「自分の癖を分析してくれたら面白い試合になる」と余裕ととれる発言をした朝倉
2020年11月21日(土)大阪城ホール『RIZIN.25』で、RIZINフェザー級(66.0kg)王座決定戦(5分3R ヒジあり)を修斗世界フェザー級王者・斎藤裕(パラエストラ小岩)と争う朝倉未来(トライフォース赤坂)が、11日(水)都内所属ジムにて公開練習を行った。
公開練習ではマススパーとミット打ちを披露した朝倉。マススパーではハイキックやサイドキック、ミット打ちではシャープなパンチを見せ、「ばっちりですね。今朝71kgくらいで、あと5kgなのでいつもより調子がいいです。年末にマカパとやった時は3日で7kg落としたので3日前に73kgくらいあったんですけれど、もうずっと毎日5分×8~9Rやっているのでいい感じに落ちて。もう2カ月くらいそんな生活しているのでばっちりですね」と、好調であると話した。
練習環境は「朝練だけです。スパーリングを8~9Rやって。夜は9時くらいに寝ていますね。朝だけで十分なので。あまり練習せずに2部練、3部練しているヤツよりも、1部練でバシッとしてラウンド数こなしていれば問題ないかなっていう」と、朝練で集中して行っているという。その朝練には様々な選手も参加しており、「今朝、久保(優太=元K-1ウェルター級王者)さんとは殴り合いをしていましたね。レスリングの人も来てくれたりして、いい練習になっています」と充実している。
「練習はスパーリングしかしないので、頭に入ったことを実践で練習します。頭の中でイメージしただけで本番で出来ますけれど」と言い、
対戦する斎藤については「斎藤の対策とかは一切してないです。レベルが違うと思っているので。癖は何個か見抜きましたけれど、斎藤は寝技が俺よりも強いから寝技にならないような対策とかではなく、全部俺の方が強いと思っているので。別に危ないところはないと思っています。右ストレートが伸びてくるので、そこだけ気を付けてって感じで。あと打たれ強いので流れの中で倒せたらいかなっていう具合でやろうかなと思っています。今の感じで自然と倒せると思うんですけれど、あまり倒そうと思うと3Rにもつれ込んだ時に拮抗した試合になっても嫌なので、そこは冷静にいつも通りって感じで。倒すことは考えるけれどアツくなりすぎずですね」と、特に対策はしていないとした。
しかし「動画はけっこう見ましたね。直近3試合くらいは10回ずつくらい見たかな。リオン選手とやっているのと外国人(アギー・サルダリ)に負けているやつ。あの外国人も強かったんですけれど、意外に下から寝技ができないなとか、打撃の癖も見抜きました」と、分析はいつも通り入念にしている。
驚くことに「(YouTubeの格闘家とのコラボ動画に)自分の癖も出ていましたね。そこを分析してくれたら面白い試合になるんじゃないかな。マススパーリングとガチの試合は違うので、マスでガチの癖が出ているかは分からないですけれど。今までの試合を見てもらえれば自分の癖があるかもしれないですね。左のローキックから入りやすいので、それは斎藤選手に伝えておいてください」と、なんと自分の癖を斎藤に教えておいてくれとコメントした。
その自信の根拠は「全部自分が優っていると思います。寝技も組みも打撃も全部俺の方がちょっとずつ強いと思っています。やってみないと分かりませんが、自己分析というか。斎藤選手の試合を見て自分の試合を見てそう感じますね」との分析から。
「打撃は差があるのかなと思っていますが、総合はいろいろなものが混ざり合うので、打撃の差が凄く離れていてもタックルと思わせての打撃が入っちゃったりすることもあるので。分からないですけれど、打撃のみで戦ったら凄い差があると思います。ちょっとずつかはどうかも試合をしてみないと分からないですけれどね」
斎藤がKO決着の可能性は50:50と言っていることについては「やっぱりね右のパンチがノーモーションなんですよね。凄くいいものを彼は持っている。威力が凄いあるんですよ。踏み込みと同時に来るので、そこがいろいろな確率で彼が言うように事故が起きた時に俺が倒れる可能性もありますし、その確率は限りなく少ないと思っていますが、その可能性もあるんじゃないかなと思います」と否定せず、「秒殺は流れの中でなるのかな。狙ってやるもんじゃないと思う。その可能性はありますね」と、秒殺決着もあるかもしれないとした。
試合は2月以来となるが「元々緊張するタイプじゃないですし、セコンドで会場の雰囲気は一緒に花道を歩いて何回も感じているし、全然大丈夫です。もうRIZINで7戦もしているので」と、全く問題なし。
さらに、お互いトラッシュトークを繰り広げていることに関しては「格闘技はお客さんありきで成り立っている職業だと思っていて。今回も2日でチケットが完売したそうですけれど、俺が試合をするから売れているわけで。斎藤選手が違う誰かとやっても、メインで試合もできないし、会見も集まることないですよね。こういう風に成り立っているので、盛り上げる意味でも言ってますけれど試合になったら僕は熱い気持ちを持っていかないので冷静に、今までの試合通りですね」と、試合にその感情は持ち込まないと話している。