前日計量で1.9kgオーバーと大幅な体重超過をしてしまった卜部。その理由を明かした
2020年12月13日(日)東京・両国国技館『K-1 WORLD GP 2020 JAPAN~K-1冬の大一番~』で、第2代K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級王者の卜部弘嵩(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)は前日計量で2kgオーバーの60.5kg。その場で下着を脱いだが60.4kgで再計量となり、結局計量をパスできず第1R、卜部は減点2から試合開始、ファイトマネーから30%減額となった。さらに才賀紀左衛門(PURGE TOKYO)との試合ではヒザ蹴りがローブローとなり、2Rで卜部の反則負けに。
体重超過したうえに反則負けという結果に、卜部には多数の批判が寄せられた。今回、その卜部が23日(水)に自身のYouTubeチャンネルを更新。「言い訳になるかと思いながら伝えるか迷いましたが皆さまへの謝罪も含め減量オーバー、そしてローブローでの反則負けの真相を伝えたいと思います」と、インタビュー動画をアップした。
その中で卜部は73.5kgからスタートしたトレーニングの中で、「言い訳するつもりはないんですけれど、ひとつは試合の3週間前に左のふくらはぎがけっこうひどい肉離れになってしまって歩けなかったんですよ。ジムにも行けなかったんですよ。でも僕の中で棄権はありえないと。何としてもギリギリでもいいから治すし、最悪パンチだけでも戦ってやろうという気持ちもあったので。そのまま毎日治療に通って練習もできることから始めてやっていたんですよね」と、減量に必要なランニングやジムワークができなかったと明かす。
さらに最悪なことに「今度は右手の甲を骨折してしまったんですよ。触るだけで激痛があって」と、蹴ることができずパンチだけの練習をしていたところで利き手の右手も使えなくなってしまったという。
それでも「ただできることだけやろうと思っていて、治療はしながら練習していました。だから予想外のことが多すぎて最後の1週間でも体重がまだあって。僕にできることは水抜きで。計量の日、僕は遅刻したんですけれど、直前までずっとサウナに籠っていたんですよ。全部自己管理ができていない僕のせいなんですけれど、相手は関係ないし、K-1も関係ないし、やれると言った僕のせいなんですけれど。責任もって一生懸命落とさないといけない中、結果的にそうなってしまったんですよね」と、試合をするためにサウナで体重を落とそうとした。
「強引な水抜きをしようと思ったんですよ。運動で落とすのが難しかったので。サウナも何時間入っているんだろうってくらい入っていたんですが、もう身体から水が一滴も出なかったんです」
計量の時間が来たため計量会場に行き、結果は前述の通り2kgオーバーの60.5kg。その後、下着を脱いで計量したわけだが、「2kgもオーバーしていてなぜ下着を脱いで計る必要があったのか」との意見がSNSに多数寄せられたという。
(写真)2kgもオーバーしたのになぜ下着を脱いだのか、とも批判されたが卜部には理由があった
「それはルールブックにも書いてあるんですけれど、1kg以下の超過は減点1なんですよ。1.9kg以下は減点2。2kg以上は失格なんですよ。だから最初に計った段階で失格なんです。試合成立しないんです。でもパンツを脱ぐことによってギリギリ試合は成立するんですよ。減点2のペナルティが入るんですけれど。あとは相手がやりたいか、やりたくないかという状況でした。そうしたら才賀紀左衛門選手がやるって言ってくれたので試合は成立しました」と、才賀の合意は必要なものの試合を成立させるためだったと話した。
「才賀選手を応援してくれている人たち、応援団、スポンサー、ファンの皆さんに本当に申し訳ないと思っていますし、純粋に僕の仲間とか期待してくれていた人たちにも申し訳ないですし、ジムの仲間たちにも凄くガッカリさせてしまったし、どっちのファンでもないけれどK-1が大好きで見に来てくれた人もたくさんいたので、そういう人たちに本当にガッカリさせてしまった。それはプロ失格だなと。プロ失格で本当だったらもう2度とリングに上がれないくらいのことをしてしまったなと思っています」と卜部。
才賀には「計量後にすぐ謝罪に行きましたし、試合後も申し訳ないという気持ちをすぐに伝えに行きました。謝罪に行きました」と、2度の謝罪を行っていたことも明かした。
最後には映像を見ている人たちに改めて謝罪した卜部。この動画は前編と後編に分かれており、後編でも話したいことがあるとしている。