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【UFC】歴史に残る大会。苦節9年、ポイエーがホロウェイ下しライト級暫定王者に。アデサニャは死闘制しミドル級暫定王者に=「UFC236」

2019/04/14 10:04
UFCは2019年4月13日(日本時間14日)、米国ジョージア州アトランタのステート・ファーム・アリーナにて「UFC 236」を開催した。 現世界フェザー級王者のマックス・ホロウェイ(米国)とダスティン・ポイエー(米国)が「ライト級」暫定王座をかけて激突したメインイベントはフルラウンドの激闘の末、序盤からホロウェイにジャブを打ち込んでいったポイエーが判定3-0で勝利し、「妻に捧げる」チャンピオンベルトを獲得した。 また、ミドル級暫定王座決定戦として行われたセミメインイベントでは、ケルヴィン・ガステラム(米国)とイズラエル・アデサニヤ(ナイジェリア)が2019年のベストバウトとも称賛されるほどの好勝負を繰り広げ、アデサニヤがユナニマス判定で無敗のまま暫定チャンピオンの称号を手に入れている。 ▼UFC暫定世界ライト級王座決定戦 5分5R○ダスティン・ポイエー(米国)[判定3-0(49-46×3)]×マックス・ホロウェイ(米国)※ポイエーが初王座戴冠 2012年2月『UFC 143』の再戦。前回はポイエーが1Rトライアングルアームバーで勝利している。2016年9月のマイケル・ジョンソン戦の敗戦後、ポイエーは4勝1NCで王座挑戦にこぎつけた。 1R、サススポーはポイエー。オーソ構えのホロウェイ。力を抜き、左ローを当てるポイエー。さらに左ミドルをヒット! 追って右の打ち下ろしのロー、さらに左ストレート! 下がるホロウェイだが、右を返すとポイエーの動きが一瞬、止まる。しかし、落ち着いてブロック。 中間距離から左フックを効かすポイエー! 下がるホロウェイ。ラッシュをかるポイエーはアッパー、さらに左ストレートも浴びるが、ホロウェイは凌ぐ。長い長いラッシュ! しかし、息を吹き返したホロウェイは左構えから左を返すが、ポイエーは右フック! 効かされながらも打ち返すホロウェイは押し返し右ハイまで繋ぐ。 2R、オーソから入るホロウェイは左ボディストレートから。さらに足払いも狙う。スイッチしながら詰めるホロウェイ。さらに右ボディ。ボディストレートも。顔面をガードするポイエーにボディをコツコツ当てるホロウェイ。ホロウェイの右に下がりながらも左ストレートを当てるポイエー! しかしホロウェイの圧力は変わらず。ポイエーはニータップからテイクダウンを狙うが切るホロウェイ。右を当てるホロウェイ。ブロッキングのポイエーにホロウェイは右ミドル。ポイエーは左ストレート! 下がるホロウェイは打ち合いにポイエーはさらに右を当てる。互いにワンツーハイの打ち合い。ホーンに両者顔を見合わせ、視線そらさず。拳を合わせる。3Rへ。 3R、オーソから左ジャブ、左ボディストレートはホロウェイ。サウスポーのポイエーも左ミドル当てる。ワンツースリーフォーの連打はポイエー! しかしホロウェイも右のダブルでヒット。スイッチを繰り返し、ともに右構えからポイエーは左構えに。ホロウェイはフック、右アッパーへ。ポイエーが息を切らしたところでホロウェイはラッシュへ! 下がるポイエーはダブルレッグ。そこにヒジを落とすホロウェイが右を差し上げ外して凌いだところでホーン。ホロウェイの右目尻から出血と腫れも。 4R、早々にダブルレッグテイクダウンはポイエー! 尻までつくが足を束られないホロウェイは立つとポイエーは小外も狙うが、ギロチンプレッシャーもかけるホロウェイは突き放す。テイクダウンから逃れたホロウェイは上下に打ち分けるラッシュ! ガード固めるホロウェイも軸を崩しながらも左右で前へ。しかし、そこをやりすごしたホロウェイはボディ、左右とポイエーを削っていく。左ジャブのダブルを当てるポイエーだが、スタミナが厳しい。 しかし、頭を下げたホロウェイにポイエーは右ヒザ! 大出血するホロウェイ。息を吹き返しラッシュをかけるポイエー。しかし、ホロウェイもヒジ! ポイエーはダブルレッグへ入ると、ホロウェイはダースチョークへ! しかしホーン。両者はまたも肩を合わせる。 とんでもない激闘が2試合続いて5Rへ。ともに左構えから。ポイエーは左ストレート! 食らっても前に出るホロウェイだが、眉間から再び出血。互いにジャブの相打ち! ホロウェイは右ミドルも。サウスポーのポイエーは左右を当てて出血を誘うが、ホロウェイも動きを止めず。左ボディを突き右も。ポイエーも左右を止めず近づいたホロウェイの腰に組み付きテイクダウンを狙う。前後の足を入れ替え取らせないホロウェイ。ポイエーはここで体力を使うが、左で小手巻くホロウェイは四つに持ち込み突き放す。最後の拍子木に両者は打ち合い。ホーンに互いに顔を見合わせた。試合は判定へ。 判定は3-0(49-46×3)でポイエーが初王座戴冠。。近年のUFCでの「近距離での戦い」の傾向の頂点での試合を匠の技術とタフなハートで制したポイエーは勝者コールに、ホロウェイとハグをかわした。2010年のWEC50から19年、ズッファで24戦わずか5敗のみのポイエーはついにベルトを巻くと、オクタゴンのなかでその思いを語った。 ポイエー(※オクタゴンの中で)「ズッファで20試合以上戦ってようやくここまでたどり着いた」 「最高の気分だ。パウンドフォーパウンドとここまでやれた。ズッファで20試合以上戦ってようやくここまでたどり着いた。3R、いいパンチをもらってどこまでやれるかと思ったけど、ホロウェイ相手だから戦えた。俺のジャブも効いたと思う。正規王者になる。クソッ、必ずこのベルトを守るぞ! 自分のことをまだ王者として相応しくないといったヤツらに見せたい。いいときも悪いときも支えてくれた妻にこのベルトを捧げたい」 ポイエー(※バックステージにて)「彼のジャブはリズムが違う」「この気持ちを言葉では表せられない。ベルトを取ったんだ。娘のために家に持ち帰って、月曜日には娘を動物園に連れて行くんだ。タフな試合だった。最初のラウンドで勝てていたかもしれない。でも、彼が攻めてきて、で、また俺が攻める。俺も血が流れたし、彼も血を流していた。ハイレベルな戦いだったし、これぞ激闘ってやつだな。やられたし、痛いよ。逃げ出したいと思うようなときもあるけど、未知の中でも落ち着けることを学ぶ。オクタゴンは未知の恐怖がある。負ける可能性だってあった。ノックアウトされるか、チョークで落とされるか、なんであろうとね。だからこそ、みんなが試合を見に来るんだ。予想不可能な生き残りをかけた戦いさ。マックスがもっと速いかと思っていたんだけど、なめらかだった。彼のジャブはリズムが違う。逆境もあるだろうと思っていたしね。前にも言ったけど、みんなの前でそれを証明できれば最高だけど、自分自身に示す必要もあった。俺にとっては本当にすべてだ」 ホロウェイ「ダスティン。文句ない勝利だ。おめでとう。(階級を超えての戦いだったが?)俺の夜になると思ったけどしょうがいない。結果は結果だ。(今後の階級は?)フェザー級王者としてやり続けるよ。みんなありがとう。ダスティン、おめでとう」 ▼UFC暫定世界ミドル級王座決定戦 5分5R○イスラエル・アデサニャ(ナイジェリア)[判定3-0(48-46×3)]×ケルヴィン・ガステラム(米国)※アデサニャが暫定王者に 走って入場したガステラム。アデサニャは低い構えから中央に飛び出す。オーソから入るアデサニャ。ガステラムはサウスポー構え。1R、詰めるガステラム。アデサニャは右ミドルをヒット。ガステラムの左をバックステップ、さらにダックしてかわす。ガステラムのワンツーの飛び込みを見切るアデサニャは前手を挙げてバックステップするが、刻みステップで左右を連打するガステラムの右がヒット! 一瞬、アデサニャは金網際で腰を落とすがサークリング。ガステラムは右ジャブもヒットする。アデサニャは右を伸ばすがスウェイバックでかわすガステラム。2Rへ。 2R、右ローはアデサニャ。さらに左の飛び込みをしっかりかわすガステラム。右ジャブを届かすガステラム。近い距離からアデサニャは右ハイもブロックするガステラム。アデサニャはワンツー、しかし下がらないガステラムは左右で詰めると金網際でアデサニャはサークリング。しかし、右のオーバーハンドでアデサニャはダウン奪取! 立つガステラムだがアデサニャの右に後退。さらに右ストレート! そして回転しての右のバックヒジをヒット! 効かされたガステラムだがダブルレッグを2度仕掛け、凌ぐ。 3R、右ミドルはアデサニャ。左ボディを突くガステラム。さらに左で飛び込むと首相撲からヒザをアデサニャは突く。右ミドルを当てるアデサニャ! さらに右インロー。ガステラムも左インロー。ワンツーで前に出るが、その打ち終わりに右はアデサニャ! さらに右の蹴りをローからミドルと打ち分ける。右を振るアデサニャにダブルレッグテイクダウンはガステラム! しかし金網まですぐに這い立つアデサニャはガステラムの追い打ちもかわす。ガステラムの圧力に下がって誘いながらケージを蹴って右を狙うアデサニャ初の4Rへ。 4R、ガステラムのパンチにヒジを狙うアデサニャ。さらにワンツーにカウンターで両脇差して組み付くガステラムだがテイクダウンはできず。突き放すアデサニャ。右を当てるアデサニャ! さらに左の連打で詰めるが、アデサニャはかわす。左フック、左ボディストレートを当てるガステラム。さらに左ハイキック! グラつくアデサニャ。詰めるガステラムはさらに左ストレート! 金網に詰まるアデサニャだが、ガステラムはダブルレッグへ。ここはテイクダウンされないアデサニャ。ガステラムは左ストレートもアデサニャはブロック。ガステラムはダブルレッグもアデサニャ凌ぐ。 5R、ワンツーローで前進はガステラム。アデサニャも右ロー。ガステラムは左ボディストレートも、アデサニャは細かい左右の連打から前蹴り!” ガステラムも左ロー。しかし、アデサニャは打ち下ろしの右ストレートにガステラムはダウン! しかしスクランブルで立つガステラムが上に。そこにアデサニャは三角絞めへ。それをかついで外すガステラム。 立つアデサニャも左右返す。口を開けながらも前に出るガステラムは左! アデサニャも右ストレートをヒット! さらにガステラムの左の打ち終わりに右はアデサニャ! しかしガステラムも左からダブルレッグへ。ここも倒されないアデサニャは右ストレート! ダウンしたガステラム! しかしここでガステラムはアンクルピックで片足をつかんで立ち上がり前へ。それを突き放すアデサニャ。打ち合いのなか、アデサニャの左フックでガステラムはヒザから崩れ落ちてダウン! ここで止められてもおかしくないが、ガステラムは足を手繰りに。ホーンで激闘は判定へ。 判定は3-0(48-46×3)でアデサニャが勝利。5R、倒し倒されの死闘を制したアデサニャは、「この試合は戦争だった。ケヴィンにも拍手を。暫定王座決定戦、難しい試合だと思っていた。このベルトはここに置きたいと思う(ガステラムの前に置く。ガステラムがベルトを持ってアデサニャに渡す)。ナイジェリアのライオンとして戦おうと思っていた。ここに人生を賭けようと思っていた。ガステラムも諦めない男だった。UFC、自分を参戦させてくれてありがとう。アトランタのみんなありがとう」とマイクで語った。 アデサニヤ 「運命ってなかなかのもんだ」「5ラウンドの戦争を覚悟してやってきたけど、予想していたのとは違った。いろいろと考えをまとめるためにはシャワーを浴びて試合を見直さないと。試合について何か話すならその後だ。でも、ジャブを当ててきたケルヴィンがすごかったことは言える。これは予想外だったし、ジャブを当てさせてしまったことに驚いた。こっちは思ったタイミングで相手に触れたけどね。こういう試合をやらないとな。でも、いつも言っているように、運命ってなかなかのもんだ。次の試合……忘れられない試合にしてみせる」  ▼ライトヘビー級 5分3R○カイル・ラウントリーJr.(米国)[判定3-0(30-26×3)]×アリク・アンダース(米国) 1R、ともにサウスポー。アップライトから細かいステップで強打を放つラウントリー。左右のローを前足にヒット。右から左の強打をガードの上から当てる。さらに右インローにアンダースの前足が流れる。ワンツーで飛び込み右ミドルを当てるラウントリー。再び右インローをダブルでヒット! さらに右ミドル! 蹴り足をつかむアンダースだが抜くラウントリー。さらにインローでアンダースが足にダメージを負う。 2R、ラウントリーの右インローから左右に下がるアンダース。さらにラウントリーは左ストレート! ダウンするアンダースに蹴りを放ち、鉄槌で飛び込むラウントリー! しかし、立たせるラウントリー。アンダースは低いダブルレッグも切るラウントリーは、左右から金網詰めて右ヒザ! しかしアンダースも逆に前に詰める。ラウントリーの強烈な右フックをテンプルに浴び、2度ダウンするアンダース。しかし、目は死なず。ガードポジションを取る。続く右フックはアンダースがブロッキングする。 3R前にドクターチェックを受けるアンダース。タフなアンダースは両手を平行に上げて怪訝な顔を見せる。最終ラウンドがスタート。ラウントリーは左のアウトサイドローキックをダブルでヒット! しかし前足を入れ替えないアンダース。今度はラウントリーは右インロー! アンダースは前足にシングルレッグのフェイントから左ハイを狙う。ブロックするラウントリーはさらに左ロー! ワンツー、左ハイもタフなアンダースは凌ぐと左アッパーへ。しかし遠い。距離を取るラウントリー。 判定は3-0(30-26×3)で4度のダウンを奪ったラウントリーが勝利。MMA8勝3敗とした。 カリル・ラウントリーJr.「俺を『カリル2.0』に仕上げてくれたペッチインディとタイガー・ムエタイに感謝したい」 「今日はセコンドの声が聞こえた。今日の試合は最大のゲームプランがあったから。いろいろと新しいツールがあるんだけど、でも、セコンドの助けがないとそれが使えない。フィニッシュのチャンスは何度もあったけど、あまり激しく感情的になりたくなかったし、それに時間を費やしたくもない。自分がどれだけ長く持つのか、感情を抑えられるのかを確認したかった。一発のノックアウトパワーは持っているつもりだし、何度かダウンもさせたんだけどね。それを試したくて、フィニッシュを急ぎたくなかったんだ。俺を『カリル2.0』に仕上げてくれたペッチインディとタイガー・ムエタイに感謝したい」 ▼ウェルター級 5分3R○ドワイト・グラント(米国)[判定2-1(29-28×2,27-30)]×アラン・ジョバーン(米国) 1R、ボディロックからテイクダウン狙いはジョウバン。背中見せながら離れるグラント。ジョウバンはサウスポーで右ジャブ突きながら圧力をかけるが、オーソでリーチのあるグラントは下がりながら左右フックをヒット! さらに右ハイ。蹴りはブロックするジョウバンは左ハイを狙うが、グラントはかわす。2R、左フックから右ボディを突くグラント。ジョウバンはたまらずダブルレッグに入るもグラントは切る。圧力をかけるジョウバン。左右にサークリングするグラントに詰めるジョウバンは前足に左インロー! さらに右スーパーマンパンチもかわすグラント。ジョウバンは左を突きながら右で足を掴むが、グラントも足を抜く。ジョウバンはさらに左インロー! 3R、詰めるジョウバンは右ジャブ。そこに左右をまとめるグラント。ジョウバンも詰め替えすとグラントは前手を潜るアッパー狙い。ジョウバンの右ローがジョウバンの金的蹴りとなり中断。再開。ロー・ハイと蹴りで前に出るジョウバンだが遠い。下がるグラントに今度は右ロー。しかし回りながらグラントは左フックをひっかけにいく。ジョウバンは後ろ廻し蹴り。かわしたグラントが左右で前に出るが、そこにカウンターのダブルレッグテイクダウンはジョウバン! 背中見せて立とうとするグラントのバックを奪うが、残り時間少なくパウンドに切り替え、ホーン。 判定は2-1で下がりながらも有効打を当てたと判断されたか、グラントが勝利した。 ドワイト・グラント「開始すぐに怪我してカウンターを仕掛けられなかった」 「試合が始まってすぐにケガをしてしまって、二頭筋がどうにかなってしまったみたいな感じだった。だから、そのケガのせいでカウンターを仕掛けられなかったんだ。カウンターもコンビネーションもずっと完璧にやってきたから、今日もそれを見せたかったのにできなかった。でも、動き続けないといけなくて、ジャブとレッグキックで押していった。相手が俺の口を殴ってきたから、もしかしてハードにパンチできないのかもしれないと思ったし、そこからはケガしてもこの試合に勝てると思っていた。向こうが勝ったなんて思うべきじゃない。勝てたかもしれないけどね。危ない瞬間があったんだけど、プレッシャーをかけてこなくて、むしろ下がっていったんだ」 アラン・ジョバーン「攻めていたのに。判定が理解できない」 「最悪の判定だ。心が打ち砕かれる。相手のことを見下すつもりはない。ただ、彼はニューカマーで、俺はファイトボーナスも獲得したことのあるウイナーだ。ずっと下がり続けていたし、こっちが攻めていたのに。理解できない。心が打ち砕かれた気分だし、ファンもそんな風に感じたみたいだったから余計にそう思う。こんな風な判定はダメだ。これで僕と家族が必要とする金が半分になるんだから」 ▼ライトヘビー級 5分3R○ニキータ・クリロフ(ウクライナ)[2R 2分30秒 リアネイキドチョーク]×オヴァンス・サンプレー(ハイチ) 1R、クリロフは前蹴り。サウスポーでさばくサンプレーはダブルレッグテイクダウン。金網背に立つクリロフはサンプレーの首をネックロック気味に腹に押し付け体を入れ替えると左で差すが、サンプレーは四つから小外テイクダウン! しかしクリロフはすぐに立つ。 右で差すクリロフに対し、左で小手に巻いて投げるサンプレー。ハーフからパスし、マウントもクリロフはブリッジでサンプレーを前に落とし立ち上がる。ともにペースダウン。右で差すクリロフは離れ際に左ハイを放つがサンプレーの顔をかすめる。 2R、ワンツーを当てて前に出るクリロフ。組み付くサンプレーはボディロックも差し返したクリロフが尻下でクラッチ! リフトしてテイクダウン、すぐにマウントを奪うと、亀になるサンプレーにバックマウントからリアネイキドチョーク。アゴ上から絞め上げ、サンプレーの身体を伸ばすと頭を上に上げさせてタップを奪った。 クリロフはMMA26勝6敗に。9月のヤン・ブラホビッチ戦の一本負けを払拭する一本勝ちを決めた。 ニキータ・クリロフ「眠らせてやりたかった」 「今回の試合は本気でフィニッシュしたかった。前回、自分が負けたときと同じだから、UFCにいい形で復活できるように一本勝ちしたかったんだ。眠らせてやりたかったからタップされたのはかなり最悪だったけどね。一本勝ちだから今回の試合はいつもより嬉しい。戦ってきたすべてのファイターから学んでいるし、今回の試合も、彼がヴォンフルーチョークを仕掛けようとしたのが分かったけど、守れたし、やらせなかった。前回の敗戦を晴らすキャリアの中でも一番満足のいく勝利のひとつだ。新しい契約を結んでからまだ2試合目だし、次はできるだけベストな相手と戦いたい」 ▼ライト級 5分3R○マット・フレヴォラ(米国)[判定3-0(30-27×3)]×ジェイリン・ターナー(米国) マット・フレヴォラ「汚くても食らいついていくドッグファイトがプランだった」 「向こうが強いストライカーなのは分かっていたから、汚くても食らいついていくドッグファイトがプランだった。このスタイルで10戦やって10勝しているし、今日もその結果になった。向こうは背も高くてリーチもある。スタンスを切り替えてきたし、膝のタイミングもずらしてきた。捕まえたときは必死にいった。でも、テイクダウンはうまくかわされてしまったし、ケージをアドバンテージにするよりも生かすしかなかったんだ。関節技がもう少しで極まりそうだったし、向こうがゴホゴホ言っているのも聞こえた。第1ラウンドは俺が相手の背中を取っていたから、フィニッシュできるようにもっとプッシュすべきだった。今回の勝利は喜んでいただくし、この試合でいい経験になった」 ▼フライ級 5分3R○アレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)[1R 2分58秒 TKO]※右ストレート→ハパウンド×ウィルソン・ヘイス(ブラジル) アレッシャンドリ・パントージャ「ヘンリーは俺の地元、ブラジルの小さな町にも来てくれた」 「ずっとケージの中でウィルソンと戦いたかっただけに、でかい瞬間だったけど、あまり興奮しすぎたりしたくなかった。熱くならないように。戦略にこだわって、ゲームプランにこだわって、たくさん動かないといけなかったしね。向こうは優れたグラップリングがあるし、柔術もすごいから、スタンディングをキープして打撃でいきながら距離を取りたかった。プランは相手を疲れさせること。あのテイクダウンは予想していたし、対応も準備していた。ディフェンスしたかったけど、疲れさせて打撃で行く予定だった。これで自分にとっては最大の勝利を手に入れたし、彼はランキング4位だったから、ベルトに一歩近づけたと思う。ヘンリーはいい友達なんだ。彼とはトレーニングもたくさんしているし、6カ月間、一緒に過ごした(※TUF24でチーム・セフードに所属)。俺の地元、ブラジルの小さな町にも来てくれたし、お正月のパーティーも一緒に楽しんだんだ。ヘンリーと戦うつもりだけど、テイクダウンなしだったらね!」 ▼ウェルター級 5分3R○マックス・グリフィン(米国)[判定2-0(29-27×2,28-28)]×ゼリム・イマダエフ(ロシア) マックス・グリフィン「最後の試合になるかもしれなかったから」 「昨日、朝飯のビュッフェで狙ってきやがったんだ。バスのときもそう。俺が打ち負かしたいと思って戦った相手にこんなことをされたのは初めてだ。あいつは最悪、最低なヤローだ。結局、MMAがあいつをこらしめたのさ。レスリングは俺の方が上。あいつにポイントがついていないことを願うよ。あれでアクションが止まったし、俺のポジションを台無しにしやがった。最低最悪なファイターだし、イカサマ野郎だ。俺が仕掛けていったらケージをつかみやがったし、クリンチのときはグローブをギュッと握っていやがった。前回の試合ではチアゴに勝ったと思ったのに、勝利が奪われた気がしている。2連敗していたし、最後の試合になるかもしれなかった。今回の相手は勢いがあって、俺が負けて向こうの勝利のために用意された舞台のようにも感じていた。UFCではこれが最後の試合になるかもしれなかったから、今回の勝利が少し満足させてくれている」 ▼バンタム級 5分3R○カリッド・タハ(ドイツ)[1R 0分25秒 TKO]※左フック→パウンド×ボストン・サーモン(米国) カリッド・タハ「来月はラマダンだからその後に試合がしたい」 「これ以上ないよね。1ラウンド開始早々にノックアウトなんて。試合が長くなれば経験は積めるけど、今日のためにしっかり準備してきていたからな。25秒殺だったけど、俺は15分間、激しく戦い切るつもりで準備していた。この3カ月、本当にうまく調整できたし、ドイツ、モロッコ、カナダ、ラスベガスでのトレーニングもうまくいった。あのコンビネーションも練習していたし、カウンター狙いのストライカーを相手にしてもフィニッシュできるようにってね。来月はラマダンの月だから、その後にまた試合がしたい」 ▼ウェルター級 5分3R○ベラル・モハメッド(米国)[判定3-0(29-27×2,30-26)]×カーティス・ミランダー(米国) ベラル・モハメッド「7月にニコ・プライスと戦いたい」 「今回の試合は自分にとっての試練だった。激しく急いだ前回の負けから学んだんだ。今日のプランは冷静かつ落ち着いていくこと、相手を打ち負かすゲームプランにしっかり沿って戦うことだった。距離を縮める必要があったけど、レンジに関しては向こうがベストを尽くしてきたから、相手が嫌がるようにやっていかないといけなかったし、押していく必要があった。次は7月にニコ・プライスと戦いたい。俺と同じように彼も常に戦いを望んでいるから、やろうぜ」 ▼バンタム級 5分3R○モンテル・ジャクソン(米国)[判定3-0(30-26,30-27,29-27)]×アンドレ・スーカムタス(米国) モンテル・ジャクソン「驚かされたようなことは何もなかった」 「予想していた試合になったし、自分が圧倒して勝利した。もうちょっと攻めていけると思っていた。特にスタンディングではね。相手に驚かされたようなことは何もなかった。ものすごい頑丈で度胸試しを仕掛けてきた。フィニッシュできなかったことには不満があるけど、それだけかな」 ▼女子ストロー級 5分3R○ポリアナ・ボテーリョ(ブラジル)[判定3-0(29-28×3)]×ローレン・ミューラー(米国) ▼バンタム級 5分3R○ブランドン・デイビス(米国)[2R 1分12秒 リアネイキドチョーク]×ランディ・コスタ(米国) ブランドン・デイビス「ゲーム・オブ・スローンズを見て、それから次の試合だ」 「最初のラウンドは相手の手数の方が自分よりも少し多かったけど、別にどれもどうってことはなかった。2ラウンド目は最初のラウンドよりも手数を増やしていく必要があった。ジャブはうまく決まっていたし、いい感じだったと思う。相手を痛めつけるならあのジャブだって思っていたからね。もっと打ち込むようにしていったら、膝に食らったけど別に大したことはなかったし、ジャブのワンツーでダメージを食らわせてやった。グラウンドでは向こうが休んでいるのを感じたから、背中を取ってフィニッシュしてやったんだ。次は、ゲーム・オブ・スローンズを見て、それから次の試合だな。できるなら来週にも戦うぜ」
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