「Krush-EX 2020 vol.3」2020年11月21日(土)東京・GENスポーツパレス
▼メインイベント(第9試合)Krushライト級 3分3R×山下和希(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)判定0-3 ※26-30×2、27-30〇迅也(北斗会館浅科道場)
山下は瓦田脩二、龍華、稲垣柊らと対戦してきたサウスポーで戦績は2勝9敗。9月の『KHAOS』で鈴木孝司に敗れ3連敗を喫した。迅也はプレリミナリーファイトでK-1に2度出場経験があるサウスポーで戦績は2勝(1KO)5敗。4月の『KHAOS』で川越亮彦に勝利し、3連敗を脱出した。
1R、サウスポー同士の両者、まずはローを交換するが迅也は早くも飛び後ろ蹴りやハイキックと空手仕込みの蹴り技を披露。山下は左カーフキックを狙い撃ちするが、迅也の右フックをもらって大きく後退。迅也が連打でコーナーへ釘付けにする。山下は前へ出ての反撃を試みるが、迅也はフットワークを使って動きながら左フックを当てていった。
2R、迅也が動きながら的確に左ロー、左右フック、ジャブを当てていき、オーソドックスに構えると右三日月蹴り。軽快に動いて打つ・蹴る迅也だったが、山下のインローがローブローとなり試合は中断。再開後も迅也が右フックをクリーンヒットさせ、ロープに追い詰めると右アッパーからの右フックでダウンを奪う。右フック、右アッパー、右ハイで倒しにかかる迅也。山下はロープを背負って耐えた。
3R、ミドルの蹴り合いから山下が前へ出てパンチを繰り出すが、迅也の左ストレート、右フックをもらう。またも迅也の右フックが強烈にヒットし、大きくグラつく山下。迅也の飛び後ろ蹴りにも耐えた山下だったが、迅也が大差の判定勝ちでメインを締めくくった。
▼セミファイナル(第8試合)Krush女子アトム級 2分3R〇チャン・リー(K-1ジム五反田チームキングス)判定2-0 ※29-29、30-28、30-29×豊嶋里美(TEAM OJ)
“戦う幼稚園の美人先生”として注目を集めたリーだが、2019年3月に6年間務めていた幼稚園を辞めて格闘技一本の生活に。2018年9月の『KHAOS.6』でK-1 JAPAN GROUPの大会に初参戦し、テキサス・アユミに勝利するも菅原美優と優に敗れ、2020年3月には森川侑凜から勝利するも、7月の「第3代Krush女子アトム級王座決定トーナメント」ではMOEに敗れた。戦績は3勝5敗1分。
豊嶋は6戦するも勝ち星がなかったが、9月の「DREAM KAHOS」トーナメントの1回戦で延長戦の末に谷田美穂から嬉しい初勝利。決勝では打ち合いを繰り広げたが森川侑凜に判定負け。戦績を1勝5敗2分とした。
両者は2017年10月に『J-GIRLS』で対戦しており、この時はドローに終わっているため今回が3年越しの決着戦となる。 1R、蹴り合いからのスタート。リーは右ハイを放ち、豊嶋がストレートを伸ばしてくるとミドルや前蹴りを合わせる。かなり蹴りが多めのリーに豊嶋は右フックをスイングして当てる。
2Rも右ストレートと右スイングフックを当てに行く豊嶋は右カーフキックも蹴る。左右ストレート連打で前へ出るリーに豊嶋はスイングフック。しかし、リーの左右連打が連続して豊嶋の顔面を捉えた。
3R、豊嶋の右スイングフックに右を連打して前へ出るリー。さらに前蹴り、右ミドルで突き放す。豊嶋も連打を繰り出すが、リーの右のパンチがヒットする。そして終盤、リーが左右ストレート連打で怒涛のラッシュ。豊嶋を押し込んでいき、勝利を奪った。
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▼第7試合 Krushスーパー・ライト級 3分3R×川島康佑(HALEO TOP TEAM)KO 3R 2分37秒〇齋藤紘也(WSRフェアテックス三ノ輪)
齋藤は1戦1勝の20歳、川島は第9回K-1アマチュア全日本大会チャレンジAクラス-65kg優勝の実績をもち同じくプロ1戦1勝の23歳。
1R、右フックを当てていくサウスポーの川島に齋藤はヒザ蹴りで対抗。静かな立ち上がりに。
2Rも同じような展開。ガードを上げて前に出てくる齋藤に川島がパンチを打つと齋藤はボディへヒザ。齋藤がヒザを蹴り上げたところへ川島の左ストレートがタイミングよく当たり、齋藤にダウンが宣告される。左右のストレートで倒しに行く川島へ齋藤もワンツーで応戦。お互いにパンチを被弾する。
3Rもほぼノーガードで打ち合う両者。お互いに相手のフックを被弾するが、右フックで川島がダウンを追加する。再びノーガードで左右フックを打ちあうと、今度は齋藤の右フックに川島がダウン。その後の打ち合いでは齋藤が右を連続ヒットさせて齋藤をフラフラにさせてスタンディングダウンを追加。最後は前蹴りから齋藤が連打し、打ち合う川島を左フックで倒してダウンの応酬を制した。
齋藤は「12月13日タイトルマッチのゴンナパーさんとずっと練習してきて、ゴンナパーさんにいいバトンを渡したいなって思っていたので今日はKO勝ちできてよかったです。13日はゴンナパーさんが絶対にチャンピオンになると思うので、皆さんもぜひ見てください」とゴンナパーにエールを送った。
▼第6試合 Krushバンタム級 3分3R〇高橋享祐(戦-IKUSA-GYM)KO 1R 0分22秒×小島卓也(優弥道場)
高橋は1勝1敗1分、小島は1戦1敗。
1R、右ローを蹴る高橋に小島は右フックで襲い掛かるが、その右フックに右フックを合わされてダウン。立ち上がった小島だが足元がフラついており、レフェリーがストップ。高橋の一撃秒殺KO勝ちとなった。
高橋はマイクを持つと「すぐ終わっちゃったんですけれど、KOできてよかったです。もっと強くなれるように努力して皆さんを盛り上げられる選手になりたいと思います」と話した。
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▼第5試合 Krushバンタム級 3分3R×嶋 拓実(team ALL-WIN)判定0-3 ※27-30、27-29×2〇祐嘉(K-1ジム五反田チームキングス)
嶋は第28回・第31回K-1アマチュアチャレンジAクラス-55kg優勝の実績を持ち1戦1勝、祐嘉は2戦2敗。
(写真)最初のダウンを奪った右フック 1R、ガードを高く上げた祐嘉に嶋は右ロー。祐嘉も右ローを蹴り返す。嶋が右ボディからの左フックをヒットさせ、連打からの右ローで攻め込む。さらに左のダブルでボディから顔面を襲う。終盤、祐嘉が右フックを連続ヒット。
2R、鋭いパンチのコンビネーションを繰り出す嶋に祐嘉はガードを固めて右ローを蹴り続ける。嶋がジャブを伸ばしたところへ祐嘉がカウンターの右フック、これでダウンを奪った。前に出る祐嘉だが嶋は再びパンチのコンビネーションを繰り出してヒットを奪う。打ち合いに行く祐嘉がコーナーに詰めた嶋を右フックで再びダウンさせた。
3R、打ち合う両者。嶋はコンビネーションを回転させるが祐嘉はタフだ。前へ出て右のパンチを当て、右ローを蹴る。右を何度も被弾して頭が大きく揺れる嶋。胴廻し回転蹴りで逆転を狙うも不発。最後まで打ち合ったがタフな祐嘉からダウンを奪い返すことができず、祐嘉の勝利となった。
▼第4試合 Krushライト級 3分3R×井上修一(K-1ジム川口TEAM SIRIUS)判定0-3 ※28-30×3〇河北光生(K-1ジム五反田チームキングス)
井上は1戦1敗、河北は第33回K-1アマチュアチャレンジAクラス-65kg優勝の実績を持ち、今回がデビュー戦。
1R、前に出てくる河北にサウスポーの井上は左ミドル。蹴りを多用する井上になかなか距離が詰められなかった河北だが、自分も右ミドルを蹴って右ストレートを伸ばし始める。
2Rも左ミドルと前蹴りで距離をとり、時折ワンツーを出す井上。河北は前に出て右ボディと右ミドル。井上の左ミドルになかなか踏み込めなかったが、残り1分を切ったところで、井上が右の連打でヒットを奪い始める。
3Rは距離が詰まり、河北の右ストレート、右ボディが井上を捉える。河北も左ストレートで対抗するが、河北がパンチを顔面とボディへ強打。攻め続けた河北が判定3-0でデビュー戦を勝利で飾った。
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▼第3試合 -57kg契約 3分3R〇篠原広耀(優弥道場)判定3-0 ※29-28、29-27×2×山口真宙(月心会チーム侍)
篠原は2015年全日本学生キック・フライ級準優勝でプロ戦績は1勝4敗1分。山口はK-1カレッジ2020 -55kg準優勝の実績を持つ19歳で今回がデビュー戦。
1R、サウスポー山口は試合開始と同時に前へ出てパンチを連打。篠原もこれに応じる。右フックや左ボディを被弾する篠原だが、前に出てパンチ&ロー。山口は下がりながら後ろ蹴りやワンツーを繰り出す。
2Rも前に出るのは篠原。足を使って回り込もうとする山口を追い回すようにし、右ローを蹴る。見るからに消耗が激しい山口はガムシャラにパンチを振り回す。このラウンドが終わると、コーナーに座り込んでしまうほどだ。
3R、篠原は前へ出てパンチを出し、山口はロープにもたれかかりながらもワンツーやバックハンドブローを繰り出す。力なく転倒を繰り返す山口。判定は当然、篠原の勝利となった。
▼第2試合 Krushスーパー・ウェルター級 3分3R×ドニー・ドラゴン(ウズベキスタン/K-1ジム総本部チームペガサス)KO 1R 1分27秒〇夜叉猿(力道場静岡)
ドラゴンはウズベキスタン出身で、第33回K-1アマチュアチャレンジAクラス-75kg優勝。今回がデビュー戦となる。
夜叉猿は高校時代にラグビー西日本代表選手として代表キャンプに参加。20mシャトルランや体幹トレーニングがずば抜けていたため、スタッフ陣から『ミスター・フィットネス』と呼ばれていたという。格闘技を始めてまだ1年ほどだが第33回K-1アマチュアチャレンジAクラス-70kgで優勝し、今回デビュー戦を迎えた。
1R、右ローを蹴った夜叉猿にドラゴンが連打で襲い掛かる。右フックでバランスを崩した夜叉猿へさらに連打を見舞うドラゴン。右ストレートをヒットさせたドラゴンが打ち合いに行くと夜叉猿も応じ、前に出るドラゴンが右フックでダウンを奪う。
再び打ち合いに行くドラゴンだが、今度は夜叉猿が右フックをヒットさせてダウンを奪い返す。立ち上がったドラゴンが左右フックを振り回して前へ出ると、夜叉猿が左ハイキック。この一発が見事に決まり、夜叉猿のKO勝ちとなった。
マイクを持った夜叉猿は「僕はいずれ絶対にベルトを獲ろうと思っているので見といてください。もっと強くなります」と絶叫した。
▼第1試合 Krushバンタム級 3分3R△麗斗(K-1ジム総本部チームペガサス)ドロー 判定1-0 ※28-28×2、29-28△松本 陸(TAD)
19歳の麗斗、17歳の松本は共にデビュー戦。麗斗は第33回K-1アマチュアチャレンジAクラス-55kg優勝の実績を持つ。
1R、麗斗はハイキックからの後ろ廻し蹴りを空振りすると、その勢いで左フック。打ち合いを挑んだ松本に麗斗も応え、右フックを空振りした松本から麗斗が左ストレートでダウンを奪う。
2Rも強気に前へ出てパンチを繰り出す松本だが、麗斗はカウンターを合わせる。タイミングのいいパンチが当たり、松本は手を出しにくそうだが、右ストレートで吹っ飛んだ麗斗が打ち返してきたところへ左フックを打ち、ダウンを奪い返した。
3R、前へ出てパンチで攻める松本と、それをかわしてカウンターを狙う麗斗。3Rは共に決め手なく、引き分けとなった。