング半分・K-1半分、どちらも忘れないように両方やっていて面白いです。僕は2年くらいちゃんと練習をしていなくて、ヘビー級は1回体が落ちちゃうとかなり大変なんですよ。試合用の体を作るのは本当に大変なんですけど、今は毎日が楽しいです」
「やっぱり人間って、刺激があると人生が面白いんですよ。何かに挑戦するということはすごく刺激的で、ここ(K-1)はそういう場所かなと思っています。それと僕はもともと何もない人間だったので、人に必要とされることが幸せで、ありがたいことなんです。僕は誰かに何かを伝えていきたい、子どもや青年の人生や成長を手助けしたいと思っているので、僕がここでもう1回K-1に挑戦することは、これからの僕の人生においてもすごく大事なことだと思います」
――京太郎選手は自分の試合を通して何を伝えていきたいのですか?
「今はゆとり教育とか、ゲームばかりやって家を出ない、外で遊ばない子が多いと思いますけど、そういう人に何かを伝えていきたいというのがあります。自分も母親しかいなくていろいろ苦労をして、シングルマザーの問題やいじめや虐待もいっぱいあると思うので、そういう人たちに何かを伝える架け橋になるような手伝いができればいいなと。そういう思いもあって復活しました」
――復帰戦の対戦相手・実方選手の印象はいかがでしょうか?
「正直誰か知らないですし、基本的に僕は相手の試合は見ないんです。でも所属ジムや体型を見れば大体何をしてくるか分かるので…おそらくパンチを振ってくるんじゃないですかね。まぁ大丈夫だと思います。若い人が上の世代を倒すというのは絶対に必要なことなんですけど、僕には僕でさっき話したような勝つ理由があります。彼も僕を倒さなきゃいけないし、僕も彼を倒さなきゃいけない。そのぶつかり合いが面白いと思いますね」
――これからK-1のリングで京太郎選手が目指すものは何でしょうか?
「目指すものなんて一切ないですけど、あるとすれば“毎日楽しく生きること”と“人に何かを感じてもらうこと”ですかね。別にベルトが欲しいとか強くなりたいというのはなくて、それが結果的についてきたら面白いかなとは思います。K-1を盛り上げるのは武尊選手や卜部兄弟、安保瑠輝也選手たちに任せます。僕はそこまで考える余裕もないので、やりたいようにやる。僕は楽しく生きるし、それで上手く行けばベルトも獲れるでしょうし、盛り上がると思います」
――では、何より自分が楽しむために再びK-1へ来たと。
「そうです、本当に今は毎日が楽しいんで。いまコロナで本当にみんな大変だと思うんですけど、それでも僕が試合をすることで1人でも何かを感じてくれる人がいればすごく有難いです。でも大変な時だからこそ“来てよかった”っていう試合をします」
――それではそんな京太郎選手の試合を楽しみにしているファンの方へメッセージをお願いします。
「僕はみなさんに笑顔を届けたくて、100人スベっても1人がウケてくれたらいいなって。それが全てです。僕は関西人なので、笑いが全て。ただ面白ければそれでいいです(笑)」