▼女子決勝戦
〇佐藤七海(東京城西国分寺支部)
判定4-0
×鵜沢菜南(千葉下総支部)
※佐藤が初優勝。
12名によって争われた女子のトーナメント。決勝戦に勝ち上がったのは優勝候補の佐藤と新鋭の鵜沢だった。
佐藤は国際親善大会で11歳から高校3年まで史上最多の7連覇を達成した空手天才少女。一般部に進出後も2017・2018年全日本女子ウェイト制軽量級優勝、2018年世界女子ウェイト制軽量級優勝、2019年世界女子大会準優勝と数々の実績を持つ22歳。身長156㎝、体重55kgの小さな身体で世界の強豪たちと渡り合ってきたが、全日本無差別のタイトルは過去3度挑戦していずれも逃している。
対する鵜沢は今大会で優勝候補には名前があげられていなかった新鋭で、身長163㎝、体重65kgの17歳。かつて日本代表として活躍した門井敦嗣支部長が手塩にかけて育てた選手だという。
鵜沢が入ってくると横蹴りで止めてからの打ち合い。鵜沢の一発の重さに対して佐藤は回転力で勝負する。突きと下段の打ち合いとなり、佐藤は一度離れようとするが鵜沢が追っていき打ち合いに持ち込む。鵜沢がややスローダウンするが佐藤の動きは止まらない。左右への動きや膝蹴り、下段も交えて佐藤が最後まで止まらずに攻め、最後は鵜沢も息を吹き返して打ち合ったが判定4-0で佐藤の勝利。優勝を飾り、笑顔で壇上から降りた。
勝利者インタビューでは「感謝の気持ちでいっぱいです。普段から指導してくださる師範、道場の皆様、家族に感謝の気持ちでいっぱいです。(コロナ禍の中)できることは何かを考えて毎日少しでも稽古していました。対人稽古は思うようにはできなかったんですが、その分何ができるかを考えて稽古していました。(今大会には)絶対に勝ちたいという気持ちで臨みました。(鵜沢は)一発一発にパワーがある選手だなと感じていたので、そこを自分の良さでカバーできるように動くことを意識してやりました。ずっと目指していた優勝が達成できてほっとしました。この結果に甘んじることなく稽古を重ねてもっともっと強くなりたいです」と語った。
▼女子3位決定戦
〇遠藤ひとみ(神奈川横浜北支部)
判定5-0
×山崎乙乃(東京城西世田谷東支部)
※遠藤が3位に。
開始25秒、遠藤が右上段廻し蹴りを決めて技ありを奪う。山崎は下段から突いていくが、遠藤の突きと前蹴りの圧力でバランスを崩して離れる。突きで勝負を懸ける山崎だが遠藤の下段でバランスを崩し、前蹴りで押される。最後は遠藤が突き合って判定5-0で3位の座を勝ち取った。