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インタビュー

【RIZIN】朝倉未来「毎試合『勝てない』と言われて勝ってきた。今回も同じことをするだけ」&朝倉海「危険なゾーンに入って打ち合いたい」=4月21日(日) 「RIZIN.15」横浜アリーナ

2019/04/04 23:04
4月21日(日) の「RIZIN.15」横浜アリーナ大会に向け4日、トライフォース赤坂にて、同ジム所属の朝倉未来と朝倉海が兄弟で互いにミットを持ち、公開練習を行った。 ともに『THE OUTSIDER』出身。兄の未来は2018年8月からRIZINに参戦し、元修斗世界ライト級王者・日沖発、ACB参戦経験のあるカルシャガ・ダウトベック、元修斗世界フェザー級王者・リオン武を相手に3連勝中。過去にはROAD FCでも勝利を収めるなど、国際戦でも勝負強さを発揮し、確かな進化も見せている。 弟の海は、2017年末からRIZINに参戦し、才賀紀左衛門、マネル・ケイプ、トップノイ・タイガームエタイ、ムン・ジェフンに勝利するなどRIZINで負けなしの4連勝中。得意の打撃に加え、近年は組み技での強さも見せており、アライアンスやHEARTSでの出稽古の成果も発揮し、戦いの幅が広がっている。 兄の未来の相手は、ヴァンダレイ・シウバ推薦のルイス・グスタボ。2018年8月には矢地祐介を2R KOに下すなど、MMA9戦無敗で4KO、5つの一本勝ちを誇るフィニッシャーだ。 弟の海の相手は、佐々木憂流迦が内臓疾患によりドクターストップがかかったため、UFC4勝5敗のジャスティン・スコッギンスに変更された。スコッギンスはアメリカン空手仕込みの半身からスイッチを多用する変則的な打撃を武器に、世界の強豪と拳を交えてきている。 兄弟ともに、「過去最強の相手」を前に昂ぶりはあるが、互いの相手を「兄なら」「弟なら」「普通に勝てると思う」と気負いはない。世界の強豪を相手に、朝倉兄弟はいかに戦うか。両者が話したディテールを詳しく下記に記した。 朝倉未来「俺のカウンターをもらっても突っ込んで来れるか」 ──海選手、対戦相手が佐々木憂流迦選手からジャスティン・スコッギンス選手に変更(※佐々木が内臓疾患によりドクターストップ)になりましたが、モチベーションの維持はいかがですか? 海 1週間前に連絡があって、正直楽しみにしていたので残念には思いました。でも、代わりに用意されたスコッギンス選手の試合映像を見るとストライカーで強敵だなと思いました。自分にとってはさらに強敵になったと思うので、よりモチベーションは上がりましたね。 ──試合映像などは見て対策はしましたか? 海 映像は見ました。蹴り技とか打撃が変則的で遠い距離戦う選手で、テイクダウンディフェンスが強い。寝技はそんなにたいしたことないかなと。 ──佐々木憂流迦選手と比べて強敵になったと思うところは? 海 自分はタイプ的にグラップラーの方がやりやすいので。今回の相手は打撃が強く腰も強いので、憂流迦選手より強敵かなと。 ──未来選手はルイス・グスタボ選手の試合映像は見ましたか? 未来 見てますよ。研究は結構しましたし、対策も結構考えています。自分の頭の中ではもう出来ていますけど、後は実際対面した時にそれが出来るかどうかですね。 ──今の体重はどれくらいですか? 未来 73kgくらいです。 ──名古屋でグスタボ選手を見たのですが、外国人選手特有の力強さと身体の厚みを感じました。体格面ではいかがですか? 未来 そうなんですよね。打撃の技術では自分の方が上だと思うけど、フィジカルでどこまで力強いのかはやってみないと分からないです。でもフェザー級では自分も力強い方なので、大丈夫かなと思います。 ──会見では「久しぶりにいい喧嘩ができそう」と言っていましたが、グスタボ選手は1Rから相手に間合いを取らせないくらい詰めてきます。 未来 僕の場合、カウンターが得意だからいつも対戦相手が踏み込んでこない事が多いんですけど、今回の相手はすごいアグレッシブで、突っ込んでくるだろうから激しい試合になりそうだなと思います。 ──それをさばく練習もしている? 未来 俺だったらもっと(カウンターを)合わせられると思うので、それをもらったときに相手が突っ込んで来れるか。それもやってみないと分からない。倒れるかもしれませんし……。 ──相手のスタミナ面・精神面はどう思いますか? 矢地祐介選手との試合を見ると、1Rからの怒涛の詰めも2Rにはガス欠したかと思いきや、そこからラッシュで試合を決めることができる、タフなハートの持ち主と感じました。その点をどう感じていますか。 未来 まず気持ちが強いですね。過去の試合も観たんですけど、矢地戦以外、僕が見た試合はすべて1Rでフィニッシュしてる事が多かったので、体力面はちょっと分からないですね。 ──9戦無敗。矢地選手も2R KOに下したグスタボ選手を下せば、世界のなかでの位置づけも見えてくると。 未来 どうですかね。世間の(自分を見る)目が変わるんじゃないかなと思います。過去最強の相手かもしれません。証明ということでいえば、毎試合そうやって言われているんで。毎試合、「勝てない」と言われて勝ってきていて。今回も注目度が高いんで同じことをするだけです。 朝倉海「全部の引き出しを使って勝負していきたい」 ──海選手はさきほどスコッギンス選手を「変則的な打撃」と言っていましたが、あのスイッチを繰り返し、半身構えから繰り出すサイドキックやかけ蹴りなどの対策もしてきていますか。 海 それに合わせる攻撃の練習をしていますね。 ──元谷選手とスコッギンス選手の試合を観た印象では? 海 寝技が苦手な選手だなと思いました。打撃も結構詰められると近い距離に弱い印象ですね。危険なゾーンに入って打ち合いたいです。 ──UFCでレイボーグに競り勝ち、ジョン・モラガを追い詰めた選手です。今回の試合で世界との距離が測れる感覚はありますか? 海 相手はUFCで9戦していて、そこでもKO勝ちしているし、打撃は世界レベルの選手だと思いますし、今回勝つことによって自分の実力を証明できるチャンスだと思います。 ──相手の分析も得意とする未来選手としては、海選手の相手をどう見ていますか? 未来 ぶっちゃけ僕は強くないなと思いました。UFCでもそんなに差があるとは思ってなくて、UFCでも自分たちより弱い奴はたくさんいるだろうし、弟の方が打撃は強いと思います。普通に勝てると思いました。 ──海選手は未来選手の対戦相手グスタボ選手についてどう感じましたか? 海 あれは強い相手だなと思いました。でも練習とかで兄貴の動きを見てると普通に勝っちゃうんじゃないかなと思いましたけどね。──互いにどんな試合になりそうですか。 未来 向こうが打ち合いをやりたいなら打撃でやりたいですね。 海 僕も打撃でKOを狙っていきたいですね。展開次第でチャンスがあれば寝技で一本も狙いますし、全部の引き出しを使って勝負していきたいと思います。 ──いま格闘技が盛り上がってきているという声を聞きます。選手としてはどう感じていますか? 未来 盛り上がって来ているとは感じます。街を歩いていて声をかけられると、見ている人が多いなって思います。元々僕はあまり話かけ辛いと思いますけど(笑)。格闘技は有名になってほしいですけど、僕はどちらかと言うとあまり有名になりたくないタイプなので(笑)、そこらへんに葛藤はあるんですけど、格闘技は盛り上がって欲しいですね。 海 テレビとかAbemaTVとかでも盛り上がって来ていると感じるので嬉しいですね。僕はもっと有名になりたいです。もっとみんな盛り上がる試合をしたい。見て損をさせない試合を約束します。 ──海選手はファンに話しかけられたら優しく接するタイプですか? 未来 会場だったら話しかけられても対応しますけど、プラベートはちょっとムカッときます(笑)。電車移動とかでも、あえてツバのメチャクチャ長い帽子でマスクして顔を隠してますし。 ──できるだけ外では放っておいてほしい? 未来 そうですね。メチャクチャ可愛い女の子だったら別ですけど(笑)。たいていおじさんなんで(苦笑)。 海 僕は全然嫌じゃないので、逆に嬉しいですね(笑)。 ──先日、日本大会が開催されたONE Championshipに負けたくないという意識もありますか? 未来 盛り上がっているんですか? そうですね、負けたくないというより、K-1とかキックボクシングにも「ありがとう」という気持ちですし、一緒に格闘技を盛り上げるという感じです。でも試合内容では負けたくないですね。 海 一緒ですね。格闘技が盛り上がれば。実際にONEも観にいきましたし、良いイベントだったと思います。他の団体に敵対視とかそういうのは全然ないけど、やっぱり試合内容では負けたくないですね。
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