2021年1月24日(日)東京・国立代々木競技場第一体育館にて開催されるK-1 JAPAN GROUP年間最大のビッグマッチ『K'FESTA.4』で、第8代Krushスーパー・フェザー級王者の西京佑馬(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)とライト級のスーパーファイト3分3R延長1Rで対戦する第6代Krushスーパー・ライト級王者の篠原悠人(DURGA)が公開練習を行った。
篠原は高校生時代にK-1甲子園2015 -65kgで優勝し、2016年4月にK-1初参戦。2018年K-1ライト級世界最強決定トーナメントでは1回戦でゴンナパーをKOする大番狂わせを起こして3位になり、2018年8月にはKrushスーパー・ライト級王座に就いた。同王座は返上してライト級に本格転向し、今年6月ゴンナパー・ウィラサクレックが保持するKrushライト級王座に挑んだが判定で敗れ王座奪取ならず。9月のK-1大阪大会でも卜部功也に敗れて連敗中。戦績は13勝(6KO)5敗。
「卜部選手はもともと60kgの選手だったのでスピードは今までで一番感じたし、試合運びだったり色んな事を学ばせてもらって良い経験になりました」という篠原は「自分としては卜部選手に勝って林(健太)vsゴンナパー(・ウィラサクレック)の勝者に挑戦したかったというのはあるんですけど、負けてしまったので、また一から自分の価値を高めていかないといけないと思っています」と功也戦を振り返る。
7月のゴンナパー戦に続き、キャリア初の連敗を喫した篠原だが「初めての連敗で落ち込んだ部分もあるし、色々と考えることが多かった一年ではあるんですけど、マイナスに捉えすぎても良くないと思うので、反省を生かして2021年に活躍したい」と、気持ちはすでに前を向いている。プロキャリアも18戦を数え「試合をやっていくにつれて、良くも悪くも試合運びやペース配分を考えてしまう部分がある。最初の頃は何も考えてなくて勢いだけでやってたんですけど、それなりに良さもあったと思う。初心に帰るじゃないですけど、そういう部分も大事にしていきたい」とデビュー当初の勢いや大胆さを取り戻すことも必要だと考えている。
そのうえで連敗脱出のために意識した取り組みが自身の得意とするカウンターを活かす戦い方だ。「最近の自分の試合を見ていると、自分はカウンタータイプなので試合を通して見るとどうしても印象が悪くなってしまう。もっとプレッシャーをかけながらカウンターを取るというスタイルに変えていかないといけない。判定でも見栄えがいいというか、なおかつKOできるっていうスタイルをもうちょっと確立していかないと、と思っています」と新たなファイトスタイルを確立している最中だ。
再起を誓う篠原が今回対戦するのは、自身と同じくK-1甲子園&Krush王座の戴冠歴を持つ西京佑馬。篠原は「アマチュアからやってきた選手らしく、しっかり土台ができている。K-1甲子園とKrushを獲って、という経歴も同じでなんですけど、タイプ的にもパンチ・ボクシングテクニックがあって距離感もいいという部分では似ていると思う。その分やりやすいかなと思います」と西京は相性がいい相手だと分析している。
この試合は周囲から“テクニック対決”とも謳われる一戦で「テクニシャン対決の中でもKOをお客さんは見たいと思うので、テクニックのなかでも爆発力がある場面を見せられたらと思います」と篠原。「僕はスーパー・ライト級から落としたライト級で、西京選手はスーパー・フェザー級から上げてきたライト級。そういう部分でも身体のプレッシャーや圧力をかけられると思うので、そこで差を見せていきたい」とパワー・フィジカルのアドバンテージも使った試合を見せるつもりだ。
12月のK-1両国大会では、篠原が目指すK-1ライト級のベルトをゴンナパーが林から奪取。ゴンナパーと対戦経験のある篠原は「ゴンナパーの作戦は予想どおり。僕とやった時は、僕が出入りを使うのでインローをあまり蹴ってこなかったんですけど、林選手はプレッシャーをかけるスタイルなので、ゴンナパーはインローを蹴っていた。ちゃんと相手のスタイルを見て試合をしていると感じた内容でしたね」とゴンナパーの戦いぶりを振り返る。
篠原自身「ゴンナパーにリベンジしたいと思っているし、そのためには爆発力も必要でパンチで見せ場を作らないといけない。今回の試合でしっかりその爆発力や昔の勢いを出しつつ、テクニックを見せたいと思っているので、しっかり西京選手をKOしたい」と西京戦をクリアして、ゴンナパーへのリベンジにつなげるつもりだ。かつての勢いとこれまでの経験を武器に、連敗脱出そしてゴンナパーへのリベンジへ篠原が動き出す。