キックボクシング
レポート

【NJKF】フルラウンド怒涛の攻撃を続けた☆SAHO☆が初代S-1女子王者に、誓が19歳対決で新王者

2020/11/15 23:11
「NJKF 2020 4th」2020年11月15日(日)東京・後楽園ホール ▼ダブルメインイベントII S1レディース バンタム級ジャパントーナメント決勝 2分5R〇☆SAHO☆ (闘神塾/ミネルヴァ スーパーバンタム級王者)判定3-0 ※49-47、50-47×2×YAYAウィラサクレック (WSR幕張/J-GIRLSスーパーフライ級王者)※☆SAHO☆がトーナメント優勝。  ☆SAHO☆は軽快なステップを駆使し、回転の速いパンチにローキック&前蹴りを上手く織り交ぜるファイタータイプ。戦績は10勝(1KO)1敗と高い勝率を誇り、今回の優勝候補本命。1回戦ではJ-GIRLSフライ級王者・梅尾メイを破った。  YAYAはタイでプロデビューし、7勝1敗の戦績を残して帰国後は5戦負けなし。2019年10月に初代J-GIRLSスーパーフライ級王座決定戦を制し、王座に就いた。力強い右ローと右ストレートが得意で、手数も多い。1回戦ではJKファイターのKAEDEを破り、戦績を13勝1敗1分とした。  この試合はダブルメインイベントの第2試合、大会のトリを務めることになった。1996年に旗揚げしたNJKF(ニュージャパンキックボクシング連盟)の24年の歴史上、女子の試合がメインを務めるのは史上初だ。  1Rが始まると同時に☆SAHO☆が攻め込み、YAYAもこれに応える。パンチを出し合い、ヒジを打ち、ヒザを蹴り合う両者だが、ロープに押し込むのは☆SAHO☆。激しい攻防であっという間に2分が過ぎた。  2Rも☆SAHO☆がパンチ、ヒジで前へ出て組み付いてのヒザ蹴り。YAYAも縦ヒジで迎え撃つ。出会い頭のヒジ、そしてパンチを両者が出すが、勢いに優るのは☆SAHO☆。  3R開始と同時に☆SAHO☆がパンチのラッシュで右ストレートをヒットさせる。さらに組み付いてYAYAをコカす。YAYAも負けじと首相撲でコカした。首相撲でロープまで押し込み、ヒザを見舞う☆SAHO☆。YAYAもヒザを蹴り返す。  4Rもヒジから組み合い、ヒザを蹴る両者。☆SAHO☆はパンチのラッシュを仕掛けてYAYAをロープに押し込む。☆SAHO☆は疲れが見えるが、前に出て攻撃を休むことがない。  5R、YAYAはバックハンドブローを繰り出すが、☆SAHO☆は左右ストレートから組み付いてのヒザ。YAYAはヒジで応戦する。そして首相撲からボディへ左ヒザを突き刺すとYAYAが後退。☆SAHO☆はこのチャンスを逃さず、左ヒザ蹴りのラッシュでYAYAを棒立ちにさせる。最後はパンチとヒザ蹴りでダウン寸前まで追い込んで終了のゴング。  ☆SAHO☆が判定3-0で勝利し、宣言通りのトーナメント制覇を達成。笑顔でベルトを巻き、マイクを持つと「この2カ月間この試合だけに集中して、泣いて練習することが多くてほんまにしんどかったけれど、改めてベルトを巻いたら歯を食いしばって死に物狂いで練習してきてよかったなって思います。今後の目標は世界しか狙っていないので、このベルトを持ったからには世界でも通用できると自分で思っているので、今まで以上に練習を頑張って今後は世界チャンピオンになれるように頑張ります」と、次は世界を目指していきたいと宣言した。 [nextpage] ▼ダブルメインイベントI NJKFフライ級王座決定戦 3分5R〇誓 (ZERO/NJKFフライ級1位)判定3-0 ※49-45、49-44、49-43×EIJI (E.S.G/NJKFフライ級4位)  両者ともに2001年生まれの同級生で現在19歳。2019年2月に17歳同士で初対戦し、誓が1Rに3度のダウンを奪ってのTKO勝ちを収めている。  誓は他団体にも積極的に出ていき、5連敗で戦績は6勝(2KO)7敗1分。EIJIも3連敗で戦績は3勝(1KO)5敗。共に負け越している状態で王座決定戦というチャンスをつかみ、リベンジマッチでもある。  1R、お互いにインローを蹴り合う。上背で優る誓が右ミドル、サウスポーのEIJIはパンチ主体。前へ出る誓にEIJIが左ハイキックをヒットさせると、誓がさらに前へ出てパンチを連打。ロープを背負ったEIJIだが、左ストレートで誓を倒すが、これはスリップ判定となった。  2R、軽快なステップを踏んで回り込むEIJIに攻めていくのは誓。下がって行くEIJIに誓の左フックがヒットし、ダウンを奪う。EIJIが縦ヒジを放つと誓もヒジ。誓の右ストレートをもらったEIJIだが、左フックを返す。  3RはEIJIが左ミドルを多用し始めるが、誓はパンチのラッシュでEIJIにロープを背負わせる。EIJIも左ストレートを直撃させるが、パンチの回転力で優る誓にコーナーへ追い込まれる。誓は組んでの展開でもEIJIに体を浴びせ倒す。  4R、誓は右ローからワンツー、右ミドルからのパンチと攻め、ストレート連打でガードの隙間を縫う右ストレートでダウンを奪う。倒しに行く誓は左ストレートをもらうが、右ストレートでダウンを追加。仕留めに行った誓だが、EIJIの左を連続被弾してしまった。 5R、右ローと右ミドルで前へ出る誓。EIJIがロープを背負うと誓はパンチの連打を繰り出す。ラスト30秒で誓がパンチで前へ出るとEIJIはロープを背負いながら打ち合う。そのまま試合終了のゴング。合計3度のダウンを奪った誓が王座に就いた。  19歳対決を制した誓は「17歳の時も1回やってその時も自分は勝ったんですけれど、むちゃくちゃ強くなっていて苦戦しました。このNJKFのベルトにふさわしい選手になっていけるように頑張っていきたいと思います」と、さらなる躍進を誓った。 ▼ダブルセミファイナルII スーパーファイト 70kg契約 3分3R×マリモー(キングジム/NJKFスーパーライト級4位) 判定1-2 29-30、30-29、29-30〇平塚洋二郎 (チーム・タイガーホーク/J-NETWORKスーパーウェルター級王者) ▼ダブルセミファイナルI NJKFフェザー級 3分3R〇前田浩喜 (CORE/元NJKFスーパーバンタム級王者)判定2-0 29-29、30-29、29-28×久保田雄太 (新興ムエタイジム/NJKFスーパーバンタム級王者) ▼第4試合 NJKF 60kg契約 3分3R×琢磨 (東京町田金子ジム/元WBCムエタイ日本統一スーパーフェザー級王者)判定0-3 27-29、27-30、28-30〇羅向 (ZERO/NJKFライト級4位) ▼第3試合 NJKF 70kg契約 3分3Rbvic.YOSHI (OGUNI-GYM/NJKFスーパーウェルター級5位)判定0-3 28-30、28-30、27-30マキ・ドゥワンソンポン(タイ) ▼第2試合 NJKF交流戦 60kg契約 3分3R〇宗方888 (キングジム)判定3-0 30-27×3×ちさとkissMe (安曇野キック会) ▼第1試合 NJKF交流戦 ライト級 3分3R(ヒジ無し)〇水本 伸 (矢場町BACE)判定3-0 30-27×3×木村郁翔 (BIGMOOSE)
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