シバターをしばいた朝倉未来(C)朝倉未来 Mikuru Asakura チャンネル
2020年12月31日(木)さいたまスーパーアリーナにて開催される『Yogibo presents RIZIN.26』に参戦が決定したシバターが、YouTubeにて朝倉未来の所属するトライフォース赤坂にて出稽古の模様をアップ。互いに隠れた得意技を披露した。
朝倉海に「試合やろうよ」と直談判して以来、2回目というトライフォース赤坂訪問だが、ジム近隣の駐車場の「10分・550円」の文字に驚きを隠さなかったシバター。
「朝倉のお坊ちゃんたちはここらへんに車を止めて練習してるの? すごいな、これ無理無理!」と出稽古前から「無理」を連発するシバターだったが、ほんとうの「無理」はその後の練習にあった。
シバターの参戦を「エンタメ枠」として肯定する朝倉未来は、「RIZINの社長もすごく頭が柔らかくなってきたなと。エンタメ向けのカードと(朝倉)海vs.堀口みたいな格闘技ファンも喜ぶカードもあって、シバターを見たくて来る格闘技ファンでない人たちも、試合を見て格闘技を好きになる可能性がある」と、出稽古を歓迎。
そして「マジで勝ちに行くと言ってたから、覚悟がどんくらいあるのか確かめていきたい」と、シバターに「無限スパーリング地獄」のドッキリを仕掛けていった。
スパーリング前には未来に「(安保瑠輝也にも)MMAルールだったらたぶん勝てる」「皇治は裏では選手選んで、ルール選んで恥かかないルールでやってる」「ほんとうはガチンコの練習をあまり出したくない」など、ビッグマウスを連発し、未来から「メイウェザーと同じこと言っているじゃないですか」と感心されていたシバターだが、スパーリングが始まると、様相は一変。
5分5Rの連続スパーリングでは、朝倉兄弟を東京に呼び寄せた“闘う弁護士”堀鉄平氏と、THE OUTSIDER時代には実現しなかった貴重な組み合わせのスパーリングを行うなど、なんと5人のかけ稽古を敢行。
堀からの4点ヒザを受けたシバターは「めっちゃ硬い! あれ、パンクラスだったら怒られますよ。『練習でそんな強く入れんな』って」とクレーム。未来から「これが愛のムチ、大晦日勝ってもらいたいんで」と諭され、「何だよーそれ……」と大泣きしながらも、マウスピースを外して、もう一度言い直すところにYouTuber魂も見せるのであった。
各スパーリングの詳細は、それぞれのYouTubeチャンネルを参照してもらいたいが、今回の企画では、「無限スパーリング」以外の動画部分に、興味深い動きがアップされている。
朝倉未来チャンネルの冒頭では、9月の「RIZIN.24」で朝倉海と対戦した昇侍(トイカツ道場)と未来がスパーリング。
未来は、自らニータップに入って昇侍の足首を取ってアンクルピックでテイクダウンを奪いパウンド。両脇を差す昇侍がディープハーフからシングルレッグで立ち上がるところにギロチンを仕掛けている。
また、昇侍が右のパンチで入ってきたところにカウンターのダブルレッグ(両足タックル)でテイクダウン、パスガードするなど、これまでMMAファイターとの動画ではあまり公開しなかった動きを“あえて”アップ。
2018年9月に意外な苦戦を見せた、組み技ファイターのカルシャガ・ダウトベックとの試合でもスイープを成功させるなど、隠れた組み技の強さを見せることで、大晦日の弥益ドミネーター聡志戦に向け、牽制するかのような動きを披露している。
そして、シバターの「おまけ」映像。
2004年にパンクラスP's LAB横浜に入門し、アマチュア大会で経験を積み、THE OUTSIDER、パンクラス、ZST、Fighting NEXUS等に参戦し、プロMMA戦績は4勝9敗とされるプロレスラーは、自身のYouTubeに、「無限スパーリング」後に行った「普通のスパーリング」も公開。
これまでのMMAの試合でも見せている、わざわざ横を向いてからの“ノールックパンチ”、そして、バックマウントの相手の足に、両足で足関節を極める裏技で、プロデビュー前の選手の足を「バキバキッ」と音を鳴らせてタップを奪い、一矢報いている。
これは、背後を取って来た相手が鼠径部にかけてきた両足をクロスさせてきた際に、自らの両足でロックして極める技。柔術でもオールドスクールの古くから知られる技で、プロレスラーの藤原喜明や、MMAではセルゲイ・ハリトーノフが試合で極めており、シバターも「カウンター、一本取った。ヤバいでしょ? 俺、ああいうのあるから」としたり顔だが、試合前に、ひとつびっくり技を公開したことになる。
Sergei #Kharitonov amazing submission in fight with Geronimo "Mondragon" Dos Santos on #M1Challenge81. #MMA pic.twitter.com/LWZQr88Eyw
— M-1 Global (@M1GlobalNews) July 22, 2017
「シバ仁田厚」を名乗っていたTHE OUTSIDER時代には、胴廻し回転蹴りから下になり、相手のパウンドを誘って、わずか「8秒」で下からの腕十字も極めているシバター。
実は、大晦日“RIZIN”参戦は初めてではない。2015年12月31日「格闘技EXPO」内でシバターは、『ガンバレ☆プロレス in さいたまスーパーアリーナ ~ガンプロ男祭り2015~』のメインイベントとして、さいたまスーパーアリーナの「サブアリーナ」のリングで、プロレスを行っている。
当時「お前ら、これが見たかったんだろ、これが炎上軍だ! お終いだ、帰って紅白見ようぜ」と、夜の「RIZIN」に対抗意識を燃やしてマイクアピールしていたシバター。今回は、ついにメインアリーナで「RIZIN」本戦に進出することになる。
北岡悟率いるパンクラスイズム横浜にも通っていることで知られるシバターは、連続スパーリング後、「X」(※対戦相手やルールは未発表)との対戦に向け、「相手が誰が来ても……チェ・ホンマンとかボブ・サップが来ない限りは、今日練習した方々の方が強いと思うので、大晦日、頑張ります」と、95kgの身体をマットに投げ出し、苦し気な表情で語った。果たして、シバターはRIZINで、誰とどんなルールで戦うのか。