2020年12月4日(金)ONE Championship『ONE: BIG BANG 2』が、シンガポール・インドアスタジアムにて、250人限定の有観客大会として事前収録され、12月12日(金)に世界150カ国以上に配信された。
▼フライ級 ムエタイ 3分3R○ジョナサン・ハガティー(英国/3位)[判定3-0]×内藤大樹(日本)
ハガティーは7歳でムエタイ選手だった父からムエタイを学び、ヨーロッパのアマチュア大会で数々の優勝。プロになってからは世界中を転戦し、2019年1月からONEに参戦。同年5月に元ルンピニー王者で400戦以上のキャリアを持つ“左ミドルの達人”サムエー・ガイヤーンハーダオを判定で破り、ONEムエタイ世界フライ級新王者についた。
しかし、同年8月と2020年1月にロッタン・ジットムアンノン(タイ)と2度対戦し、初戦でロッタンに判定負けで王座陥落。2戦目も王者ロッタンに3R KO負けで2連敗となっている。現在ONEムエタイのフライ級3位。
元シュートボクシング日本スーパーバンタム級(55kg)王者の内藤は、2019年9月の『ONE JAPAN SERIES -Road to CENTURY-』で渡辺優太に1R1分22秒、右ハイキックでKO勝ちしONE本戦デビューを決めると、10月25日のジャカルタ大会でアレクシ・セレピソフに右フック、アッパーなどのラッシュで3R TKO勝ち。
12月のクアラルンプール大会でもルイ・ボテーリョを得意の蹴り技で制し判定勝利。さらに2020年2月大会でもサバス・マイケルに判定勝利し、ONE本戦3連勝を飾っている。
1R、ともにオーソドックス構え。ハガティーの右ハイをかわす内藤。左インローは内藤。ハガティーは左前蹴り、右ミドル! 内藤も蹴り返す。右ローはチェックされる内藤。ハガティーの左の蹴りはかわし、右ミドルは掴んでこかす。
ハガティーは得意の左の前蹴り。さらに右ミドルで飛び込み。内藤の左ローにハガティーは長い右を合わせてダウンを奪う! さらに左前蹴り、右を振るが内藤も凌ぐ。
2R、ハガティーは左前蹴りを掴む内藤。しかしハガティーは右ミドル、さらに左から歩いて右足を前にしてそのまま右フック! ダウンした内藤は立ち上がると、ハガティーは右ハイキックもアイポークになり中断。再開。走り込んでの右ミドルはハガティー。内藤は左ストレートを返すが、打ち終わりを狙うハガティー。
3R、右ローを当てる内藤。ハガティーは左ミドルを返す。内藤の詰めに右フックで前に出るハガティー。内藤はハガティーの前蹴りを掴んでワンツーで前に出る。
逃げ切り体勢で距離を取るハガティー。追う内藤はボクシングの距離にならず。内藤のミドルにはハガティーもミドルを蹴り返しゴング。
判定は3-0で2度のダウンを奪ったハガティーが勝利。内藤はONE本戦3連勝でストップ。ハガティーはロッタン戦の2連敗から見事再起を果たした。
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▼ライト級 キックボクシング 3分3R○二キー・ホルツケン(オランダ/1位)[1R KO]×エリオット・コンプトン(豪州/5位)
ホルツケンはK-1で活躍した選手で、2006年にスカンジナビア予選トーナメントで優勝し、K-1 WORLD MAXの世界一決定トーナメントに2007年と2009年に出場。その後はGLORYを主戦場にし、2013年のウェルター級世界トーナメントで優勝。2015年には第3代GLORY世界ウェルター級王座に就いている。プロボクサーとしても並行して試合を行い、2018年には代替選手とはいえWBSS出場も果たした。キックボクシング戦績は109戦92勝(46KO)16敗1無効試合、ボクシング戦績は15戦14勝(11KO)1敗の大ベテラン。
コンプトンは5歳からジークンドーやムエタイ、テコンドーなど多くの格闘技を学び、キックボクシングではWKBF南太平洋・オーストラリア王者に。ケージムエタイでは4度世界王者となり、2018年4月からONEに参戦。ジョン・ウェイン・パーとの練習を積んでいる。
1R、ともにオーソドックス構え。左ジャブで圧力をかけるホルツケン。コンプトンは右を振るがそこにカウンターのヒザを突くホルツケン。さらに右アッパーで上体を上げさせ、左ボディ! レバーにもらいコンプトンがダウン。ホルツケンがKO勝利を決めた。
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▼フェザー級 5分3R×山田哲也(日本/4位)[2R 4分39秒 TKO]○キム・ジェウォン(韓国)
フェザー級で山田哲也(日本)が、キム・ジェウォン(韓国)と対戦する。
山田は、2018年5月にエリック・ケリーにRNCで一本勝ち、6月にはハファエル・ヌネスをインサイドガードからのヒジ打ちで切り裂き、ドクターストップで2連勝を飾ったが、2019年5月に元世界フェザー級王者のマラット・ガフロフに判定負けしており、今回が約1年7カ月ぶりの再起戦となる。
2020年4月までタイのタイガームエタイで練習、以降は日本に帰国し、インファイトジャパンやポンムエタイジムでトレーニングを積んできた。
フェザー級ランキングでは、今回対戦するジェウォンに勝利している松嶋が一つ上の3位に位置するだげに、4位の山田としてはジェウォンに負けられないところだ。
対するジェウォンは日本人との連戦になる。テコンドーベースの元TOP FCフェザー級王者でMMA10勝4敗。2019年11月のONEデビュー戦でハファエル・ヌネスのテイクダウンと寝技を断ち切り、ヒザ蹴りを決めて3R KOに下すも、2020年2月の前戦で松嶋こよみに3R TKO負けを喫している。
再起戦で勝利し、王座戦線に加わるのは山田かジェウォンか。
1R、サウスポー構えの山田にオーソドックス構えのジェウォン。ローの蹴り合いから左で差したのはジェウォンも体を入れ替え左で差すのは山田。しかし崩しにジェウォンは崩れず、バックヒジを当てる! 四つから小手に巻いて投げるが、捨て身気味になり下に引き込む山田。
左の鉄槌はジェウォン! 山田は右目上から出血。立ち上がる山田はアームロックで後方に回しながら腕十字もまたいで防ぐジェウォン。ドクターチェックに。残り55秒で前に出るのはジェウォン。
2R、前に出るジェウォンに組みに行く山田は下から仕掛けもジェウォンは付き合わず。スタンドに。ダブルレッグは山田も差し上げるジェウォン。右ストレートを狙う。
山田の左インローに右ストレートを狙うジェウォン。詰めにギロチンを狙うが足を越えるジェウォンは頭を抜く。ダブルレッグも切るジェウォンが上に。体を離すと、下の山田はレフェリーからスタンドを促される。
小外からテイクダウンを狙う山田だが、崩れないジェウォンに山田は捨て身になり、上を取るのはジェウォン! ニーシールドを取る山田にジェウォンは上から鉄槌連打! レフェリーが間に入った。ジェウォンは松嶋戦の敗戦から再起の勝利。山田はガフロフ戦に続く連敗となった。
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▼ヘビー級 キックボクシング 3分3R×エロール・ジマーマン(オランダ)[2R 1分35秒 TKO] ※右後ろ廻し蹴り○ラーデ・オパチッチ(セルビア)
ジマーマンは2008年のK-1 WORLD GPオランダ予選で優勝し、9月のK-1 WORLD GPに初来日。ヘビー級世界トーナメントの1回戦でグラウベ・フェイトーザから勝利を奪い、12月のファイナルでは準々決勝でエヴェルトン・テイシェイラにも勝利。準決勝ではバダ・ハリに敗れるもダウンの応酬で激闘を繰り広げ、名前を省略した“エロジマン”のニックネームで一躍人気者となった。その後はGLORYやWFLなどで試合を行っていたが、2018年9月の試合を最後に一時引退。今回約2年ぶりの試合に臨む。
オパチッチは2メートル近い長身を誇る23歳の新鋭でヨーロッパのキックボクシング団体『ENFUSION』のヘビー級リーグ戦優勝、クンルンファイト出場などで知られるようになった。ジマーマンとは練習仲間でもあるという。
1R、ともにオーソドックス構え。オパチッチの左の蹴りにカウンターの右ローを奥足にカーフで効かせるジマーマン。オパチッチも左インローから左ボディ打ちでジマーマンに尻餅をつかせる。さらにオパチッチは左ミドルもそこにジマーマンは右をカウンターで狙う。
2R、右ローを突くジマーマン。ガードを固めるオパチッチに左右フックをガード上に連打する。右ローはジマーマン。しかしオパチッチはジマーマンの左フックにカウンターの右の後ろ廻し蹴り! アゴにもらったジマーマンはダウン! レフェリーが試合を止めた。
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▼ウェルター級 3分3R×アギラン・タニ(マレーシア)[判定0-3]○タイラー・マクガイア(米国)
マレーシアのアギラン・タニは、2019年6月に秋山成勲に判定勝ち。10月に岡見勇信にスプリット判定勝ち、12月にダンテ・スチロにスプリット判定勝ちと2019年を2勝1敗と勝ち越している。米国サンフォードMMAでも練習経験がある。
対するマクガイアは、MMA11勝1敗。ONEではルイス・サントスに判定勝ち。2018年11月の前戦ではゼバジタン・カデスタムに5R TKO負けを喫している。
1R、ともにオーソドックス構え。左で差して押し込むマクガイア。右で差してダブルレッグテイクダウンに、タニはギロチン狙いもマクガイアは首と対角にパスしデフェンス。下のタニは立ち上がる。
スタンドで再び左で差して小外がけテイクダウンはマクガイア。ハーフからタニの顎下に頭をつけて脇差しパスガード。しかし、タニもスクランブル立ち上がり、ボディロックテイクダウン! すかさずマウント、バックマウントもゴング。
2R、1R同様に脇を差して崩してバックテイクはマクガイア。背中に跳び乗るが、タニは前方に落とす。立ち上がるタニは再びボディロックテイクダウン! しかしタニは下からシングルレッグで立ち上がる。
タニの圧力にマクガイアは下がり始める。ワンツーにマクガイアは左で差して金網まで押し込むと両脇差してテイクダウン。亀になるタニの背後から片足をからめ、バックマウントからハーフになって上のままゴング。
3R、左で差して押し込むマクガイアに右の足払いで崩すタニ! さらに自らシングルレッグも切るマクガイア。金網に詰めるとタニはカウンターの右ヒザ狙いもマクガイアは左で脇を差して押し込む。しかしタニは体を入れ替えて押し込む。離れて右を打ち込むのはマクガイア。左で差して崩してバックマウント。いったんは亀になるタニの身体を伸ばしてチョークを狙うが、タニも正対。再びマクガイアはバックに回りコントロールしたままゴング。
判定は3-0でマクガイアが勝利。カデスタム戦の敗戦から再起を果たした。
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▼バンタム級 5分3R×アリ・モタメド(イラン)[1R 1分56秒 TKO]○チェン・ルイ(中国)
1R、ともにオーソドックス構え。詰めるルイが右を効かせて、左のショートフックで崩れたモタメドに、右アッパーでTKO勝ち。中国のルイはONE3勝1敗(MMA8勝1敗)に。モタイドは前戦OWSで吉野光にスプリット判定勝ちもONE本戦で苦い敗戦となった。