辛口の評価をした神村トーナメント・プロデューサー。決勝トーナメントは女子が存続を懸けた戦いとなる
2020年10月11日(日)神奈川・ぴあアリーナMMで開催された『Cygames presents RISE DEAD OR ALIVE 2020 YOKOHAMA』の試合後、同大会で行われた「GIRLS POWER QUEEN of QUEENS 2020」（女子8選手によるトーナメント）について神村エリカ・トーナメントプロデューサーが総括した。
（写真）神村Pが合格点を与えたのはsasori（右）と平岡の試合のみ
「sasori選手の成長が見えて、平岡琴戦はよかったと思います。他の選手はいいところが出なさすぎている。魅せる最高のパフォーマンスをするのがテーマだったのに、普通のワンマッチ以下だった試合もありました。どうなのかな…これで来年もあるのかと、なんなら11月（の決勝トーナメント）も必要あるのかって話になっているので私は悔しいです。
（写真）右目を大きく腫らしながら勝利をもぎ取った寺山（左）だが厳しい評価が
RISE QUEENとしての強さを見せると言っておきながら、この程度かと正直思ってしまいました。彼女たちは彼女たちなりに背負うものがあったと思いますが、メインとセミを見れば分かる通り、やらないといけない場面でやるのがトップ選手。たくさんのファン、関係者、他団体の選手が期待を込めてサポートしてくれた分、ちょっとこれはなと思いました」と、手厳しい評価。
（写真）準決勝で対戦する寺山（左）とsasori
11月1日にエディオンアリーナ大阪で行われる決勝トーナメントについては「ダメージが多い選手も何人かいるので、少し休みをいれると動けるのは1週間程度だと思う。そこで技術を変えるのは不可能なので、気持ちの入れ替えを徹底して欲しい。どういう立ち位置でこのトーナメントに自分が入っているのかを自覚して欲しい」と、気持ちの面を入れ替えて欲しいとする。
（写真）同じく準決勝で対戦する百花（左）と紅絹
前に出る姿勢を見せた選手もいたが、との声には「前に行くにしても新人ではないので、ぶつかっているだけでは魅せられないことが彼女たちは分かっていると思います。魅せ方はあります。気持ちを入れ替えて臨まないといけない。それで賞金300万円をもらえると思うなよって感じです。50万円のパネルを用意してもらおうかなと言ったくらいです。それくらいシビアな世界なので」と、賞金の減額もありえるとするほど。
「私が現役の時代は新宿FACEでメインをはるのにどれだけの試合を見せなければいけなかったか、どれだけアピールして、どれだけKOを熱望してリングに上がっていたか。そういう積み重ねがあってようやくでした。彼女たちはこの状況が当たり前だと思ってはいけない。それぞれが求めるもの、プレッシャーもあると思いますが、それを乗り越えてこそのキックボクサーだと思っています」と、恵まれた環境は与えられるものではなく、自分から掴みにいくものだと熱弁。
（写真）見ごたえのある試合を展開した宮崎（左）と小林のリザーブマッチ
「本戦よりもリザーブマッチの方がよかったです。宮崎小雪選手も（試合5日前の緊急参戦を）快く引き受けてくれて、あれだけの試合をしました。ガンガン前に来る小林選手を相手に、ぶつけるだけではない試合をリザーブマッチの方が見せてくれました。私からすればリザーブマッチでこれか、本戦はもっといい試合なんだろうと期待したんですが…。あと大倉萌選手はノビシロがあると思いました。空道の手数や接近戦の組みをやっているのを含めると、もう少しバックボーンの部分を意識して練習しなおした方がいいのかなというイメージはありました。ただ、軽量級は初めてなのでスピードに対応しきれていなかったのもあったのかなと思います。経験のステップとして次につなげてもらえればと思います。あとerika選手入場の時も試合の時も気持ちが見えました。それくらいですかね」と、評価する点もあげた。
