前日計量では頬がこけていたが、当日のコンディションにも注目だ(C)ゴング格闘技
2020年11月1日(日)、DEEPが東京竹芝・ニューピアホールで昼夜2大会を開催。
昼大会(12時開始)の「DEEP 98 IMPACT」のメインは、ウェルター級で阿部大治(フリー)が悠太(ALLIANCE)に1R TKO勝ち。夜大会の「DEEP 99 IMPACT」メインでは、バンタム級で元谷友貴(フリー)と米山千隼(マルワジム横浜)が対戦する。大会は「SPWN」にてライブPPVで配信される。
元谷はバンタム級四天王の一人。プロデビューからわずか1年、22歳の時にDEEPフライ級の頂点に立った元谷は、和田竜光との2度の死闘(1勝1敗)を経て、2016年10月にバンタム級転向。2016年12月にはRIZIN初参戦でアラン・ナシメントにスプリット判定勝ち。17年4月の「RIZIN.5」で堀口恭司に敗れるも判定まで持ち込み、ムン・ジェフン、祖根寿麻、釜谷真、ジャスティン・スコッギンスを相手に4連続フィニッシュ勝利、5連勝を飾った。
2019年は3月のDEEPでビクター・ヘンリ―にスプリット判定負け、7月のRIZIN.17で扇久保博正にスプリット判定負けと接戦を落としており、大晦日の「RIZIN.20」ではBellator対抗戦で後のBellator王座挑戦者のパトリック・ミックスのギロチンチョークにタップアウトと厳しい戦績となった。
しかし、2020年3月のDEEPでは実力者・大塚隆史に判定勝利。さらに8月のRIZIN.23で、魚井フルスイングを3R、ギロチンチョークで極め、2連勝を飾っている。
今回、元谷と対戦する24歳の米山千隼は現在7連勝中。UFCを目指し、元二階級王者に臆することなく「元谷選手はいままで厳しい試合を経験してきている選手で、間違いなく積み重ねてきた実績があり、たしかな強さがある選手だと思うんですけど、僕が今までやってきた格闘技に対する取り組みの密度は負けてないと自分では思っています。さらに言えば、この試合に賭けている気持ちと、この先に向かって賭けている気持ちは、僕の方が間違いなく上だと思っています。なので、試合の日は僕の日になると思います」ときっぱり。
「僕にとってはフィニッシュして勝って、明らかなはっきりとした結果が欲しい試合で、僕は年内とかそういう……僕と元谷選手は見ている場所が違うので、そういう意味でも負けた方が全部、無くなる、奪われる試合ですし、勝った方が次に行ける試合なので、しっかり元谷選手と向き合って、しっかりフィニッシュして勝ちたいと思います」とフィニッシュ決着してこそ、海外への道が開けるとしている。
多くの選手が登り調子の米山との対戦を嫌うなか、いつもように飄々と試合に臨む元谷は、計量後、「向き合って見て、身長差(8cm)は感じましたが、対策というかイメージはしてきました」と落ち着いた表情で語る。
米山のファイターとしての印象を「一発があり、トータルでできる選手。際の打撃、四つ組み、首相撲&ヒザが得意なようにも感じます、ちょっとムエタイっぽいイメージも感じ、組み際、首相撲なども、PODなどでも対策を練ってきました」と語る。
打撃はパワーオブドリーム、組みはパラエストラ葛西、総合はKRAZYBEEで練習を積んできた。
「相手の気持ちがどうということは考えません。だいたいやることは一緒なんです。自分のやりたいことを貫けたらなと思います」と、元谷の試合にするつもりで、「インパクトのある試合をしたいです。メインなので目立つ試合を。はっきりとした決着をつけたいです」と、淡々としかし、力強い言葉を語った。
11月大阪、年末と大会が予定されているRIZINも控えるなか、バンタム級の雄は、DEEP王座戦のプロスペクトを相手にどんな試合を見せるか。